Three.jsの歴史

Three.jsのバージョンは「r123」といった連番で表されます。後方互換性のない破壊的な変更がしばしば行われています。個人的に特に興味を持った点のみ、記録します。

2022-12-22 r148

• examples/js が廃止され、examples/jsm に一本化されました。
  • つまり、ECMAScript Modules (ES Modules, ESM)という標準規格を用いた方法に一本化されました。
• examples/js を参照している実装が動作しなくなる破壊的変更です。
• https://discourse.threejs.org/t/the-examples-js-directory-will-be-removed-with-r148/45349
  • The examples/js directory will be removed with r148
  • 個人的に利用したことのある、物理エンジンAmmo.jsが名指しで言及されています。
    • Ammo.jsを一例として、ESMでない第三者ライブラリは依然ESMではないものの jsm ディレクトリ下から利用することになります。
  • examples/js を廃止する理由は、単に並行して保守するのが面倒だということだけではなく、ECMAScript Modulesの方法を使わない従来的な方法だと、管理できない様々な不具合の温床になるためのようです。

2023-04-29 r152

• THREE.WebGLRenderer#outputColorSpace のデフォルト値が THREE.SRGBColorSpace に変更されました。
  • 従来の実装をそのまま用いると表示され方が変わる、破壊的な変更です。
• https://discourse.threejs.org/t/updates-to-color-management-in-three-js-r152/50791
  • Updates to Color Management in three.js r152

2023-07-28 r155

• 光源の明るさを指定する値の意味がSI単位へと是正されました。
  • 従来の実装をそのまま用いるとずっと暗く表示されてしまう、破壊的な変更です。
• https://discourse.threejs.org/t/updates-to-lighting-in-three-js-r155/53733
  • Updates to lighting in three.js r155