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2024/9/13-14 スクラムフェス三河で、未来への可能性をとじないようにとふりかえった🐱
はじめに
- いろいろ見聞きしたり、お話しできたり、特に今回は Day2後も飲み会に参加できたりして、夢のような楽しい2日間でした😸
- 取り上げたいセッションもいっぱいあるのですが、ここでは実際に聴いてきて特に印象に残ったものを一旦書こうと思っています。そろそろ1週間以上経っているし。
- ビデオ配信も始まったようなので、随時ビデオで見たものも一部更新して書くかもしれません。
出かける前
実は絶不調だった
- 出かける1〜2週間前から直前まで、会社の仕事から介護のこと、いろいろなことがあって、身体にきてしまっていて辛かったです。たぶん、前の会社辞めるときに近いくらい辛かった。
- 9/5三河の運営の皆さんと、ワークショップのテストプレイをする機会に恵まれました。
- テストプレイの目的をワークショップがタイムボックスにおさまるかどうかに(心のどこかで)留めたい自分と、ワークショップをより深く理解して価値をあげていこうとする運営の皆さんと少しコンフリクトを起こしてしまって申し訳ない気持ちに。
- でも、真摯な運営の皆さんの姿勢には本当ありがたかったし、的確なフィードバックをいただいて、本当に感謝です。ありがとうございます。
- 1週間前には、持病の不整脈で脈が速くなるだけでなく眠れず、しまいには原因不明の斜視になってしまい[1]、行くのやめようかと思っていたほどでした。
- 詳しいことは現段階では公の場で書いたりできないけど、ひょんなことからスクフェス神奈川のLT資料が役立って、少し回復できてきたこともあり、不調なりにもやれるじゃないかと思って、参加してみることにしました。
Day1
Yamato Nakaさん、kobase555さん「ヒューマン系やコミュニケーションのワークショップに参加するときこころがけること」
- 謎?のウェーブで始まりました。
- 今回、三河ではじめてワークショップトラックを設けることもあり、このセッションが最初にきたそうです。
- 中さんだけなく、こばせさんも装いを新たにしていて(いい意味で)おったまげました。
- ワークショップの魅力は、実際に話したりできることです。話すことでいい体験をしてほしいというお話は本当で、ぜひ積極的に参加してくれるとうれしいなと感じました。
- ワーク自体は最初から疑っているともったいないという話もありました。で、終わった後で疑いましょうはいい考えだと感じました。
- ワークショップにて、参加者同士で同じこと違うことをお互いより深く理解しあえると、いい場になるなーとも思いました。
- ちなみに、カルロ・ゼン、幼女戦記な作者でミリオタな方ですよね。ミリオタつながりで自分も少し知っています。
- 隣に鹿嶋さんがいらっしゃっていて、気がつかなくてびっくりするやらでした。週休3日制の話ができたのは面白かったですね。ひょんなきっかけで交流ができるのもスクフェスの魅力ですね。
スポンサーセッション
- ここでも謎のウェーブが (^^;;; デンソーウェーブだからなのかな、これ。
- 声が裏返ったセッションで、ある意味、この2日の流れを決定づけた一つといっても良いかもしれません。
- 笑いは取りに行っていたんですが、関西と違ってめぼしいツッコミもなく、なんとなく気がついたら最後は真面目な話になっているところが三河らしいなと思いました。これだよ、これ、こういうのがいいんだよと思いました(褒め言葉)
平鍋さん「製造業でのアジャイル、悩みと光」
- まつしゅーさんが平鍋さんの出会いでとってもいい話をした後、プロペラ帽の人が現れ、なかなか平鍋さんご本人が出にくい状況の中、平鍋さんの登場となりました。
- 平鍋さんがプロペラ帽の由来(かっこいいコード書きたくなっちゃう症候群)を丁寧に語っていたのが印象的で、ここでも笑いをとるんだけど、最後は真面目な話になるという三河の空気感がよく出ていました。
- セッションは、チームトポロジーと数学のトポロジーの話から始まり、上ロジと下ロジと championの話と続きました。
- 上ロジと下ロジの結節点である champion はいい意味で社内調整ができるスキルが必要と受け取りました。もちろん、血の通ったビジョンも必要になってくるんだろうなと。
- 今も根深い士農工商問題、Agileで進めやすいフェーズ、こんなアジャイルは嫌だときて、最後は上ロジと下ロジをつなぐchampion(始める人)にならないかい?で締める素敵なセッションでした。
- ポジティブに捉えると、スクラムが普及して、平鍋さんがゾンビスクラムガイドに触れれる時代になったんだなぁと、ちょっと感慨深くも感じておりました。
Networking Party
- オンラインでは XP会読会の常連である くまごろーさんにお会いました。なんでも北海道から来られたそうで8月には仙台も参加されたとのこと、すごいエネルギッシュでちょっと眩しく感じました。
- Shinさん、菅田さんにお会いしました。鹿嶋さんと同じく、Management3.0 つながりでも同じ名古屋で製造業ということもあって、会社的にも一度交流していきたいですねと、名刺交換しました。
- 金沢ではお見かけしたのみだったんですが、いしはらさんと、あとおおひらさんとお話することができました。いしはらさんとおおひらさんとは QAつながりで、あと今回はお会いできなかったのですが、バキバキQA(アザラシ)さんの話をしてきました。バキバキQAさんとも一度お会いしたいものです。
- 中大和さんとはコロナ禍前に ToCのワークショップでお会いしたことがあるのですが、今回のネットワーキングパーティでいろいろお話しすることができました。最初のセッションになって、やっぱり緊張していたそうです。なかなか空気感をつかむのが難しいですよねという話もしていました。
- 今回はいろいろな人とお話できました。スクフェスも今年に入って、神奈川、新潟、金沢を経て、三河と4回目で慣れた面もあるかもしれませんが、三河の距離感がすごくよかったです。
- と同時に、新たに名前憶えられない問題が多々発生していて困りました[2]
- リサさんから「明日のワークショップ、はやくも満員ですよ」とニコニコして教えてもらいました。うれしいやらびっくりするやらでちょっとビビり気味になってしまった。
- で、Day2の朝はやく起きて、資料見直しと練習し直しとかしていました。
Day2
「やってやろうじゃないかメカアジャイル!老舗製造業がプロダクションプリンターで取り組んだハードウェアアジャイルの実例を紹介します」
- 昨日のデンまるや上ロジの話がつながっていて、興味深いセッションでした。
- 現状のお客さんたちのワークフローと課題から、具体化と抽象化を繰り返して、最終的にお客さんに価値を届け、売り上げにもつながった、そういう話と受け取りました。
- 今までできなかったこと、阻んできたことを伝えた上で、何回実物みせて(作り直して)ここまできたという活動が見えてくると、この話はもっと皆さんに参考になりそうな、そんな風に感じました。
- たぶん万人向け・不特定多数の発想から、特定少数・多数を念頭に置くと、いろいろと突破口があるじゃないかなー、もしその仮説が正しければ、そのあたりをもう少し丁寧に説明していくともっと価値ある話になりそうな、そんな気がしました。
- それにしても、CoE が品質保証部門に所属しているのは、ちょっと反則ですね(褒め言葉)
「あなたの知らない世界:テスラのSoftware Definedな世界を解説してみた」
- 部分をよくして集約しても、決して全体としてよくはならない。ややもすると、一部切り出して比較しがちなんだけど、全体から眺めると別の側面があることが抜けてしまいがちで、結果的にテスラとの競争に勝てないのではないかという投げかけのセッションと、受け取りました。
- 運転者の事故データをとって、自動車保険の保険料を下げるという話は聞いたことがあったけど、ソフトウェアの将来的なUpdateを考慮しハードウェアに余力を持たせた設計にしているのは初耳でした。
- 逆に検証した結果、無駄と判定された構成要素(例えばなんちゃらセンサー)は遠慮なくバッサリと切っている点も興味深かったです。
- 充電も含めたシステム全体を考慮して設計されているのも面白かった。
ここで思い浮かべたこと。映画「飛べ、フェニックス」、そしてプリコラージュ
- ここで思い浮かべたのが、「飛べ、フェニックス」という映画です。
- 砂漠に不時着した飛行機を改造し、生還する過程を描いた面白い映画でした。
- 100点満点に程遠い飛行機で脱出するですが、環境に適応しかつ物理法則にもかなった方法で、最後には生存という価値を提供するエンジニアの姿は印象に残っています。
- もう少し話を進めると、レヴィ=ストロースの「野生の思考」が思い浮かべました。
- この本の中では、プリコラージュという概念が出てきます。
- 簡単にいうと、ありあわせの素材を用いて入用の物を作るということなんですが、提供価値に即して、今あるものを並べ、全体像から再び再構成して実験して検証する、その進め方が be Agile じゃないかなーと思っています。
- このプリコラージュ、今の会社でも何気に(無意識ですが)やっているなーと、あらためて感じました。
- その際にどれだけ大きな全体像を共有して進めていけるかがイノベーションの鍵なのかもしれないとも感じました。
- 富士フィルムさんの変わりものとバカの話にあるように、本来日本の製造業の得意分野でした。
- (主語が大きくてあれですが)このプリコラージュをいろんな組織にインストール・普及していくと、日本という国がもっと幸せになっていくようにも思えるんですよね。
- 野中先生の SECIモデルもプリコラージュを説明する上でとてもいいですが、上記URLの図もわかりやすいかもなーとも思いました。
「わたしたちはいかに聴いて話せない動物なのかを体験するワークショップ」
- さて、午後3時すぎから自分のワークショップやっていました。
- Day1で募集をかけて、あっという間に最大人数の16人に達し、びっくりするやらありがたいやらでした。スクフェス金沢のOSTでは人が集まらなかったので、これはほんとうれしい誤算でした。
- 加えて興味ありそうな方が何人かいらっしゃったので、見学者を数名いれてみました。今後も見学方式も取り入れるとよいかもなと思いました。
- 皆さん、積極的で、リフレクティングの際には、立場を超えて自然と輪になって聴く・話すができていました。すごい練度が高い人々が集まっていて、普通の企業研修とかではこうはならないだろうなとも感じました。
- この素晴らしい場でワークショップやれて本当よかった。
少し種明かしというか、自分🐱の問題意識というか
- 今回のワークショップの狙いとして、何かしらのことを話そうとすればするほど聴けなくなる、相手からみると話を聴いていないと感じるというのが狙いでした。だからこそ、まず聴くことと話すことをわけましょうが、ダイアローグの最も基本になっています。
- くまごろーさんのブログみても、狙い通りになっているようでよかったです。
- 実はこのあたりはセラピー界隈では既知の知見で、一方で 1on1 界隈ではまた同じ課題にぶちあたっているように見えます。セラピーと 1on1 の壁をとっぱらって知見を共有していけるとよいじゃないかなーと思っています。
- 一方で、こばせさんから指摘を受けたんだけど、共感する・傾聴するが聴くことの話をしているじゃないかと。確かにそう受け取れる面もあるなーと感じました。
- 「共感しましょう」「傾聴しましょう」は実のところ話さないとわかりません。結果、「共感しているように話そう」「傾聴しているように話そう」となります。
- で、「聴く」と「話す」が混ざってしまうと、人は聴けなくなる動物なので、そのあたりをしっかり伝えていきたい。いい指摘をもらいました。こばせさん、ありがとうございます。
- あと、これもこばせさんからインプロとよく似ている感じがするだったかな、コメントを受けました。これもうれしかった。というのも、インプロの基本的な考え方として「大人は萎縮した子どもだ」があるそうです。
- 一方で、ダイアローグもヤーコ・セイックラによると「生まれてきた子供が一番ダイアローグできている」と言っています(たしか)。かながねインプロとダイアローグには根本で共通点がありそうと思っていたので、その裏づけな体験ができたのはとてもよかったです。
- で、一層インプロ学びたいなと、今計画しています。
全体通して思い浮かべたこと
自らの勝手な思い込みでいろいろな可能性を閉じてしまっているのではないか
- 開催前、Day1・Day2 を通して、自分は「今ココ」を聴くのはだいぶできるようになったんだけど、将来のこと・将来の可能性についてはまだまだ思い込みが強いかもしれないなーと感じました。
- Day2 終わって、Ryoさんと飲み会いく途中で、自分が「人がディープ・デモクラシーという場を実現できると思うか(難しいのではないか)」という問いかけをしたときに、Ryoさんが「それは品質と同じで実現する・万全を期してやることと、変わりはない」と答えられたときに、「ああ、自分はまだまだ」だなと。
- 心のどこかで「今日は、今ココでは、ここまでいいや」と思っている面があるですよね。たぶん。
- 一方で難しい課題にぶちあたるとランランと目を輝かせている刻🐱もあるので、そのあたりのやる気スイッチがどこにあるのかは探っていきたい。
芽生えていること
自分の枠と組織の枠を変えるようにしてみたい
- いろいろあって、ややもすると、お仕事にしろ、介護にしろ、今、現状踏襲主義の場にいます。たしかに居心地がいい面があるにはあるけど、何かあると大変だーになり、しばらくすると、また、元に戻る。ここには動物に即したお気持ちはあるんだけど、人の「意思」は乏しいように思え、少なくとも自分はそう認知してしまっています。
- 何よりも可能性がまだあるかもしれないのに、かつては尊敬できていた人々たち自身が「詰んでしまっている」と感じていて、その枠に入った人々と一緒に働くのはつらくなってきました。できたら、その枠は幻想だということを証明していきたい。
- そのためには、プリコラージュでいう、どれだけ「全ての」要素を並置できるか、その中で、イメージを作っては壊し、また作って壊しできるか。
- ハンナ・アーレントではないけど、Workとして作ったものを一旦お届けするんだけど、再び Actionに立ち戻れるか。
- 詳しいことは現段階では公の場で書いたりできないですが、そんな Action をしていきたいと思っています🐱
そろそろ本格的に恩送りしたい
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思い起こせば、一番最初の会社で 全文検索エンジン namazu にであって、CVS に出会いました。CVSを活用して、それこそプリコラージュ的に CIめいたものを作っていました。
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2番目の会社では、このCVSを発展させて WinCVSもl10n化してチームで活用していました。また、オブジェクト倶楽部のML読んで ISO9000と XPの両立とかいろいろ参考にしたのも、この頃でした。
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今の会社では、「FEARLESS CHANGE」のワークショップに参加して、それを参考にして Jenkinsの導入をしていきました。多分組み込み系では早かったと思います。
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名古屋アジャイル勉強会でストロータワーのワークショップに参加して、それを参考にして国内外のチーム(リ)ビルディングをしてきました。KANBANゲームをきっかけにチームにKANBANも導入しましたね。
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あとちょうど名古屋に来ていた びばさん(黄色い人です) を呼んで、グループでふりかえりを根づかせたのもよい思い出です。
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コミュニティには、本当に本当にいろいろなものをもらったと思っています。ありがたいことです。
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そろそろ恩送りしたいなと。
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で、Day2の終わり、確か、火事が出たで避難した後だったと思うんですが、まつしゅーさんに「どれだけやれるかわからないけど運営やってみたいです」とお伝えしました。そーゆー申し出は珍しい?らしいです。
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三河は3月ごろから始動なんだそうです。そのときは、ちょうど暇というか少なくともゆとりできているハズなので、これはこれでとても楽しみにしています。
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