画像のリンク切れがあるページを公開してしまった話
はじめに
こんにちは、マーケティング開発チームの鷹野です。
今回は、サイト運用業務を行う中で画像のリンク切れがあるページを公開してしまった失敗談と、そこから得た学びをご紹介します。
事象の概要
あるWebページの更新対応のリリース後、画像リンク切れが発覚し、該当ページは数十分の間、公開状態でした。
- 対象は1枚の画像
- 問題発覚後すぐに復旧対応を行った
- 普段からアクセスが少ない箇所だったこともあり、外部ユーザからのアクセスはなかった
発生の原因
発生原因を調査したところ、以下のような原因が判明しました。
実装の運用方法について
ページの更新作業において、見た目が共通している部分については、HTML要素をコピー&ペーストで再利用していました。
しかし、その中の一箇所だけ使用している画像の拡張子が他と異なっており(例:.jpgではなく.png)、結果として誤った画像パスを指定してしまいリンク切れが発生しました。
確認漏れ
対象の画像はページの一番下に表示されており、目視によるチェックで見落としやすい状況でした。また、ブラウザのキャッシュが効いていたため、一時的に画像が正しく表示されているように見えていた点も気づきにくさに拍車をかけました。
リンク切れチェックツールの挙動について
リリース前にはステージング環境でリンク切れチェックツールを使い、ページ全体をクロールして検査しています。
しかし、事象発生時はツール側の不備によりリンク切れを正しく検知できていませんでした。
これらの原因が重なり、リンク切れに気づかないままリリースされてしまいました。
実装ミスや確認漏れについては十分反省すべき点ですが、人為的なミスを完全に防ぐのは現実的に難しい側面があると思います。
そのため、人的対応に過度に依存せず、リンク切れチェックツールの挙動を見直し、自動化された仕組みを強化する方針で再発防止策を検討しました。
再発防止に向けた取り組み
この事象を受け、以下の再発防止策を講じました。
1. チェックツールの修正
- ツールを運用する主幹チームと連携し、リンク切れチェックツールの問題点改善
2. ステージング環境での定期チェックの導入
- 営業日の労働時間帯に、ステージング環境で自動的にリンク切れチェックを毎時実行
- 探索頻度を上げることで、リンク切れの検知漏れを最小限に抑える
- 問題が早期に検知できる体制を整備
ヒヤリポイント
今回はたまたま影響範囲が限定的でしたが、よりアクセスの多いページで同様のミスが起きていたらと考えると非常に危険な事象です。ユーザー体験の悪化や信頼の低下、場合によっては売上の減少や問い合わせの増加にもつながりかねません。
学び
今回の発生原因は、実装時のミスや確認不足にありましたが、人の手による作業においてミスを完全に防ぐことは現実的に困難です。だからこそ重要なのは、人為的ミスを想定しつつ、機械的に検知・防止できる仕組みを整えておくことだと改めて実感しました。
また、今回は関係者を集め、時系列に沿ってどの段階で何が起きたのかを丁寧にすり合わせることで、問題の本質や見落としていた課題が明確になりました。そのうえで、どこが改善可能で、どこに限界があるのかを整理しながら、再発防止策を検討するという流れを取りました。
このようなアプローチは、今回のケースに限らず、今後別の問題が発生した場合にも応用できる有効な対応手段だと実感しました。
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