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Faster R-CNNとYOLOを比較表

2025/03/16に公開

Faster R-CNNとYOLOを比較する

項目 Faster R-CNN YOLO
アプローチ 2段階検出(候補領域抽出 + 分類/回帰) 1段階検出(グリッドセルに基づく直接予測)
速度 比較的遅い 非常に高速
精度 比較的高い バージョンによって異なる(最新版は高い精度)
構造 複雑(RPN、RoI Pooling、分類器、回帰器) 比較的シンプル(単一のニューラルネットワーク)
候補領域 RPN(Region Proposal Network)で生成 グリッドセルで固定
小さい物体の検出 比較的得意 苦手な傾向がある(バージョンによって改善)
リアルタイム処理 不向き 非常に適している
主な用途 高精度な検出が必要な場合(医療画像解析など) リアルタイム性が求められる場合(自動運転、監視カメラなど)
長所 精度が高い, 小さい物体の検出に強い 処理速度が速い, リアルタイム性に優れる
短所 処理速度が遅い, リアルタイム性に欠ける 精度がFaster R-CNNに劣る場合がある, 小さい物体の検出が苦手

補足

  • Faster R-CNN:
    • RPN(Region Proposal Network)を用いて候補領域を生成し、その後、RoI Poolingで特徴抽出を行い、分類と回帰を行う2段階の処理です。
    • 精度が高い反面、処理速度が遅いため、リアルタイム処理には不向きです。
    • 比較的小さい物体の検出にも強いです。
  • YOLO:
    • 画像をグリッドに分割し、各グリッドセルで直接的に物体の位置とクラスを予測する1段階の処理です。
    • 非常に高速な処理が可能で、リアルタイム処理に適しています。
    • バージョンアップを重ねるごとに精度が向上しており、最新版ではFaster R-CNNに匹敵する精度を持つものも存在します。
    • 小さい物体の検出は、以前は苦手とされていましたが、バージョンアップを重ねるごとに改善されてきています。

どちらを選ぶべきか

  • 高精度な検出が必要な場合はFaster R-CNN、リアルタイム性が求められる場合はYOLOを選択するのが一般的です。
  • ただし、YOLOの最新版は精度も向上しているため、用途に応じて最適なアルゴリズムを選択することが重要です。

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