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Web制作における『WordPressができる』という言葉について

2021/11/11に公開

ちょっと前にツイッターでこういうことをつぶやいたので、補足と言うかちょっと詳しく書いておこうと思う。

最初に結論

ツイートの通り、Web制作における『WordPressができる』っていうのは究極的に言うと素の管理画面でできること・起こっていることを把握していることであると思う。

なぜそう思うのか

WordPressもしっかり進化しているので、カスタマイザーやブロックエディタでできることも増えていたりする。
デフォルトの機能でWeb制作に必要な機能は一通り揃っていると言っても過言ではないと思う。

プラグインや独自の実装でカスタマイズしたい場合も、デフォルトでできることを知っていれば無駄な実装は避けることができるし、どういう関数で動いているのかまでわかっていれば、フックで処理を少し書き換えてあげるだけでカスタマイズが完了してしまうケースも多い。

要は無駄のなるべく少ない実装ができるわけだ。

なぜ無駄のなるべく少ない実装が必要なのか

Webサイトに一番大事なことは「安心して安定した状態で運用できる」ことだと筆者は考えている。
WordPressは結構頻繁にアップデートがあり、セキュリティやバグに関する修正が行われており、最新版が一番安全なのである。

無駄の多い実装をすると、このアップデートの際に問題が起こるケースが増えるのだ。

  1. 問題が起こるからアップデートしない
  2. アップデートしないとセキュリティに問題が残る
  3. 短期間でリニューアルしなければならなくなる
  4. 結果的にコストがかかる
  5. 制作者は信用を失う
  6. WordPressの信用も下がる

というように、だれも幸せじゃない結果が待っているのだ。

これは非常によろしくない。

Webサイトを作成してもらった企業からすれば、予想以上のコストがかかっていくことになる。湯水のようにコストをかけられるというのであれば問題はないが、実際そんなことはない。
改ざんなんてされてしまったら会社の信用問題になってしまい、リスクしかない。

また、少なくともWordPressをスキルとして考えて、これからもWeb制作でお金を稼いでいきたい人にとっても、自分たちの仕事を減らしていく行為になっているので致命的だ。

というだれも幸せにならない構造を作らないためにも、無駄のなるべく少ない実装が必要になってくるのだ。

Webサイトを高速化するという意味でも

今は高速化することが当たり前になっている。
レンタルサーバーも速いことを売りにすることが多くなってきていて、あの手この手で表示速度の改善を実現してきている。

高速化することで閲覧者のストレスを軽減し、より多くのコンテンツを閲覧して興味を持ってもらうことにつなげることができる。
モバイルが当たり前であればあるほど、高速化は大事なのだ。

無駄をなるべく少なくした実装というのはこういうところにも効果を発揮する。
当たり前だが、途中で余計な処理が挟まないというだけで、かなりの高速化が期待できるのだ。

また、無駄が少ない実装は高速化系の機能との相性もいい。
キャッシュを利用するにしても、読み込み順を変更するにしても、WordPressの関数を利用して実装されているのかどうかで大きく効果が変化するのだ。

それブロックエディタだけで完結しますよ?みたいな構成をカスタムフィールドをゴリゴリ使って表示させていたり、スクリプトやCSSの読み込みがテーマに直に書いてあったりすると、表示速度に影響するだけでなく、最適化するのにも工数がかかってしまうのである。

じゃあ『WordPressができる』になるにはどうすればいいのか

とにかく最新版を触り続けるしかない。
と書いている本人もすべての機能を把握しているとは到底言い難く、触るたびに「おお、こんなことできたのか」みたいな発見があったりする。

「WordPress Meetup」のような勉強会に参加してみるのもいい。少なくとも「WordPress Meetup」であればコミュニティのレギュレーションのもと開催されているため、過度な宣伝行為や誹謗中傷などはない。
WordPressのことを話したいという人の集まりなので、自分にない情報や知識を仕入れるには非常にありがたい機会なのだ。

筆者も「Shizuoka WordPress Meetup」の共同オーガナイザーの一人なので、開催された際には参加してもらえると嬉しかったりする。

まとめ

WordPressのスキルって可視化しづらいところが多く、開発者・制作者同士でもこの人がどのくらいできるのかっていうのが正直わからない。

シェアも多くスキルとして認識されつつあるのにも関わらず、先が見えないというのもなかなか厳しい。

というわけで、現在WordPressを用いたWeb制作を生業としている人、これから生業にしたいと思っている人は参考にしてもらえればと思う。

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