新卒2年目が日本最大級のコミュニティイベントで45分の登壇をした話
はじめに
こんにちは、バックエンドエンジニアの大谷です。この記事では、私がJJUG CCC 2025 Springでの登壇経験を記事にしました。
今回、45分という長いセッションのお話をいただいた当初は「登壇はハードルが高く、自分のような若輩エンジニアには荷が重い」と不安な気持ちがありました。しかし、まわりの方に支えられながら準備を進め、無事に登壇を終えることができました。
この経験を通じて得た気づきや学びが、同じように登壇に不安を感じている方や登壇に興味はあるけど一歩踏み出せないという方の一助となれば嬉しいです。
この記事を読んでほしい対象者
- 新卒エンジニアや若手エンジニア
- 登壇してみたいけど不安な方
登壇のきっかけ
私が登壇の話をいただいたのは、2025年の2月でした。今回の登壇は同期の2人での登壇でした。2人とも入社してから1年間大きなプロジェクトに関わっており、その経験を新卒の目線から共有してほしいといったことで打診されました。
私は今までに大人数の前で45分のセッションを行った経験はなく、人前で話すことに対して苦手意識がありました。そんな考えから登壇の話をいただいた当初は「自分の経験なんて大したことないし、登壇なんてとても無理」と思っていました。
しかし、「なかなか経験できることではないし、若いからという理由で多めにみてもらえる点もあるだろう」と考え、思い切って挑戦することにしました。
すんなり決まったテーマと全く進まなかった資料作成
登壇のテーマは、私たちが新卒で入社してから1年間に関わったプロジェクトから「Aurora MySQLをv2からv3へアップグレードした話」に決まりました。
JavaのコミュニティイベントでAWS関連の話をしていいものかと思いましたが、過去にもAWS関連のセッションがあったため、内容にJavaを絡めながら進めることにしました。
テーマはすんなり決まりましたが、資料作成は全く進みませんでした。前述しましたが、登壇の打診を受けたのは2月で、登壇までの期間は約4ヶ月ありました。しかし、実際に資料作成に取り掛かったのは4月の中旬からでした。
まずはじめに、プロジェクトの概要とやったことを洗い出しました。その上で、ネタとして面白い部分をピックアップして流れを決めていきました。今回の登壇は2名での登壇だったため、それぞれの担当部分を決めて資料作成を進めていきました。
1回目の社内リハーサルを行ったのはゴールデンウィーク明けの5月中旬でした。この時点では発表内容の骨組みはできているもののいくつかの話題を紹介するだけの状態で発表全体としての流れがなく発表時間も45分に対して20分程度しか進んでいない状態でした。
1回目のリハーサルでいただいたフィードバックは以下のようなものでした。
- 全体のストーリーとしてのまとまりがない
- 後半の内容が薄い
- スライド1枚の情報量が多い
また、担当部分も半分に分けたつもりでしたが片方が大半を占めてしまい、「2人で発表する意義がもう少し出せると良い」といったフィードバックもありました。そこからいくつかの話題を整理しJava・SpringBoot関係の話とAWS Aurora関係の話の2つを軸にして発表全体の流れを作り直しを行いました。
発表1週間前の5月末には45分を話し切ることができる内容に仕上げることができ、2回目のリハーサルを行いました。
2回目のリハーサルでいただいたフィードバックは以下のようなものでした。
- 発表時の姿勢がふらついている
- スライドばっかり見ているので、スライドを見ずに話す練習をした方が良い
1回目のリハーサルでは発表内容に関するフィードバックが多かったのに対して、2回目のリハーサルでは発表の仕方に関するフィードバックが多くありました。発表内容はほぼ固まっていたものの、発表の仕方に関してはまだまだ改善の余地があると感じました。
その後、1週間はリハーサルでいただいたフィードバックを元に、お互いの発表を見てスライドを見ずに話すことや発表の姿勢について指摘をしながら練習しました。
あっさり終わった当日
当日の会場は前回と同様に西新宿駅が最寄りの「ベルサール新宿グランド」というビルの5Fにあるカンファレンスセンターでした。
登壇は午前11:00からのセッションで午前中のセッションだったこと、同じ時間に他のセッションが人気だったこともあり会場は比較的空いていました。
登壇中はリハーサル通りに話すこと、リハーサルで指摘された点を意識して進めることに精一杯で途中の記憶があまりなく気づいたらセッションが終わっていました。
当日の登壇資料はこちら
登壇を終えて
登壇を終えてみて、まず感じたことは「意外となんとかなったな」という気持ちです。反省点も多くあり、一番は発表全体として伝えたいメッセージがぼやけてしまったことです。発表準備を行う段階で、テーマと発表を聞いた人に持ち帰ってほしいメッセージを明確に決めてから資料を作成する必要があったと感じました。
発表がAurora MySQLのアップグレードプロジェクトで直面した問題や大変だったエピソードを紹介することに終始してしまい、そこから得た学びや気づきを元としたメッセージが伝わりにくく、聞いた人にとっては「何が言いたかったのか?」という印象を与えてしまったなと感じています。
さらに、これは2人での登壇ゆえに起こったことですが、各々が考えていたお客さんへ伝えたいことに若干のずれが発生してしまっていました。資料作成時やリハーサルで何度も認識のすり合わせは行っていましたが、発表の根幹となるメッセージが曖昧だったこともあり、バラバラのメッセージを伝えるような発表になってしまいました。
また、発表の流れ自体は比較的スムーズに進めることができましたが、リハーサルで時間がかかっていた部分を少し駆け足で進めすぎてしまい、全体として予定よりも早く終わってしまいました。
リハーサルで時間を意識した進行を練習していても、本番になるとリハーサル通りに進めることが難しいと感じました。こういったところは次回以降機会があれば改善していきたいと思ってます。
最後に
今回の経験を通じて、登壇は決して特別な人だけのものではなく誰でも挑戦できるものであると実感しました。最初は不安や迷いもありましたが、準備やリハーサルを重ねることで自信を持てるようになり登壇後には達成感を感じることができました。登壇してみることで得られる新たな気づきや学びがあると思います。
ぜひみなさんも挑戦してみてください!
登壇記念
JJUG CCC 2025 Spring イベントページ
著者プロフィール
サービス基盤グループ ソフトウェアエンジニアリング(SWE)チーム
バックエンドエンジニア
大谷 幹仁
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