何回説明しても伝わらない(読書レビュー)
1.何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか? 認知科学が教えるコミュニケーションの本質と解決策
2. 読書のきっかけ
自身が今デザイン初学者でweb制作におけるデザインの勉強をする駆け出しです。
その中で良いデザインとそうでないデザインとの差が分からない悩みがありnoteの記事の中で村田俊英さんが紹介されていた記事にこの本が取り上げられていたので手に取りました。
コミュニケーションの本質を認知学の視点で取り上げられておりデザイン学習においてヒントになるのではと思い読み進めてみました。
結論:どんな人にも伝わる方法はないが、伝わるような確度を上げることは可能
理由について書いていきます。
理由その1.スキーマ
人々にはスキーマと言われる「知識や思考の枠組み」が必ず存在します。
どんなに説明しても伝わらないし、何回も同じミスを部下がしてしまう状況はどこでもあります。
言葉を理解する裏で働いてるシステムすなわちスキーマによって伝わらない状況が発生してしまうのです。
理由その2.間違っているの言い方ではなく、心の読み方
コミュニケーションには様々な認知能力が含まれている。
ちなみに認知能力とは何があるか
- 言語を理解する力
- 文脈を把握する力
- 記憶する力
- 思い出す力
- 想像する力
その上で伝わらない原因は「当たり前」の違いを超えることができなかったり、
認知の力が上手く発揮できていないことにあるといえます。
理由その3.相手の立場に立つこと
家族や友人、部下などに頼み事をした時にやると思ったといった経験は少なからず1回はみなさんあると思います。重要な話でさえ取りこぼしがある人間の脳は都合よく変換される仕組みなので簡単な頼み事に関してはできるだけ説明を自分の中で単純化して脳の消費を抑えようとします。
- 人は何をどう聞き逃し
- 都合よく解釈し
- 誤解し
- 忘れるのか
を知っているかどうかが大事なことです。
以上3つの理由からコミュニケーションにおける難しさを簡単に取りまとめてみました。
総評
「この本は、「具体と抽象」による伝え方、思考スタイル「システム1・システム2」と「達人の直感」など、デザイン学習においてとても深い学びがありました。昨今ビジネス書に多い言い換え力だったり伝え方にフューチャーされる書籍が増えてきた中で、もっとも本質的なコミュニケーションを学べる良書でした。
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