2023/8/25-26 スクラムフェス仙台に参加した
はじめに
最終的に本記事をまとめているのが 2023年も年末、大晦日。もう4ヶ月以上になりますが、自分にとって、今年一番印象に残っているイベントの一つでした。ぜひ記録として残しておきたいなと思って、今こうして机にむかって書いています。
リアルタイムでみた公演もありますが、ビデオで視聴した公演もあり、両方みたのもあります。
8/25(Day1) 藤村さんの基調講演
エンターテイナーな方だと記憶していました。今回も期待通りのエンターテイメントなお話でした。
岡本太郎さんの「迷ったら危険の方を選ぶことを決めている」というお話は
- 動物の本能に逆らった理性的な判断
- より難しい課題(そして解決できたら皆が幸せになる課題)
なのかなーとうけとっています。
8/26(Day2)
Don't just Do ふりかえり, Be ふりかえり!(びばさん)
ふりかえりをする(Do)、ふりかえりを自然としている(Be)、Be ふりかえりに至る道筋といった話でした。いきなり成果のカイゼンを目指すのではなく、チームメンバ間の関係性の向上や、ひいてはチームの状況の見える化がカイゼンされる、そんな話だったと思います。
びばさんを、会社のチームで招いて ふりかえりを教えてもらって 何年だっけ、ちょうど5年たったのかと、ある意味感慨深く視聴していました。リアルタイムでは、ちょっとおこがましいですが推しの子の成長を見守る気分で、その後ビデオで見直した際には、コロナ禍を経て自分たちがやってきた軌跡とかなり重なるものがあるな、やってきたことは正しかったなと、うれしく感じながら見ていました。
チームのふりかえり、もう自分が推進することなく、一員として楽しみながら、かつ形を変えながら自然と続いています。あえて一段高みを目指すとしたら、チーム内だけでなくチームをとりまく環境の中で、チーム全体に何があったのか、内部どんな影響を受けているのか、そしてどうしていこうかのふりかえりと向き直りが自然とできていけるといいなと感じています(ただ、それは次世代へとつなぐ課題なのかもしれないですね)
ラスボスゾンビのチェックリスト⁉️ -これであなたも立派なラスボスゾンビ!〜(Akira Ohnoさん)
内容ですが面白かったです。スクラム導入に限らず、新しいことを普及していくにありがちなこと、インフルエンサーである立場に酔ってしまうとこうなるなぁと思ってみていました。ラスボスゾンビの気持ち、周囲の影響を受けるメンバの気持ち、各々気持ちの部分に照らすともっと深い話をになるのかもしれませんね。
エンジニアに求められる当たり前とは? 〜新卒研修を経て実感する、当たり前であるべき当たり前〜(エイミさん)
エイミさんにはこの後の昼休みに接続テストを手伝ってくれてうれしかったです。この場を借りて御礼申し上げます。どうもありがとうございました!
ベンチャーキャピタル(VC)にアジャイルコーチがいたら親和性が高かった件 〜スタートアップの開発チームをハンズオン支援した中でのまなび〜(Ninomiyaさん)
Ninomiyaさんも話が流暢でプレゼン上手いなぁと素直に感心しました。また、VCでスタートアップを支援するチームがいる、そんな世界があるんだというのは自分にとって新たな発見で興味深かったです。
個人分担性がスタートアップの成長を殺す 〜協働でチームがめっちゃ進化する話〜(Bonotakeさん)
ソフトウェア工学の研究者という自己紹介もありましたが、研究者らしい学究的なスタイルで好感が持てた公演でした。
モブコードリーディング 〜 コンポーネントチームからフィーチャーチームを目指して〜Youhei Ishihara
Bonotakeさんと同じ会社の方です。Bonotakeさんの公演とあわせてみると、チームの変遷や工夫が伺えてとても面白かったです。チーム内でコードレビューを完結するためにモブコードリーディングをしたというお話なんですが、ここまでするモティベーションがどこからきたのか、もっともっと知りたいなぁと感じました。
別の国のスクラムの話を聞いて、グローバルな気持ちになるセッション(Endoさん)
個人的には隣の国は好きか嫌いかといえば嫌いですが、人々の中にはとてもいい人もいますし(友人もいる)正直素直にいいところは学んでいく必要があると、あらためて感じた講演でした。
コントリビュータ気質のスタッフが心地良く過ごせるスクラムフェスというカンファレンス(Ackyさん、こばせさん、すーさん、ばやしさん)
とにかく皆さん楽しそうに話してくれていたのが印象的でした。カンファレンスでありがちなのがいわゆるアウトソースというかアルバイトな方の存在なんですが、スクラムフェスは全部内製でまわっているのがすごいなと感じています。ノウハウが言語化され、そのうち何かしらのポータビリティなことも出てくるのかもと可能性を感じさせるお話でした。
あと 自分の講演
さて、自分の講演です。久しぶりということでかなり緊張しました。何回か一人で練習したものの、終わった後はしばらくは録画見たくないくらいのひどい出来と感じていました(実際、なかなかビデオ見ることができず)。1月たって見直したところ、わりと言いたいことが言えているようにも思え、何回か向き合うことができました。これも録画が残る良い点でしょうし、何よりも編集も効いているのかなと(いつも編集ごくろうさまです)
さて、今後、しゃべりとして気をつけたい点を箇条書きでかくと、以下のようなところでしょうか。
- 語尾をはっきり言い切る
- 言い切った後で次のスライドはゆっくりめで
- (難しいが)まあ、えーと、はできるだけ減らす
- 字の多いのスライドはどこをしゃべるか決めておき、特に念入りに練習する
- (Discordなど)チャットに反応する時は紹介した上で反応する。そうしないと後の録画ではよくわからない
とくに、チャットに反応する時はちゃんと紹介していかないと、わからないなーと感じました。気をつけよう。あと、内容の説明としては以下のところが課題になりそう。
- ラインストップは製造用語だから、使うなら説明が必要だった
- 「おっさんだから厳しいところがある」では伝わらない、「パワーのあるおっさんが言ってしまうと受けては責められているように受け取ってしまう」など、もっと噛み砕いて説明する
- p.49のスライド、「なあ、これからどうなっていくんだろう」ももう少し噛み砕いて説明、深掘りするともっと良かった
とくに最後の「なあ、これからどうなっていくんだろう」のくだりは(自分にとって)大事なところに思え、ちょっと何言っているのかわからない説明になっているなぁと残念に感じました。次回なんとかしたいな。
おわりに
コロナ禍以降のイベントについて思い浮かべたこと
コロナ禍前にもう戻ることはないなぁと自分も感じていて、また少々基礎疾患があり介護の父を抱えている身からすると、運営の中心にいらっしゃる川口さんのこのような tweet はほんとありがたいなぁと身に染みました。ありがとうございます。
正直、コロナ禍前にもう戻ることはなく、それこそ「なあ、これからどうなっちゃうだろう?」と不安に感じることも多々あります。
となると「こころの図書館」をみんなで豊かにし、常日頃から不安に向き合っていくことが今後とも必要な気がしています。
で、スクフェスの場はそのきっかけかなーとも思っています。
プロポーザル・登壇やってみて思い浮かべたこと
今年実際にやってみてリモートながら参加してみて、資料作ることで自分の考えがより鮮明にまとまってきたのを感じました。
公演後、うれしいフィードバックももらいました。
猫にかこつけて、今までの仕事のあり方、そしてこれからの自分の仕事の向き合い方、興味持っていること。。今ココでの現在地・自分の実力をはかる上でとてもいい機会でした。
今あらためて、自分が強く興味を持っていることがあります。
- eXremePrograming、あるいはスクラム
- 今の会社のコンカレントエンジニアリング、あるいは The New New Product Development Game (野中先生の論文ですね)
- そして、オープンダイアローグ
これらは分野は違うし歴史も経緯も異なります。ただ、似ていることもあります。
- 夜も眠れない問題に真摯に向き合う
- 何を並行にするか、あるいは何を並行せずにモブで対話して進めるか
- あるときふりかえってみたときに「嗚呼(ああ)」という深い息を吐く音とともに、いい意味で「こうするしかなかったんだよ」という聲がきこえるか
これに加えて、
- 「絶対こうすればよりよくなるのに」と思うと同時に、ついつい「実現するのはとても無理だ」と思考が浮かんで、ついこれ以上考えが深まらないことに対し真摯に向き合うこと
- 実現するには、動物の本能に逆らい、そんな中どうやって世の中の変化を探知し評価し分析し次の行動につなげていくこと
ここに、これからの世のため人のための、開発組織のあり方として大切にしていきたいことがあるような気がしています。
このあたりをもっと話をしていきたいし、対話を深めていきたい。
どれだけできるかわからないけど、研究・実践し、実現していきたい。
自分にとっては、今後の一つの転機になりそうな、そんな良いイベントでした。
最後に、@ama-chさん はじめスクラムフェス仙台の運営のみなさん、品川トラックのみなさん、どうもありがとうございました!
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