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WordPressの保守・メンテナンスとは一体何をやっているのか

2021/11/13に公開

おそらくWeb制作を依頼した側の会社からすると何をやっているのか全くわからないであろう「WordPressの保守・メンテナンス」という項目。
やってることわからないし別に依頼する必要はないなと判断してしまうようなケースも多いかなと思う。
WordPressを利用する上で必要なことなので、私が会社や個人で保守という作業の中で一体何をやっているのかを紹介する。

最初に結論

保守でやっている作業は以下の通り。

  • WordPressの本体のアップデート
  • WordPressのテーマのアップデート
  • WordPressのプラグインのアップデート
  • 不具合が起こった場合の状況把握
  • 不具合の修正(いただいている料金による)
  • WordPressやWeb技術に関する情報の収集

WordPressの保守・メンテナンスと更新代行の違い

大いに勘違いしている人がいるのだが、WordPressの保守と更新代行は違う。

WordPressの保守は最初に書いたとおり、システムを健全な状態に保つことである。ここにページを追加したい依頼とかは一切含まれていない。

一方で更新代行は投稿やページを追加する依頼を受けてくれるものである。業者によっては毎月の定額でアップデートなども含めて取り扱っているケースもあるが、基本的にはページの追加や変更のみと考えたほうがいい。

更新代行をWordPressの保守も含んでいると勘違いしていて、「お願いしている業者にまかせているので大丈夫です」と言っているが、制作されてから一切アップデートされていないようなケースはかなり多い。

WordPressでWebサイトを制作してもらったような会社さんは一度確認するといいだろう。

WordPressの各種アップデート

WordPressを最新版に保つということは本体・テーマ・プラグインのすべてを最新版にアップデートし続けることである。
これがセキュリティ対策として一番重要なのである。

単純に管理画面でアップデートを走らせるだけで済むこともあるが、機能が多いサイトであればあるほど、独自実装部分が多ければ多いほど問題が起こる可能性が上がる。

特にそういうWebサイトであればステージ環境でアップデートを試してから本番環境でというフローが必須になるが、専門家でもないWeb担当者にそこまでの配慮を求めることは難しい。
だからこそ外部のWordPress保守業者が必要になってくるわけだ。

さくらインターネットも下のツイートのように注意喚起している。

不具合が起こった場合の対応

なにか問題が起こった場合、すぐに質問や状況の確認ができるというのは非常に大きい。
WordPressの保守をお願いしていない場合、下記のようなフローが必要になる。

  1. 問題発生
  2. 何が起こったのか、何をしたのかを確認
  3. どこか修正できそうな業者を探す
  4. 状況の説明をする
  5. 見積もりを依頼する
  6. 作業の依頼をする
  7. ログイン情報・サーバーの情報などを共有する
  8. 作業開始

という風に即対応なんてできるわけないのである。

しかも、何が起こったのか状況を確認することをWeb担当者が行うこともハードルが高い。デバッグログを生成して、エラーメッセージを読んで…などという作業をWeb担当者に貸すのは酷だ。

WordPressの保守をお願いしている場合、上記の2番から業者に投げられるのである。
もちろん問題の状況によって追加の料金がかかることはあるが、作業開始までのスピードが段違いなのだ。
契約内容によっては軽微な修正が含まれていることもあり、即対応・即修正ができる場合もある。

Webサイトで問題が起こっている最中は、もちろん正常な表示・処理ができないわけなので、Webサイトが当たり前の時代になった今は死活問題でもある。

WordPressやWeb技術に関する情報の収集

Webに関する技術やサービスやWordPressの関する情報は、どんどん更新されていく。
それを他の業務をしながら追いかけるのはかなりしんどいと思う。

しかも、情報は溢れているので、取捨選択もままならない。
「これどうなの?」とすぐに質問することができる先を確保しておけるだけでもかなり有用なのだ。

質問されてから調べることのほうが多いが、信頼できるソースや情報源が確保できていると回答までをスムーズに行うことができる。
わたしはできるだけ一次ソースを確認するようにしているので、調査に時間がかかってしまうことも多かったりはする。(英語苦手)

まとめ

「餅は餅屋」という言葉が一番しっくりくる。
WordPressも簡単に利用はできるが、使い続けるというところで専門的な技術・知識が必要になってくる場面は多い。

セキュリティは訪問者にも影響を及ぼす上、会社の信用問題にもつながる。
リスクヘッジという意味合いで、WordPressの保守は信頼できる業者に依頼するのがいいだろう。

ちなみにこれ、WordPressに限った話ではなく、CMSを利用している、PHPなどを使って動的なWebサイトを公開している場合に当てはまる話なのだ。
別のシステムだから関係ないわと思っていると手痛い一撃を食らうかもしれない。

追記:大事なこと

大事なことを書き忘れていたことに下記のツイートで反応してくれた方のご意見で気がついたので、追記。

本文では不具合が起こった場合の対応を書いてあるが、そもそも不具合が起こらないようにするのが保守の仕事の一番大事な役割である。
そのために各種最新情報を収集したり、アップデートを定期的に行っていく必要がある。

重要なのは何も起こらずに安定して運用し続けられることであり、それを技術的な面でサポートし続けるのが、保守であると言える。
何も起こらないからと言って何もしていないわけではないということは、理解していただきたいところだ。

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