AWS SAP-C02受験記 未経験から40日間
タイトルの通り、更新されたAWS認定試験 SAP-C02に合格したので、実際のテスト内容に触れない範囲で記事を書こうと思います。目新しい勉強法ではないですが、最近更新された試験なので参考程度にどうぞ。
結果的にですが、実際はC02に合わせずC01ベースでも受かることは可能だろうなと感じました。自分が当たった問題群がそうだっただけかもしれないので何とも言えませんが。
前提、結果
縁があってAWSにお世話になったので、再受験キャンペーンもやってるし、いっちょ深く勉強してみるかぁといきなりSAPに挑戦してみました。CLFすら持っていません。
AWSに関しては本物の初心者で、少し前までEC2は全部低スペックなサーバだと思っていました(笑) (無料枠EC2を見て、高スペックなサーバサービスは他にあるのかと思っていました)
他の前提として、CCNA程度のネットワーク知識は持ち合わせています。
勉強期間は43日間でした。大学に通いながらなので、勉強時間としては合計130時間前後だと思います。参考書や問題の解説のメモなどは計8万字くらいになりました。
点数は809点と高いとは言えませんが、回答時間は100分少しで、早い方だと思います。
点数は問題の難易度などで調整されるようですが、複数選択肢に部分点があるのかどうかなど、分からないことが多いです。
概要
端的に言えば、ある程度サービス群を覚えたら、使いどころ、組み合わせをひたすら問題演習で身に着けていくのが有効です。(実際の試験に基づく系のセットは使いたくないので一部サイトは使っていませんが、気にしないのであれば使えるものを使って演習数を稼ぐのもいいでしょう)
大抵のベンダー資格において有効なのが、その会社が考える理想をしっかりと理解することです。それがAWSにおいてはベストプラクティスであり、Well-Architectedかどうかという話で、演習問題においては企業の要件とベストプラクティスとのすり合わせをするわけです。その資格、その会社における考え方を身に着けるという風にも形容されます。
サンプルなどを見ると分かりますが、単純な知識ではなく、シナリオに沿った解答を選ぶ必要があり、割と実践的な資格だと思います。この資格に向けた勉強だけではAWSの運用スキルは磨けませんが(自分で試しているなら別ですが)、設計方針、移行方針は頭に浮かぶようになります。 合格者の質は高そうです。
1. SAA用でもSAP用でもいいのでテキストを読み、まずサービス群を頭にいれる
一応試験範囲は試験ガイドPDFに出ていますし、片っ端から調べてまとめたり使ってみるのもありだと思いますが、楽なのはテキストを購入することでしょう。 SAP-C01用で構いません。読み進めながら自分のメモをまとめて、付属の問題などは全て根拠を持って回答できるようにしましょう。AWS公式のWell-Architected FrameworkのPDFもおすすめですし、様々なエンジニアの登壇資料なども参考になります。SAAの範囲ではありますがping-tでサービスごとに基本的な仕様や組み合わせを勉強していくのもおすすめです。
ここで、理解が難しい部分は実際に試してみましょう。 気軽に試せるのがクラウドです。
1.5. C01とC02の違いを吸収する
AWSの日々の改善により、ベストプラクティスが変わっていたり、アンチパターンが変わっていたりと変更が多いです。
ここ数年のアンチパターンをまとめてらっしゃる方がいるので是非参考にしましょう。
https://speakerdeck.com/armaniacs/awsde2022nida-po-saretaantipatan-2022-dot-09made?slide=10
また、C02の試験範囲ではIoTやコンテナ周りで多く追加、変更があります。
Well-Architectedを意識しつつ、いかにサーバレスやスケーリングによるコスト最適化を図るかということを考えながら演習をするとC02対策になるでしょう。
受験ガイドに対象サービスが箇条書きされていますので、一応見たことないようなサービスでも何をするためのものかは把握しておきましょう。
2. サンプル問題や公式模擬問題を解く
ここで、SAP-C01, C02だけでなく、CLFからDOPの公式模擬問題(20問の無料のもの)やサンプル問題を解いてみましょう。ここでうまく答えられなかったサービス群については深掘りをしてください。(IOPS, SCP, DNS, SSOなどなど)
3. Udemyの模擬問題を解く 英語版 計300問
一番安いときであれば1200円で購入できると思います。英語ですが、とにかくパターンをこなしてインプットした知識を、問題を解く過程で再確認していきましょう ここまでくれば自信を持って答えられる問題が多くなり、1問あたりの時間も短くなるでしょう。
自分はこの段階で回答110分くらいで、本番の使用時間も100分だったので、この演習段階で時間を意識することにも意味はありそうです。(無理にやるよりはじっくり考えて正解するほうが意味があると思います。)
英語が全く読めないなら話は別ですが、可能であれば多言語で問題を解くことも早く問題を解く訓練になると思います。今どきは翻訳もありますしそれでもいいでしょう。
間違えた問題、二択で悩んだ問題などの解説はしっかりと要約してメモに残すなりして、判断基準を身につけましょう。解くのと確認するので一番時間がかかる部分なのでタフなパートではあります。
似たような問題を期待して演習するのではなく、思考パターンを身につけるための演習です。
4. 最終確認 これまで解いた問題群を解きなおす
このような選択問題の演習では、二度目以降は答えを覚えてしまっているパターンが多いかと思います。それでも、なぜそれが答えなのか根拠を思考しながらサクサクとこなしていきましょう。一番楽しいところです。
5. 本番
PearsonVueで受けるAWS認定試験は、予約日の24時間前まで受験時間を変更できます。
おすすめなのが、適当に先の日程で予約しておいて、問題なく受験ができそうだと感じたら前日や数時間前になってから受験したい時間に変更することです。変更は2度まで可能で、そもそも初めの予約日程まで24時間以上あればキャンセルしてまた予約すれば再度変更が可能になります。(この辺りはベンダーによって仕様が違うので注意)
他のベンダー試験と違って、透明なボトルであっても飲み物は許可されていません。トイレにも行けません。
また、他と異なり画面の真ん中に問題が出るのではなく、モニタ全体に問題文が出るので、ノートパソコンなど小さい画面での受験をお勧めします。 32インチのモニタで受験しましたが、目が疲れました....
自分の場合は回答終了後には結果が出ず、5時間後くらいに更新されました。
Tips: 解答時間に不安を感じる方へのアドバイス
問題文や選択肢を読み飛ばしてしまうのはよくないのですが、基本的にはクラウドデザインパターンの組み合わせなので、明らかにこれはベストプラクティスでない という選択肢があります。
(もちろん様々な要件の結果、ベストプラクティスでないものが解答になることもありますが)
問題数をこなすことで、何を問われているのかを判断し、選択肢を正しく吟味できるように訓練しましょう(直ぐに2択にしぼれるようにしましょう)
また、問題文が長いことに関しては慣れの側面が強いと感じていて、IT系の資格でいうと応用情報の午後問題が近いタイプとなります。得意な分野があるのであれば、長文を読んで問題に答えるという流れを応用情報の過去問で訓練するのもありだと思います。(私は既に取得済みですが、その経験が役に立ったと感じています)
感想
12冠を達成されている方の中で、SAPが一番難しいとランク付ける人がいるのも頷けるくらいのカバー範囲の広さでした。最近はANSも難しいと聞きますが、お金がないので受けるのは就職してからですかね....
0からの勉強だったのでなかなかタフではありますが、ハンズオンやパートナーのブログなども充実していますし、楽しく勉強出来ました。
資格合格というよりも、ここまで知識を身につけられたことに喜びを覚えています。
皆さんも頑張ってください。参考になれば幸いです。
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