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Cursorを業務で1ヶ月使ってみて
8月も終わり。何度目の9月でしょうか
過ぎ去る時の速さに焦りを覚えることが多いです。これが老いでしょうか
こんにちは
株式会社ウェイブでComicFestaの開発エンジニアをしているほさざえもんです
業務でCursorを使うようになって1ヶ月経ったので、振り返りを書きます
Cursorって?
Cursorは、AIを使ってコーディング作業を効率化できる開発者向けエディタ(VS Codeベース)です。
チャット形式でコードの修正や生成を依頼できるペアプログラミングみたいな感覚で使えます。
最近はエンジニアが「AIと一緒に開発するための最強ツール」として注目してます。
by chatgpt
なんでCursor導入したの?
AIにめんどくさい業務押し付けようぜ! 開発生産性向上です
複数のツールを検討した上でCursorを決めたわけではないですが以下の理由から試しにチームに導入してみました
- 元々プライベートで使っていたメンバーがいて使い勝手が良かったこと
- 自動で複数のファイルを読み込んで実装してくれること
- 時代に取り残されない
ComicFestaは10年以上続くサービスで、ソースコードの量も膨大です
調査等において、ある程度自走してくれるツールだと使い勝手と恩恵が大きそうだと思いCursor Proプランを導入しました
実際どうだった?
うまくいったこと
-
仕様の問合せの回答
- 問合せの文言をそのままプロンプトとして投げるだけで、回答を作成してくれました
- 15分くらいの作業が5分未満になりました
-
テスト
- ほぼ全自動で作成してくれたと思います
- ドメイン知識の塊であるテストデータの作成部分を、自動で他のファイルを読み込んで作成してくれたのがすごい良かったです
- 沼ると1~2時間程度の作業が15分程度になりました
-
バグ修正等の小規模のタスク
- 設計が絡まない小規模なタスクをほぼ全自動でやってくれました
- こういったタスクが多いとエンジニアのモチベーションにも関わってくるので、見た目以上のメリットがあったと思います
あまりうまくいかなかったこと
-
設計が絡む中規模なタスク
- かなり具体的に、どのファイルをどう修正するのかを伝えないと思ったようなコードを出してくれませんでした
- ここらへんはチームでプロンプトのテンプレート等作成すればやりようがあったと思います
-
コスト管理
- Cursor Proは$20のトークン量が使えるのですが、チームメンバーの大半が10日ほどで使い切ってしまいました
- 一番精度の高い
Claude Sonnet 4
を使いまくっていたのが原因のようです - 難易度の高いタスクのみ精度の高いモデルを使ってそれ以外は
auto
を使うなど、モデルの使い分けをする必要がありました - またプロンプトを投げるとき同じスレッドでプロンプトを投げると、過去の回答もキャッシュとして読み込まれトークン消費量が増えます。なるべくスレッドは分けた方が良かったです
使う上で大切だと思ったこと
- 祈るな。考えろ
- 「なんとかなれーー!!」の精神でプロンプトを投げ続けても不毛な時間が過ぎます
- ギャンブル感覚で、「なんとかしてください」連呼でなんとかしてくれるのは稀です
- またAIの出力したコードに責任をもつのは自分です。
- 想いを全部伝えろ
- 最初は曖昧にやりたいことを伝えて実装してもらって、「ここ修正して〜」を繰り返しでやっていましたが、AIの疑問を解消してから、実装する方がスピード早かったです。
- 仕様を伝える
- 実装する上での疑問点を聞く
- 実装方針を複数提示してもらう
- 一番良い実装案でGOを出す
- 最初は曖昧にやりたいことを伝えて実装してもらって、「ここ修正して〜」を繰り返しでやっていましたが、AIの疑問を解消してから、実装する方がスピード早かったです。
- ホンマか?の心構え
- 平然と嘘コード出してきたりします
- 嘘は嘘であると見抜ける人でないとAIの奴隷になってしまいます
- AIのコードを見る時は凝を怠ってはいけません
- Cursorに食べさせるドキュメントの整備
- 設計思想やコーディングルール等を正確にCursorに与えることで、出力するコードの精度が全然違うと思いました
- プロンプトのテンプレートの整備など、時間をとってやった方が良いと思いました
おわりに
AIの使い方等ももちろん大切ですが、AIと対等に会話できる技術力が一番大切だと思いました
勉強ですね!
AIの発展で「自分の価値ってなんだろう」と思いがちですが
私は今大相撲9月場所が楽しみでそれどころではありません。
一緒にがんばろ!
お題:Cursorに祈るのが仕事のジュニアエンジニア

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