クオーターのふりかえりをFun/Done/Learn でやってみた
これなに?
いままでKPTしかしてこなかったチームがFDLしてみての所感を綴ったもの。
またチームをリードしていて、KPT、YWT以外のふりかえりをしてみたことがない方へのファシリテーションの参考になるかもしれないもの。
なんでやってみたの?
これまでスクラムチームでは各スプリント、1ヶ月振り返り(むきなおり)ではKPTを行っていました。
チームが走り始めたばかりで、タックマンモデルでいうところの形成期〜混乱期であったため、課題に焦点を当てた振り返りを行いたかったのでKPTを採用していました(KPTはPとTに重きをおいて話すことが多い)
(上記の絵はこちらから拝借)
スプリントではKPTがまだ適切かなと思っているんですが、クオーター単位くらいの大きさで、チームのアウトプット、アウトカム、成功体験に焦点を当ててみると、「俺たちやったったぜ!」という事実と功績にも目を向けることができるかなと思いたち、そういった振り返りをやってみることにしました。
Fun/Done/Learn とは?
Scrum Coaches Retreat in Okinawaで考えられた振り返り手法で、
KPTやYWTと同じく、スクラムにおけるスプリントレトロスペクティブのふりかえり手法の1つです。
細かいことは安井さんの記事を参照。
こんなふうにやってみたよ
上記の記事などを参考に、私のチームでは以下のように実施してみました。
(ちなみにオンラインで実施したので、Miroを利用して行いました)
事前にこんなの描いておく
みんなで付箋に書き出す
1クオーター(3ヶ月)内での感情面で思ったこと、できごとなどを付箋に書き出してもらう。このタイミングではFDLなどは気にせず、ただただ書き出す。ここポイント。
みんなで付箋を眺める
付箋1つ1つに対してチームメンバーで話し、付箋を3つの円のうちのどこかに配置する。
できれば、その付箋を書いた人以外がどこかなー?って配置してくのが吉。
重なり合う部分は各円の意味を両方示したいものを置きます。
楽しかったし学びもあったけど終わらなかった → Fun&Learn の重なる位置に置く
結果、こんなふうになりました。
割とまんべんなく配置されました。
次に繋げる議論をする
配置された付箋を俯瞰して、次の特定期間においてどういう状態にもっていきたいかをチームで話します。
もし「Funが多いのにDoneが少ない」とかだったら、アウトプットまわりの改善を決めDoneを増やそうとか、「Learnが少ない」なら、プロダクトバックログの目的や計測指標の考え方を見直そう、とか。
おわりに
フレームワークの恩恵もあり、和やかかつ、ポジティブ面への言及を増やせたなと、ファシリテーションしている中で感じました。
普段のスプリントからこの手法でやってみたいなーと思いつつも、先程挙げたようタックマンモデルでの統一期以降になれてから恒常的にやるといいのかなという所感です。
課題とトライの話はもちろん発生しますが、チームメンバーが次にどういう状態を目指すかという意識の方向が一定以上揃っていることが前提にはなると感じたので、今後さらにレベルアップしたときにもっと取り入れたい。
が、私達のように成長真っ只中のチームでも、スプリントとは異なる軸のふりかえりや、むきなおりなどの契機に採用してみるのは、いつもとちょっと違った視点・視座で話ができたりするので、おすすめです!
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