プロジェクトのふりかえり実践 〜タイムライン編〜
T2Oです。
弊社では複数のスクラムチームで開発に取り組んでいます。
自分はそのうちの1チームでスクラムマスターをしています。スクラムマスター歴は1年半ほど。
今回は タイムラインを用いてプロジェクトのふりかえりを実践した話 を書いていきたいと思います。
弊スクラムチーム
現状のメンバー構成はこんな感じです。
- 開発メンバー : 5人
- プロダクトオーナー : 1人
- スクラムマスター : 1人
開発メンバーの入れ替えはありつつ、このチームで1年半スクラム開発をしています。
タイムラインでのふりかえり
長期プロジェクトのふりかえりに用いられることが多い手法で、期間中になにが起きていたかを集めるために使われます。
時間軸に沿って「事実」と「感情」を付箋で貼っていき、プロジェクトの全体を見渡してふりかえりを実施するためのタイムラインを作成していきます。
タイムラインがあることで、長い期間のふりかえりをスムーズに・具体的に進行できることが期待できます。
事実 | 感情 |
---|---|
どんなことが起きたか、どんなことを行なったか | それに対してこう思った(感じた) |
ポイント
タイムラインを作成するにあたり、スクラムコーチから下記のアドバイスをもらいました。
着手前にメンバー全員でアドバイスをしっかり共有。
特に(3)は心のブレーキが掛かってしまいがち。
「あの人が言った意見と同じだから発言しなくていいか」という気持ちは分かります。
同意の表明は書いた人(発言する人)や、場の空気に与える良い影響が少なくないと思うので、普段から積極的に同意の表明を実践していきたいところです。 (自戒)
ふりかえりの構成
弊チームでは下記構成で開催しました。
- タイムラインの作成
- タイムラインに貼った内容についてメンバーに共有
- 解決したい課題をに効きそうなTryを決める
やってみた
詳細は割愛しますが、無事にTryまで決められてふりかえり終了。(ただし微妙にタイムボックス超過)
よかったこと
盛り上がる
通常のスプリントでは使っていない手法なので、シンプルに盛り上がりました。
感情にもフォーカスが当たるふりかえり手法は、弊チームには刺さる傾向があるみたいです。
「あのときはしんどかったね」「あのときは嬉しかったね」など、ちょっとした昔話をしている気分になります。
プロジェクトのフェーズ毎の改善点に気付ける
時系列を追ってふりかえりを実施できるので、フェーズ毎の課題を発見しやすくれます。
このふりかえりで挙がったTryは、別のプロジェクトに取り掛かるときにも活かせるものが多そうです。
(とくに設計、テスト、リリースに関する事柄は多い印象でした)
ふりかえりを中断する会話が少ない
「事実」も「感情」もすべてタイムラインに載っているので、ふりかえりの途中で「そういえばアレどうだったっけ?」など、流れを中断する会話があまり発生しませんでした。
気づいたこと
着手前に共通理解を作っておくことは大事
タイムライン作成に着手する前にポイントを共有していたことが良かったです。
なんとなく「タイムライン作ってください〜」と始めてしまうと記載内容の粒度にバラつきが出てしまうので、事前にルールを明示しておくのは大事だなと思いました。
メンバーに共有するターンで時間使いがち
特にネガティブな事実・感情の付箋を共有しているときにありがちでしたが、共有からそのまま「こうだったらいいよね」「こうしたらどうだろうね」のように解決策の検討に話題が移ることも。
ファシリテーターとして「じゃあこの話題は次のセクションの話題にしましょうか」などの提案を挟めればよかったなと反省です。
ふりかえりの構成に「付箋の整理」の時間を設ければよかった
付箋をタイムラインに並べたまま「3. 解決した課題に効きそうなTryを決める」を実施してしまったので、メンバーの集中を削いでいたり、解決したい課題の取りこぼしがあったかもしれないと思いました。
アジェンダとして「付箋をグルーピングする時間」を設けていれば、よりスムーズにふりかえりが進行していたな思います。
まとめ
今回はタイムラインを使ったふりかえりについて書いてみました。
タイムラインは今後も弊チームで多用しそうです。
スクラムマスターとしてさまざまなふりかえり手法に興味があるので、今後も情報収集をしていきたいと思います。
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