Devinを導入!実際に使った感想
はじめに
WED株式会社でバックエンドエンジニアをしているbroccoli1002です。2025年2月から、開発業務の効率化を目的として、当社でもDevinを導入しました。
本記事では、Devinの導入経験をもとに、実際の使用感や活用例を紹介します。
Devinを使用した感想
Devinの使用感について、「便利な点」「不便な点」「今後の活用方針」の3つの観点で説明します。
便利な点
1. 非エンジニアでも使いやすい
Devinは、サービス・企画担当者でも扱いやすい設計になっています。
- 直感的なUIが用意されている
- 日本語での応答が可能
- GUI操作でナレッジを蓄積できる
Devinは管理画面やSlackから操作できるため、コンソールやエディターを開かずに利用できます。そのため、エンジニア以外のユーザーにも使いやすい仕様です。また、日本語対応しているため、技術的な背景がなくても扱いやすく、GUI上でナレッジの蓄積も簡単に行えます。
さらに、Devinは開発環境が分かれているため、意図しないコード変更のリスクが低く、非エンジニアでも安心して操作できます。
具体的な活用例:
- プロダクトの構造調査を依頼
- Notionとの連携による分析・調査
- 問い合わせ内容のデータ収集とネガポジ分析
以下は、サーバーロジックの調査を依頼した際の画面です。
具体的なやりとりはプロダクトの内部仕様に関わるため公開できませんが、調査結果は十分に実用的なものでした。
Notionとの連携設定は、以下の記事を参考にしました。
DevinにNotionのタスクを読んで作業してもらう
当社のマーケティングチームでは、問い合わせ内容のネガポジ分析を行い、顧客の満足度を可視化しました。簡単なタスクであれば、Devinを通じて気軽にエンジニアリングを依頼できる点も魅力です。
2. 異なる技術領域の調査が容易
異なる技術領域の調査が簡単になりました。
例えば、バックエンドエンジニアがモバイルクライアントのAPI利用状況を知りたい場合、直接モバイルエンジニアに確認せずにDevinに依頼できます。同様に、データエンジニアがサーバーから送られるデータ仕様を確認することも可能です。
以下の画像は、特定のエンドポイントに対するモバイルクライアントのアクセス状況を調査した際の画面です。
調査結果として、実際に使用されているGitHub上の対象箇所を示し、関連する仕様まで確認できました。
また、リポジトリを解析し、内容を自動的にドキュメント化するDevin's Wiki機能も理解を助けてもらうのに役立ちました。
3. 簡単な実装タスクを任せられる
設定値の変更、文言修正、テストコードの追加など、簡単な実装タスクを依頼し、PR作成まで自動化できました。
以下は、Devinが作成したPRの画面です。
不便な点
応答速度が遅い
全体的にレスポンスが遅く、修正や指示をしながらの並行作業が困難でした。特に、大きなファイル(例:膨大なYAMLファイル)の修正では、指摘のたびに再読み込みが発生し、つど10分以上待つケースもありました。この場合は、手動で修正したほうが効率的でした。
また、PRの修正依頼をすると対応してくれますが、誤りがあった場合に何度も指摘する必要があるため、やり取りの回数が増えると時間がかかります。この点でも、人が直接修正したほうが早い場面がありました。
今後の活用方針
1. Devinをより効率的に活用
現在は各自が個別に利用している段階で、効果的なワークフローの確立には至っていません。今後は以下のような業務プロセスへの統合を検討しています。
- CI/CDにDevinを組み込んだレビュー
- サービス運用フローの自動化
2. エンジニア向けの別ツールを検討
応答速度の問題から、設計相談や対話しながらの実装作業にはDevinが向かない場面があります。
そのため、エンジニア向けに別ツールの導入を検討しており、現在はCursor, Cline, Zed, Aider などを触りながら、最適な方法を模索をしています。
比較のポイント:
- コンテキスト保持:長い会話の流れを理解できるか?
- レスポンス速度:即時フィードバックが得られるか?
- コード生成能力:設計相談だけでなく、実装の補助もできるか?
今後も、DevinをはじめとしたAIエージェントを活用し、その事例を共有できればと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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