JJUG CCCに初参加で初登壇してきたお話
初めて参加したイベントで登壇することに
今年の3月にウェルスナビのサービス機能開発チームにジョインした村岡です。
サービス機能開発チームは一般のお客さまが触れるWEBページやスマホアプリ、そしてそこから呼ばれるAPIを開発しているチームです。
まだ入社したばかりの気分でしたが、気づけばもう年末が近づいてました。
今回は、10/27(日)に開催された、
日本Javaユーザーグループ/Japan Java User Group(JJUG)主催のイベント、
「JJUG CCC 2024 Fall」に登壇することになり、その準備や当日のレポートを書いてみました。
JJUG CCCは、例年2回、春と秋に開催する日本最大のJavaコミュニティイベントだそうで、
JJUGの存在自体は知っていましたが、このようなイベントが毎年開催されていたことは知りませんでした。
ウェルスナビは昨年の秋と今年の春にも参加していて、今年の秋もセッションスポンサーとして参加してきました。セッションスポンサー企業には45分間のスポンサーセッション枠が設けられます。
入社前にウェルスナビのTechイベントに参加したことがあり、その懇親会でエンジニアのみなさんとお話しする機会があったのですが、これまでエンジニア向けのイベントに趣味で色々参加してきたことを話したら、
「じゃあJJUGで登壇してみる?」
と言われたので
「いや〜JJUGの雰囲気がわからないですし、Javaで45分も話すネタが思いつかないですよ〜」
みたいな会話をしたのですが、
入社してからなんやかんやあり、登壇することに。
過去のスライドは以下のような感じでした。
なんだかレベルが高そう・・と最初は思っていました。
テーマ決め
何もテーマが思い浮かばない段階で私の登壇が決まったため、
じゃあなに話す?というところから始まりました。
会社を代表して話に行くわけですから、テーマについても自分が好き勝手に一任されるわけではなく、社内の皆さんと案を出し合いました。
また、テーマを決めるうえで、セッションレベルというものも決める必要がありました。
セッションを理解するにあたり必要となる事前知識や理解度をもとに決めるのですが、以下の4段階に設定されていました。
Beginner(初級者向け): その分野について事前知識がない場合でも、セッション内容を十分に理解できること。概要や導入の説明が十分にあること。
StepUp(ステップアップセッション): おもに学生や新卒社員から、数年の経験を経て初心者から一歩抜け出したい方までを対象にし、Javaでシステム開発を行ううえで普遍的に役立つ基礎的な知識を、初心者にも分かりやすく解説してもらえること。
Intermediate(中級者向け): セッション内容を理解するにあたり、概要やチュートリアルなどを通じて基礎的な学習が必要であること。応用的な内容が含まれること。
Advanced(上級者向け): その分野について開発や業務などを通じた利用経験や前提知識がある人に向けた、応用的・発展的な内容で構成していること。
初参加で初登壇ということもあって、正直レベルの高いお話しができる自信がなかったのと、
今回はコンテンツの作りやすさや話しやすさを考えて、「Beginner(初級者向け)」のレベルに設定してテーマを決めることにしました。
今回は以下のようなテーマ案が出ました。
- 新卒の教育や成長に関する話
- ユニットテスト関連
- 障害関連
- 開発ガイドラインやレビューの話
- 新規事業開発に関する話
色んなテーマが候補に挙がりましたが、話やすさやネタが多そうなことを加味して、
新規事業開発に関する話をテーマとすることに決まりました。
ウェルスナビでは、働く世代の幅広いお金の悩みを、中立的な立場からオンラインで解決する総合アドバイザリー・プラットフォーム(MAP: Money Advisory Platform)の開発に取り組んでいます。
新サービスの第一弾として生命保険に関するアドバイスの提供を開始しました。
この保険サービスの開発に関するテーマで話そうと思い、以下のようなアウトラインを作成しました。
- プロジェクトについて
- 技術選定と社内背景
- 開発ルール、コーディング規約など
- コードレビュー
- よくあった指摘や不具合
- 実際に起きたこと、苦労したこと
- 振り返り
当日のスライドもほぼこの通りで作りました。
話す内容がなんとなく決まったところで、セッションのタイトルを
「Java 21とSpring Boot 3.2を採用して新規事業を開発した話」
としてみました。
Java 21とSpring Boot 3.2自体のお話がどれだけできるかわからない中でタイトルにはしてみましたが、結果的には大きな違和感もそんなになくこれで決まりました。
ネタ集めとスライド作成
テーマも決まったところで、さぁスライドを作るかぁ!となりましたが、
スライド作りが正直一番しんどかったです。
なんせ、開発業務の合間を塗って準備をしなければならなかったので、そんなにまとまった時間が取れない中で、45分間も話す内容のスライドなんて作ったことがないので苦労が多かったです。
前職ではたまに5〜10分のLTや、毎年の新卒社員研修などで社内で話すことは何度かしてきましたが、
こんなに長時間話すためにスライドをどれだけ用意すれば良いか見積もりを立てるのが難しかったです。
アウトラインはなんとなくできたものの、
スライドを実際に清書していく前に、それぞれの章ごとに具体的に何をどこまで話すかを整理してコンテンツを決めていかなきゃいけません。
45分も話すボリュームですとそれなりに内容を充実させないと時間が余りまくってしまうことを恐れていました。
なので、ちょっと時間が足りなくなるかも?くらいには話す内容を詰め込もうと考えてスライドのコンテンツ作りをしていました。
時間が足りないって場合は話す速度を上げたり、場合によっては取捨選択もしやすいので、時間が余るよりはいいかなと考えました。
今回テーマに挙げた新規事業開発は私が入社したばかりの頃(今年の春ごろ)に少しだけ携わっていたこともあって、まだ全体がそんなに見えていませんでした。
なので、当時のドキュメントやプルリクなどを振り返りつつ、他の開発メンバーにヒアリングするなどして情報収集を行いながらスライドのコンテンツ作りを進めました。
セッションのタイトルにもなっているJava 21とSpring Boot 3.2について、何か便利な機能や嬉しいことがあったか?に関して開発メンバー内で会話しましたが、
自分も含めてあまり意見が出ず、どうしようかなと思いましたが、
Javaの過去のバージョンに慣れていてもJava 21を使ってみて特に違和感や使いづらい面がなかったという意見がいくつか出て、なるほど確かにと思い、この方向でまとめました。
また、ウェルスナビでは開発ルール、コーディング規約などはどうしているかについてや、
入社当時に導入を始めた静的コード解析ツールのQodanaについても、導入している事例が少なそうなので取り上げたりと、目を引きそうなコンテンツは少し厚めに話すなど、比重も考えてスライドも徐々に下書きをし始めました。
スライド作りやそれに伴うネタ集めが最も時間がかかり、なんやかんやで1ヶ月ほど費やした気がします。5分程度のLTのスライドですと1週間もかからずサクッと作ってしまえますが、45分のスライド量ですと作るほうもレビューするほうもそれなりに時間がかかってしまいます。
スライド作成期間にも普通に開発など他のタスクも当然こなさなければなりませんでしたが、
スライド作りや当日うまく話せるかの不安が常によぎっていました。精神的にも負荷が高かった気がします。。
レビュー会も社内で何度か開催していただき、色々と意見をもらいつつなんとかスライドを作り上げることができました。
(当日使用したスライドは文末に掲載しています)
イベント当日
いよいよ当日を迎えました。
前夜はなかなか眠れなかったのですが、不安はもうそんなになく、当日話すことを色々考えて睡眠時間が短くなってしまいました。
当日の会場は、西新宿駅が最寄りの「ベルサール新宿グランド」というビルの5Fにあるカンファレンスセンターで、8つもの部屋に分かれて同時にいくつものセッションが進行する形式でした。
当日のタイムテーブルは以下になります。
会場で個人的にご挨拶をしたい方が何人かいらっしゃったので当日は朝イチの10時スタートのセッションから参加していました。
入場口の目の前のロビーで、ウェルスナビのスポンサーブースも展開していました。
私はブース運営のフォローをしている余裕もなく、スライドのスピーカーノートに台本をつらつらと書いたり、時間が余らないように前振りで色々と話すことを考えていたりして過ごしていました。
ランチセッションも開催されていましたが、お昼を食べる余裕もなかったです、、
ウェルスナビのスポンサーセッションは14時台からでしたが、最も広い部屋に設定されていたので、少し不安になって同じ部屋で行われているセッションに下見に行ったりもしました。
いざ、私が話す時間が迫ってくると、話す内容で頭を回らせていました。
緊張してないフリをしています。
話している風景はこんな感じなんですが、
ちょっと失敗したな、と思ったのがマイクの使い方です。
マイクスタンドがやや低い位置に固定されていたため、写真のようにやや前のめりな体勢で話してしまっていました。
その後に参加した他の皆さんのセッションを拝見すると、マイクを手に持ってお話しされている方もいらっしゃって、こうすればよかったなと後になってから思いました。
会場の皆さんに時には笑っていただいたり写真をパシャパシャ撮っていただいたりと色んな反応があると逆に安心してさほど不安もなく話すことができました。
自分のセッションが無事に終わった後も最後まで他のセッションに参加したり、その後の懇親会にも参加してきました。
懇親会の中で行われていたLT大会がみなさん勢いがあってとても楽しかったです。
短時間でバーっと喋るのもいいなぁと思いました。
ふりかえり
今回、JJUG CCCに初参加で初登壇をしてみて、登壇することで色々と学びが多かったです。
発言する姿勢や声のトーンでしたり、特に長時間の場合は時間配分をもっと考えておくべきだったなと思いました。
時間が余らないように話す内容を色々と用意していましたが、実際は時間が余るのか時間が足りなくなるのかがなかなか読めませんでした。
結果は、時間の経過が思ったより早くて時間が余ることはありませんでした。
時間が余ることを心配して前振りで色々としゃべりすぎたかなというのと、話すスピードがややゆっくりしすぎました。
スライドの内容は全て話すことができましたが、終盤はやや駆け足気味になってしまったのも反省点でした。
ただ、このような色んな学びをがあったことも、登壇してみないとわからないばかりでしたので、登壇してよかったなと思います。
登壇して色々反省点があったり、他の登壇者のみなさんのセッションを拝見することで、「もっとこうすればよかった!次に活かしたいな!」と思えたので、またこのような機会があったら登壇してみたいなと思いました。
みなさんもこのような登壇の機会があれば、短時間のLTから始めてみるのもいい経験になるのでお勧めです!みなさん登壇してみましょう!
JJUG CCC 2024 Fall イベントページ
当日使用したスライドはこちら
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