VC Helperを用いてMMVCをリモートから使用する方法を説明します。
概要
VC Helperを使用すると、ローカルPC上でMMVCを利用するだけではなくリモートから利用することができます。ここではリモートから利用する方法を説明しています。
この構成では、ローカルPCにおけるMMVCの処理の影響を最小限に抑えることができます。ゲーム配信などを行う際に、ゲームの負荷によって音が途切れてしまう場合などに有効です。
前提
(1) MMVCのモデルをトレーニング済みであることを想定しています。
まだトレーニングを行っていない方はMMVC公式のページに従ってトレーニングを行ってください。なお、MMVCに特化した音声の録音アプリはVC Helperで提供しているので、こちらをご利用になると便利だと思います。
(2) MMVCをダウンロードしていることを想定しています。
各プラットフォームでのダウンロードの方法はそれぞれのページで説明しています。
利用方法
VC HelperのMMVCサーバをリモートから利用可能な状態で起動します。そして、そこに別のPCのブラウザ(ゲーム等を動かすPCのブラウザ)でアクセスしてMMVCを利用します。
各プラットフォームについて説明していきます。
Windows
MMVCを動かすPC上でリポジトリからダウンロードしたファイルを解凍します(解凍には数分かかります)。
解凍されたファイルの中にstartHttps.batというファイルが含まれるので、これをクリックして実行します。
暫くすると次のようなコンソールが表示されます。
コンソール内に表示されたURLに、別のPCのブラウザからアクセスしてください。
ブラウザからアクセスする際にプライバシー保護の警告が出る場合があります。
詳細設定ボタンを押すとアクセスできるようになります。
なお、ご自身でSSL証明書をご用意できる場合はこの警告を出さないようにすることもできます(FAQをご覧ください)。
以降はローカルでMMVCを動かす場合と同じ操作になります。クイックスタートをご参照ください。
Mac
MMVCを動かすPC上でリポジトリからダウンロードしたファイルを解凍します。
ファイルを解凍して最初の1回目だけはMMVCServerSIOを起動させる必要があります。
これはMacのローカルでの起動方法で説明したように、MMVCServerSIOの開発元検証をスキップするためです。
開発元検証をスキップする方法はコントロールキーを押しながらクリックします。
最初に1回目起動させようとすると次のウィンドウが出ます。
再度コントロールキーを押してクリックして実行してください。
MMVCServerが起動したらターミナルを閉じてください。
次に、
解凍されたファイルの中にstartHttps.commandというファイルが含まれるので、これをクリックして実行します。
同様に開発元検証の警告が出た場合は、コントロールキーを押してクリックしてください。
暫くすると次のようなコンソールが表示されます。
コンソール内に表示されたURLに、別のPCのブラウザからアクセスしてください。
ブラウザからアクセスする際にプライバシー保護の警告が出る場合があります。
詳細設定ボタンを押すとアクセスできるようになります。
なお、ご自身でSSL証明書をご用意できる場合はこの警告を出さないようにすることもできます(FAQをご覧ください)。
以降はローカルでMMVCを動かす場合と同じ操作になります。クイックスタートをご覧ください。
Linux(or WSL2)
MMVCServerSIOを起動する際に、--https on
というオプションをつけてください。
Dockerを使用する場合
bash start2.sh MMVC --https on
Dockerを使用しない場合
python MMVCServerSIO.py --https on
デモ動画
上記の流れを実施した動画です。
最初にローカルPC(Windows)でMMVCServerを立ち上げて負荷の上昇を確認しています[0:18~]。
その後で、リモートPC(Mac)でMMVCServerを立ち上げて、ローカルPC(Windows)からアクセスしています[2:00~]。ローカルPCの負荷の情報がほとんどないことがわかります。