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ウェルスナビのAssociate VPoEの役割と今後について

2024/12/01に公開

ウェルスナビ(以下WN)で2023年12月からAssociate VPoE(以下A.VPoE)を担っている伊代田です。
早いものでA.VPoEとしてちょうど1年が経ちました。

この記事では、WNでのA.VPoEとはどういう役割で何をめざしているのかを、2024年の取り組みを交えて紹介します。
この記事を通して、少しでもWNの開発組織に興味を持っていただけると嬉しいです。

ウェルスナビにおけるA.VPoEという役割

CTOやVPoEなど、一般的な開発組織のポジション名でも、各社においての役割や責任範囲は変わります。
また、組織の成長に伴って同じポジション名でも求められる役割は変化していきます。

WNは現在、CTOを中心に据えた組織体制を取っており、CTOのレポートラインとして各開発グループがあります。
また、CTO直下のチームとしてCTO室、Engineering Engagementチーム(以下EEチーム)があります。
そして、それとはまた別で、CTOを支援するAssociate CTOとAssociate VPoEがいます。

WNのA.VPoEは、システム部門の組織課題の解決を担っています。
ちなみにAssociate CTOはシステム部門全体の技術課題の解決を担っています。

各開発グループの運営と発展は各グループ責任者が担っています。
A.VPoEは、それとは別の角度でCTO、各グループ責任者と連携しながら、WNのVisionである「ものづくりする金融機関」の実現を目指し、システム部門全体の組織課題の解決に取り組んでいます。

A.VPoEとして今年取り組んだこと

ここからは私が今年A.VPoEとして特に重視して取り組んだことを紹介します。

  • EEチームの確立と技術広報の強化
  • システム部門全体の採用選考フローの改善
  • システム部門の組織体制変更支援

EEチームの確立と技術広報の強化

私はA.VPoEを担うことになったのとほぼ同時期にEEチームの責任者も担うことになりました。
EEチームは昨年2023年5月に新設されたばかりのチームです。
技術広報やシステム部門のコミュニケーション活性化を担い、メンバーが今よりも活躍できるようになることを目指しています。
私がチーム責任者になった当時は、担当者の努力や周囲の積極的な協力もあり、チームの立ち上げはスムーズに行われ、次のステージを模索している状態でした。

当時から私は、WNのプロダクト開発をする力はもっと周囲から評価されるべきだと考えていました。
もちろん、今も一定の評価はされていますが、まだまだ十分にその凄さが伝わっていないと思っています。
金融領域におけるプロダクト開発は、法律など様々な外部の制約が強い中で行われます。
そのような中で、裏側で複雑な処理を行いつつ、シンプルなUI/UXを実現するためには高度な技術力と多くの試行錯誤をする相当な努力が必要になります。
また、制約への対応を重視しすぎるとシステムアーキテクチャや開発プロセスはどんどん鈍重になってしまいます。制約の中で如何にイノベーションを生み出しやすい設計や体制にしていくことも重要になります。
そして、ロボアドバイザーWealthNaviではそれを実現しています(もちろん課題はまだまだ沢山あります)。
WNで働くメンバーは、プロダクトの魅力に惹かれて入社いただくことが多いです。
私も初めてロボアドバイザーWealthNaviに触れたときは、難しくとっつきにくいと思っていた資産運用がこんなに簡単に始めることができるのかと驚きました。

しかし、このWNの技術的な凄さや組織としての魅力が外部に全然伝わっていません。
プロダクトや会社としての露出は増えてきましたが、実際にその中でどのような人たちがどういうことを考え、日々どのような仕事をしているのかといった情報の露出は少ないです。
しかも、社内のエンジニアも(エンジニア以外も)自分たちが当たり前にやっていることは普通のことだと考えている人が多いように思います。

私は、このような現状に対して、EEチームの動きが重要であり、これからできることは沢山あると考えました。
我々の取り組みや価値観を内外に発信してコミュニケーションをとっていくことで、WNでプロダクト開発をしてみたいと思う方を増やし、また、様々なフィードバックを受ける機会を得ることで、社内のメンバーも成長の機会と自信を得ることに繋がると考えているからです。

しかし、EEチームはまだできたばかりで、特に技術広報についてはまだ種を巻き始めたばかりでした。
そのため、まずは、中長期的な目的を達成するためにはチームとしての基礎固めが重要であると考え、2024年は自分たちができることを増やすために「行動量」にこだわる年にしようと決めました。そうすることで内外との接点の面を増やし今後の可能性を広げようとしました。

WNはエンジニアリングを大事にしている会社です。それはMission/Visionにも表現されています。
これらを伝えるために、技術広報として前年よりも多くの社外イベントへ参加し、初めてのブース出展や他社合同イベントの開催、テックブログの運用のアップデートなどを行いました。
社内向けの施策としても、コミュニケーション体制の整備から様々なイベントの企画、運営などを行いました。
(技術広報の取り組みの詳細は、アドベントカレンダーの別記事でEEチームのメンバーが紹介予定ですのでお楽しみに。)

その結果、様々な経験をチームとして積むことができました。
技術広報として考えられるおおよその施策を実施し、ノウハウの蓄積ができました。
多くの方と交流ができ、期待以上の成果も出ています。
来年はこれらの経験をもとに仕組み化をすることで、新しい取り組みも行いながら、さらなる成果を出せるようにしていくことを目指しています。

システム部門全体の採用選考フローの改善

個人向け金融プラットフォームの構築を目指すにあたって、システム部門はやるべきこと、やりたいことがたくさんあります。
しかし、まだまだ人が足りていない状態でした(今もですが)。
そのためにも採用活動を強化し、特に、採用選考フローを改善する必要がありました。

当時、採用や選考フローは各チームが主体となり、人事採用チームと連携しながら進めていました。ただ、急激に採用活動や選考に関わる人数が増えていったため、属人化していく部分が出てきました。また、部分的にコミュニケーションがうまく取れず非効率となっていたり、採用における期待値がずれてきた所も出てきました。

私はCEO、CTOと連携しながら、採用における課題の洗い出しをするところから行いました。また、ただ課題を解決するだけでなくWNにとって必要な採用活動とは何かから考え直し、選考フローの再構築を行いました。

WNは選考フローの中でカルチャーマッチを非常に重視しています。
どれだけ技術力が高いと評価されても、WNの方向性やチームとマッチしなければ採用は難しいです。それは、技術を使うことが目的ではなく、技術を用いて働く世代のお金の悩みを解決をすることが目的だからです。
そこで、選考フローの中で、面接官や採用関係者同士で、どういう人がカルチャーマッチをしているかを話し合い、確認し合う場を増やす形を作りました。
これは、単に現状必要な選考フローとして整理するだけでなく、将来的な形を見据えたからこそできたと思っています。
その結果、今年一年で選考に関わるメンバー間での認識をだいぶ揃えることができました。

システム部門の組織体制変更支援

WNは個人向け金融プラットフォームの構築を目指しています。
それは今までのロボアド中心なシングルサービスの状態からマルチサービスへ転換していくことでもあります。
これに対応するためにはプロダクトだけでなく組織も変化していく必要がありました。
今までロボアドバイザーを中心に組織されていたシステム部門を、複数の事業が立ち上がっていく中で適応していく必要があったためです。

将来のシステム部門の形についてCTOやグループ責任者と話をしながら、具体的に何を目指し、どのような形にしていく必要があり、そしてそのための課題は何かを慎重に議論を重ねました。

具体的には、今まで機能別組織となっていたところから、より事業に直結した形の組織を目指しています。
理想は高く置きつつも現実的な形とステップを考え、一つずつ実行をしているところです。
このあたりはまたどこかで記事にしようと思います。

A.VPoEとして大事にしていること

以上のように、私はA.VPoEとして、将来のシステム部門の骨子となる部分について、各所と連携しながら取り組んでいます。
その中で私が一番大事にしていることは「どうすれば成果がでるか」という点です。
良い技術があり、良い人が集まった組織があっても、目的が達成できなければそれぞれの活動はあまり意味のないものになってしまいます。
個人個人で見れば、日々の業務の中でできることが増えたり、スキルが上がったと思う瞬間もあるとは思いますが、せっかくこのWNというチームで仕事しているので、しっかりと大きな目的を達成して新しい価値を創り出し、チームみんなで喜びたいです。

そのために私は、今後も組織課題に向き合い、WNのミッションを達成できるようにしていきたいと思っています。

まとめ

あらためて今年一年を振り返って、多くのチャレンジをしたなと思っています。
今年は初めて直面する課題ばかりで、毎月何か新しいことをしていました。
ただ、そのおかげで今までできていなかった新しい土台を作ったり、組織としての地固めを進めたりすることができたと思っています。
来年はこの土台を大きくしつつ、いろいろなものを積み上げていきたいと構想しています。

しかしまだまだ道半ばです(ここから宣伝です)。
WNでは今後の組織拡大・強化に向けて採用に力を入れています。
少しでも興味を持っていただきましたらカジュアル面談の応募をいただけると嬉しいです。

具体的に気になるポジションがありましたら直接そのポジションにご応募いただいてもよいですし、自分にどのポジションが合うかわからない、という方へは今どのようなポジションを募集しているかの説明も出来ますので、ぜひ気軽にご応募ください。
この記事で紹介しきれなかった部分についてもお話できます。

皆様とお話できることを楽しみにしています。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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