「Knowledge Gym」でドゥームスクロールを断つ Google Cloud Japan AI Hackathon 参加レポート
現時点について
少しエラーが発生したため、拡張機能を封鎖しています。
修正次第再度貼ります、ご了承ください。
🎯 はじめに
SNS やニュースフィードを眺めていると、気づけば何十分、何時間も経ってしまう。
いわゆる ドゥームスクロール は、時間を浪費するだけでなく、情報の偏りを深刻化させる要因でもあります。
私自身、普段はゲーム関連の情報ばかりを追い、研究室の先生から「お前は input が足りない」と指摘されたことがありました。
「もっと新しい分野に触れたい」と思っても、人間はどうしても自分の興味範囲に安住してしまいます。
意思の力だけで習慣を変えるのは難しく、環境を設計しないと行動は変わらないと実感しました。
そこでヒントになったのが、小学生の頃から馴染みのある 「読書感想文」 です。
与えられた本を読み、感想を書く課題は面倒でも、強制的に新しい知識や物語に触れる機会を与えてくれました。
さらに、ただ読むだけではなく「自分の言葉でまとめる」ことで理解が定着する仕組みでもありました。
この「読書感想文」の構造を大人向け・現代版に応用したのが、今回のハッカソンで開発した 「Knowledge Gym」 です。
SNS を開く前に、ランダムに提示される記事や動画を読み、感想文を書き、AI 採点で合格しないと利用できない仕組みを組み込みました。
🕹️ 使い方
- 以下のリンクから拡張機能をインストール
👉 (※Chrome Web Store 公開準備中) - インストール後、YouTube や X(Twitter)など主要なSNSが一時的にブロックされます
- ブロックを解除するには「今日のお題」に取り組む必要があります
- 記事や動画を読み、**要点3つ+感想文(300〜600字)**を入力
- AI による採点で70点以上合格すると、その日の SNS 利用が解禁されます
👉 「SNSを解放するために知識をトレーニングする」──まさにジムのような体験です。
👥 チーム構成・開発期間
- メンバー:ソロ開発
- 期間:ハッカソン 2日間
- 流れ:
- アイデア着想・要件定義
- UI ワイヤーフレーム設計
- Chrome 拡張(MV3)+ 採点 API プロトタイプ実装
- テスト・改善・デザイン調整
📝 プロダクト概要
基本フロー
- 拡張を開くと「今日の課題(3件)」が表示される
- 新聞記事 / 学術ブログ / 知識系 YouTube など
- Wikipedia のような退屈なソースは除外
- 1つ選んで最低5分間読む
- 要点3つ+本文300–600字で感想文を書く
- AI が採点(100点満点/70点以上合格)
- 合格したら当日中 SNS が解禁、不合格なら再提出
- ダッシュボードでスコア・弱点・知識分布を可視化
👉 ここに「全体の流れ」をまとめたフローチャート画像を挿入
📊 分野カテゴリ(7つ)
- 科学・自然
- 技術・AI
- 経済・ビジネス
- 社会・政治
- 文化・芸術
- 歴史・哲学
- 健康・心理
👉 ここに円グラフ(分野カテゴリのバランスイメージ)を挿入
🧮 採点ロジック
AI による自動採点は以下 5 指標で構成します。
- 要約一致度(30点)
- キーワード網羅率(20点)
- 論理展開の明瞭さ(20点)
- 背景知識との接続度(15点)
- 問いの深さ(15点)
合計 100 点満点、70 点以上で合格。
不合格時は「弱点タグ」を返し、次の課題で克服を促します。
👉 ここに採点結果画面(スコアバー付きモーダル)のスクショを挿入
🖥️ UI デザイン
1. 禁止画面
SNS にアクセスしようとすると表示。
オリジナルキャラクターと共に「課題に取り組んでください」とメッセージ。
👉 禁止画面のキャラクター入りモック画像
2. 今日の課題ポップアップ
- サムネイル/出典/所要時間/分野タグつきで3件表示
👉 課題ポップアップ画面のスクショ
3. 感想文フォーム
- 要点×3 入力欄
- 本文入力(文字数ゲージつき)
👉 感想文入力UIのスクショ
4. 採点結果モーダル
- 総合スコアと合否
- 5指標の内訳バー
- 弱点タグ表示
👉 採点モーダルのスクショ
5. ダッシュボード
- 分野バランス(円グラフ)
- 読解力スコア(レーダーチャート)
- 連続日数・履歴
👉 ダッシュボード画面のスクショ
👉 動作方法の YouTube 動画をここに埋め込み
⚙️ 技術スタック
| コンポーネント | 技術 |
|---|---|
| フロント | Chrome 拡張 (Manifest V3), HTML/CSS/JS |
| グラフ描画 | Chart.js / ECharts |
| バックエンド | Cloud Functions (Node.js/FastAPI), Gemini / OpenAI API |
| データ保存 | Chrome storage.local
|
| 制御 |
declarativeNetRequest による SNS ブロック/解除 |
😅 苦労した点
- 良質な課題ソースの選定が大変だった
- 採点アルゴリズムの閾値調整に試行錯誤
- UX上「強制感」と「やる気UP」のバランスを取るのが難しい
🚀 成果と学び
- Chrome 拡張 MVP が完成し、実際に「SNS解禁まで感想を書かせる」体験を実装できた
- 知識の偏りが可視化されると「意外に面白い」ことを発見
- 短期間でも UI/UX を意識して設計すれば、強制的な仕組みでもストレスが少なくなることを学んだ
🔮 将来展望
-
API連携
課題ソースを固定カタログから RSS/News API/YouTube API に切り替え、リアルタイム性を高める -
スマホネイティブアプリ展開
Chrome拡張からモバイルアプリ化し、スクリーンタイム連携でより強固に SNS 使用を制御 -
知識ポートフォリオ生成
1ヶ月の感想文と採点データをまとめ、自動で PDF/レポート化する機能 -
パーソナライズ学習
弱点分野に応じた追加課題を提示し、克服サイクルを強化 -
コミュニティ機能
感想文を他ユーザーと交換・比較し、学習体験をシェアできる仕組み
👉 ここに「ロードマップ図」や「今後の展開イメージ図」を挿入
🙏 おわりに
Google Cloud Japan AI Hackathon Vol.3 の運営・メンターの皆様に感謝します。
今回のプロジェクトを通じて、**「読書感想文」という古典的学習を現代化し、習慣をテクノロジーで変える」**という可能性を実感しました。
今後も改善を重ねて公開を目指します!
フォローやフィードバック大歓迎です 🙌
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