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目的を意識する

2024/05/09に公開

はじめに

はじめまして、ウェルスナビでプロダクトマネージャー(以下、PdM)を担当している梅津です。
この記事では、私がPdMとして日々の業務を行う中で特に大切だと考えている、目的を意識することについて書かせていただきます。

目的とは何か?

そもそも、目的とは何なのでしょうか?
調べてみると、以下のように定義されています。

・目当て・目標・理想
・実現しようとしてめざす事柄・行動のねらい
・手段との相関概念

※コトバンクから抜粋

この中の「手段との相関概念」が、私の考える目的に近そうです。
この定義を具体例で考えてみましょう。

「幸福になる」という目的を実現するために、「健康になる」という手段がある。
「健康になる」という手段の実現には、「運動する」「睡眠を取る」「節制する」などの手段がある。
この時、「健康になる」は「運動する」の目的になる。

「健康になる」ことは、最初は「幸福になる」ことの手段でしたが、「運動する」ことや「睡眠を取る」ことから見ると目的になります。
つまり、目的とは最終的に実現したいことであり、それを実現するための手段でもあり、手段との相関関係にあるものと言えます。


目的と手段の相関概念

何故目的を意識するのか?

では、何故目的を意識するのでしょうか?
私は「手段を適切に評価するため」だと考えています。

ここで、手段を適切に評価できなかった、私の失敗談をご紹介します。
PdMとして、デザイナーさんに画面UIの作成を依頼しました。いくつかのUIから最適な1つを選ぼうと考えていたのですが、いざ出していただいたUIから選ぶとなるとどれも良さそうに見えて選べませんでした。最終的に自分の感覚で良さそうなUIを選んだ結果、そのUIは差し戻しになりました。

この時の私は、主観を用いてUI(手段)を評価していました。つまり、本来の評価軸(目的)を意識したUI(手段)の評価ができていなかったのです。


主観ではなく目的で評価

このように、ブレストやアイディア出しをした際に出てくる「良さそうな」手段というのは、その全てが目的を達成できるものとは限りません。出てきたものの中には、感覚的には良さそうに見えても実は本来の目的達成には寄与しないものもあるのです。もし、その手段を選んでしまった場合は、実行に掛けたリソースが全て無駄になり、コストだけが掛かってしまいます。
これらの手段を適切に評価し、目的達成に寄与する手段を選択するために、目的の意識は欠かせません。

手段の評価が適切に行われるとどうなるのか?

では、目的を意識して手段の評価が適切に行われると、どうなるのでしょうか?

読者のみなさんの多くは、会社組織に所属していると思います。
会社組織の中には、会社のミッションを実現するための事業があります。さらにその事業の中には、事業目標を実現するためのチームがあり、そのチームは事業目標を達成するためのチーム目標があり、チームはチーム目標を達成するためにメンバーを抱えています。
各レイヤーが目的を意識すると、どこかで適切な手段の評価ができなかったとしても途中で気付くことができ、成果物であるプロダクトや顧客体験の品質を維持・向上していくことができるようになると考えています。

評価の高い製品や、品質が高いと言われる企業というのは、適切な手段の評価が様々なところで行われているということだと、私は考えています。
前述の私の失敗談も、ポジティブに見るとこの手段の評価が適切に機能していたとも言えると思います。

さいごに

目的を意識することで、手段を適切に評価でき、結果的には成果物としての品質を維持・向上できるという、私の考えを述べさせていただきました。
今回の記事では、目的が適切に設定されている前提での話をさせていただきましたが、仕事を進める中では評価軸となる目的自体が適切に設定されていない場合も往々にしてあります。ただ、こちらの話は少し観点が変わってきますので、別の機会にお話しさせていただければと思います。
この記事が1人でも多くの方のお役に立てれば幸いです。
以上、ご精読ありがとうございました。

明日は、SOC/CSIRT 岡地 の「社内セキュリティレポートの始め方」です!
お楽しみに!


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著者プロフィール

梅津 光(うめつ ひかる)

2016年に新卒でナビタイムジャパンに入社後、モバイルアプリエンジニアとしてAndroidやFlutterでの新規アプリ開発を担当。
2019年にウェルスナビにジョイン後はPMを担当し、全社横断案件の要件定義やサービス設計、プロジェクト進行管理などを担当。

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