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弟くん(猫)を迎えて、誰も檻に閉じ込めないことを目指し、考えたこと・まなんだこと

2023/06/06に公開

はじめのはじめに

  • どこかのスクラムフェスとにだそうとおもっています。できたら Scrum Fest Sendai 2023。本当に偶然なんですが、シャークレくんと弟君の本名はよく似ていて、ご縁がありそうとおもっています。
  • ただ、これって、どうにも Learning Outcomeの "Outcome" があるんだろうか?という思念がまとわりついて、なかなか出す勇気・踏ん切りがつきません(OSSみたいに「こんなのあるんだけど、需要があるのかな」と出せるとよいのですが)
  • 話す時間としては 20分くらいじゃないかなーとも思っているのですが、関心をもっていただいて対話できたらとも思っています。そうすると、45分?新参者がそんなに占有するのは無理ですよね。。
  • 毎日ネタがあって整理つかなくて、Abstract が Abstract じゃなくなっている気もしています。Scrumでたとえると、スプリントレビューをさぼってどんどん作り込ん出でる気もしている。。
  • という感じで、思念がぐるぐる迷っているんです。
  • なので、一旦、ドラフトを書いて公開、まずは "Outcome" があるかをみてもらえたらとおもっています。
  • "Outcome"がありそうー、聞いてみたいよーと思った方は Like を押してやってもらえるとありがたいです (_ _)(twitterでもいいですし、このzenn.dev の記事でもかまいせん。リアクションしていただけるとありがたいです。。)

弟くん(猫)の写真弟くん(猫)の写真2弟くん(猫)の写真3

Abstract

弟くん(仮名)は、身寄りのない保護猫です。
三重県のさる民家の木屋で生まれ、祖母猫・母猫ほか三兄弟と保護されました。他の家族みんなで保護された際に、夜に嵐となり1匹だけ取り残され、にもかかわらず翌日無事保護された強運の持ち主です。昨年(2022年)10月家に来たとき、まだ5ヶ月、子猫でした。

当時、わが家には、すでにおねえさん(仮名;10歳)妹ちゃん(仮名;当時5歳)の猫たちがいました。いずれも保護猫です。
おねえさんはそろそろシニアです。気力・体力的にもこれ以上年齢を重ねると子猫を迎えるのは難しいだろうなと思っていました。妹ちゃんは、保護した当時、1匹で現れ、母猫に育てられた形跡がうかがえない不思議な子です。子猫でしかも男の子が加入した際、どんな反応をするか想像もつかない状況でした。

ところで。
子猫を迎える際、ゲージを準備します。ゲージは安心安全を確保するためのものです。いきなり環境が変わり、見知らぬ人だけでなく見知らぬ猫たちがいる中、ただひとり放り込まれる訳ですから、隠れ家(アジール)なものがどうしても必要です。
一方で、ゲージには文字どおり檻の機能もあります。本猫の意志に関係なく、閉じ込めることもでき、隔離することもできます。
猫も動物である以上、それぞれの性格があり、どうしても相性が出てきてきます。時には派手な喧嘩をすることもありえ、相性が悪くて喧嘩が絶えないことも、一方がストレスを抱えるあまり病気になってしまうこともあります。また、人が手が離せない時や寝ている時に問題行動を防止するためにも使うこともあります。
閉じ込めること・隔離が必要な場合がどうしてもありえるのです。

閉じ込める。
今回、弟くんを迎えるにあたって、何とも もやもやしたこと は、そのことでした。
閉じ込めることだけは絶対したくない、とはいえ、男の子で子猫、やんちゃで食いしん坊、激しく動き回る。そもそもお互いがお互いを知らない、そのこと自体も恐怖。子猫といっても1歳で成猫になりすぐおっさん猫になる。体力の差はどうしてもでてくる。また、自分たち夫婦が外出したり寝ているとき手が離せないとき、もし3匹の身に何か起こったらどうしよう。やっぱりその期間だけでも閉じ込めることは必要悪なのではないか。

正直悩みました。悩みに悩みました。
悩みに悩んだ結果、わからないことはわからない。わからないことをわかるようになるところから、みんにゃで実験し検証していくほかなかろうと、思い至りました。
つまり、当初は完全に閉じ込めることがあっても、時間を区切って閉じ込め、段階的に閉じ込める時間を減らしていく、そんなふうに進められたらと考えたわけです。

具体的には以下です。
最初は隔離し、匂いの交流から始め、姿をほのかに見せるだけにし、お互い興味を持たせます。ゲージにいる弟くんを姉妹を抱っこして見せることから始め、そこから徐々に交流する時間を増やし、お互いがどんな行動をしているか家族皆で確認していきます。毎日、twitterで保護主さんはじめ保護猫活動をやっていらっしゃる方々と共有・ふりかえりをし、次の日のアクションを決める。
透明性、検査、適応、スクラムの三本柱を忠実に実行し、家族全員で実験を繰り返す。このこはこんな行動をするけど、こんなことはまずしないだろう、お互い信頼貯金を少しずつためていく。

もちろん全く問題がなかったわけではありません。
ここでは3つ取り上げて話したいとおもっています。おねえさん・妹ちゃんのご飯を割って入ってむしゃむしゃ食べる、壁をバリバリ、NotePCにのってキーを連打の3つです。とくに困ったのは キーボード連打でした。
いずれも、何が起こったか(行動)、わたしたちだけでなく猫さんたちからみた困りゴト、根本原因の3つに分解して、とくに、困りゴトに着目して工夫を行いました。導き出した工夫は、食べる時間を分ける、椅子を用意する、お盆を用意して NotePCのキーボードにのせるの3つです。
いずれもよく観てよく聴いて試してみてやってみました。よその事例をそのままもってくるのではなく、切実な思いで実際にやって導き出しました(なので、おそらく、皆さんのお家でそのまま適用できないかとおもいます)
が、工夫を導き出す「考え方」は参考になるかと、自分はおもっています。

で、ちょっと話がそれます。ここでのまなびは何だろうかと考えました。
まず、スクラムの理論には、3本柱:透明性・検査・適合の実現がありますよね。
透明性はわかりやすいですよね、できるだけ情報公開していこうという話なのかなと。
一方、検査と適合とは一体何でしょうか。
とくに適合とは・・適合というからには、何かに適合していくですよね、では何と適合していくのでしょうか。

わたしはこう考えています、
一つは現実との適合です。今ここで起こっている現実を受け入れみつめる必要があります。ただ、単にこれだけだと「できませんでした」で終わったしまいますよね。いわゆる現実への迎合です。
と考えると、もう一つ、本当の願いへの適合があるのではないでしょうか。
ただ、現実は日々流転するものであり、本当の願いはなかなか出てくるものではありません。
そのために、今ここで起こっていること、本当の願いって何だろうという検査をする必要が出てくるのだろうと。
今ここで起こっていること・見方は、人により解釈の枠組が異なる以上どうしても異なってきますし、本当の願いは弱々しいものになりがちです。
その解釈の枠組を乗り越え弱々しい声ならぬ声を拾うために、透明性が必要になってくるのではないでしょうか。

今、わたしたちの身の上で、誰かを閉じ込めることがなにかおこっていないでしょうか。
わたしはマネジャーという役割をになってきました。34歳からなのでかれこれもう20数年以上たってしまいました。
人と人が協働して価値あることをなす以上、何かしらの分担が必要、継続していく以上わたしという以外の役割ラベルが必要となってくる。また再現性上、そのラベルは何かしらの拠り所が必要になってくる、つまり拠り所はマネジャーにとっての一つのアジールなわけです。

思いおこすと、マネジャーが、単なるラベルであり、単なるアジールであり、で機能してきた場合は、うまくいってきました。
一方で、単なるアジールや単なるラベルが「檻」に変貌したとき、どうしてもうまくいきませんでした。それは、たまたま他所でうまく行ってきた「方策」がそのまま「正義」になって展開されてきたとき、MTGのときの「アジェンダ」が「戦略」となっているとき、なにより場をなんとか制御したいと願ったとき、それは「檻」となっていました。つらかったし、何よりも楽しくなかった。

今回、弟君をむかえて、いろいろな可能性があり、適用しうる方策もさまざまありました。よく聴きよく診て一緒に行動してきた。
その中でとってきた方策は、最初ぼんやりと思い浮かべていた方策とはまるで違ってきたものだったのです。楽しかったし、それは自分にとって大きな「発見」でした。

このセッションでは、つい「檻」に閉じこもりがちで、弱気で、言葉がでてくるのがとても遅い おっさんと、皆さんと一緒に「檻」から外にでていけたらという話をしたいと願っています。
どうかよろしくお願いします (_ _)

Outline/Structure of the Talk

はじめに

  • リモートワーク中心のエンジニアは猫を迎えやすい
  • 保護猫とは
  • 保護猫のメリット、NyATOの結成がしやすい
  • 自己紹介

どんな感じで迎えたのか、馴れ初めから今現在まで

  • 弟くん(猫)との馴れ初め
  • 迎えるにあたって事前の準備
  • 準備したものの、不安だらけ、わからないことだらけだった
  • トライアル開始、迎えた直後
  • 壁向こうであわせる
  • 直に会わせる、その後少しずつ時間を増やす
  • 夜だけ分ける
  • そして現在

ふりかえり

  • 弟くんを迎えるにあたって、夜も眠れない問題って何だろうと考えた
  • 夜も眠れない問題から、本当の望みは何だろうと考えた「よりよい関係の構築」
  • twitter を活用した 立ち上げ(オンボーディング)
  • 無知の姿勢、今ここに起こっていることを聴く・観る、何よりもヴォイスを聴く
  • 特性を活かす、ありのままを観て、より伸びそうなところを探す
    -(作業をするのではなく)みんにゃで一緒に実験する、実験できたことを感謝する
  • 問題行動で困ったとき(クライシス):根本原因 - 困りごと - 行動 に分解、困りごとにフォーカスする
  • そして、今やっているリスクコミュニケーション

おわりに

  • 家族に迎えるなら保護猫を
  • 迎える際のイメージがつくように、実例を交えて
  • 今回のことをふりかえって、実は楽しんでいるとき・うまくいってときマネジメントそのものと気づいた

質疑

時間があればぜひぜひ

Learning Outcome

  • 猫を家族に迎えたいエンジニアの皆さんに、猫の迎え方がイメージつく
  • 変化を抱擁するマネジメントを皆さんと一緒に学ぶ時間にできたら

Target Audience

  • ねこ好きな方、もふもふが好きな方、そしてメンバの特性を活かしたチームを作りたい方

Prerequisites for Attendees

  • ねこが嫌いな方にはつらいかも

Requirements

  • うちの猫と一緒にワイワイしたいので、リモート参加でお願いしたいです。
  • 保護猫活動に貢献したいので、保護主さんたちの欲しいものリストアップし欲しいものリストのリンクと呼びかけをしたいのです。お許しいただけるでしょうか。

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