Jiraダッシュボードを個人の学習の可視化に使ってみよう
はじめに
株式会社ウェイブでエンジニアをしている布施です。
現在、エンジニアの育成や自己学習の推進のための施策を検討しています。
アプローチとしては普段の業務の中での学びに注目するOn-JTと、
ワークショップなど業務から離れた学びに注目するOff-JTの観点で考えていますが、
この記事にはOn-JTの取り組みについて書きます。
On-JTで何か作業を追加して学習する機会を作る前に、
意識していないだけですでに業務中に学びが得られているケースはあるはずだという仮説のもと、
業務実績のデータをもとに学びを可視化する方法を考えています。
メンバーが可視化された自分の学びを見て、学習のモチベーションを上げたり、次に学習すべき分野を決めたりできるようにするのが狙いです。
学びを可視化するにあたり、普段の業務になるべく作業を増やさずにアウトプットを測定することを意識しました。
概要
Jira課題のラベルとダッシュボードを使って、業務の中で自分が経験した技術やドメイン知識のバランスを可視化できるようにしました。
やったこと
株式会社ウェイブのWebサービスのプロダクトチームのほとんどはJiraでタスクの管理をしています。
そこで、普段のタスク管理の方法をあまり変えずに学びを計測できるようにしました。
課題にラベルを付与する
Jira課題にはデフォルトで「ラベル」の項目があります。
テキストボックスにラベル名を入力すると新しいラベルを作成することができます。
すでにそのラベルが存在していれば検索されて表示されます。
この機能を使い、そのJira課題で自分が経験することになる技術や知識のラベルを付与していきます。
やることはこれだけです。
フィルタを作る
自分が担当した課題を検索するためのフィルタを作ります。
今回は担当者、課題タイプ、解決日時の条件を設定しました。
JQLは例えば以下のようになります。
project = "PJHOGE" AND assignee = currentUser() AND resolved >= -4w AND type IN (Story, Task, Bug)
ORDER BY created DESC
ダッシュボードを作る
ダッシュボードを作成し、ガジェットを設定します。
今回は学習内容のバランスを知るために円グラフを設定します。
円グラフガジェットのデータソースに作成したフィルタを、
統計タイプにラベルを指定します。
ダッシュボードを作成したことで、自分の学習内容のバランスを定期的に確認することができるようになりました。
おわりに
今回試した方法では比較的少ない労力で可視化が行えたのではないかと思います。
今後は他のガジェットも試しながら、メンバーに展開して反応を見ていこうと考えています。
簡単さを重視してJiraだけで完結する方法を考えましたが、
他のツールと連携することで、よりワクワクする可視化ができるかも試してみたいですね。
メンバーがモチベーションを高く保ち、本質的な学習にリソースを割くことができるようにするために、今後もいろいろ考えていきたいと思います。

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