teensy4.1を外部5V給電対応にする
背景
マイコンボードあるあるですが、マイコンボードに自作回路から電源を供給しつつ、書き込みを行おうとマイコンボードのUSBポートとPCを繋ぐと、トラブルが起こります。
焼けたり、マイコンを認識しなくなったり…等。
こちらの記事でも紹介されていますね。
ArduinoやAtom Lite等は、USB側にダイオードが入っているために、このトラブルは起きにくいのですが、teensy4.1はこの対策のために、リワークを行う必要があります。
リワーク方法
基本的には以下のページに従います。
teensyのサイトのなかなか深い階層のところにあり、teensy4.1向けのドキュメントではないため、見つけるのが大変です。
(teensy4.1のページにリンクが貼られていないためさらに見つけづらい)
方法として、5Vのパターンをカットする(外部電源のみからの電源供給とする)、USBケーブルをリワークする、ダイオードOR回路にするの3つが挙げられています。
今回は、ダイオードOR回路にします。
teensy4.1単体で書き込みテストをすることもありますし、毎度必ず同じUSBケーブルを使うとも限らないためです。
ダイオードOR回路とは、複数の電源がダイオードを介して接続されているときに一番高い電圧の入力が採用される回路です。
複数の電源を同じ入力につなぐと、電位差が僅かであっても、電流が高い側から低い側に流れてしまい、回路トラブルが起きるのですが、この回路ではダイオードの効果でそれが防がれます。
ダイオードの順方向電圧Vfが高いと、ダイオードによる電圧降下が大きくなるため、使用時は必要な電圧が出るか確認は必要ですが、安価で簡単に作れる回路です。
teensy4.1のリワークではこのようなダイオードOR回路になります。
サイトで使用されているショットキーバリアダイオードは1N5817です。
teensy4.1は、内部に3.3VのLDOがあり、こちらで3.3Vを作って駆動しています。
ダイオードによる電圧降下が問題ないか気になり、レギュレータ(TLV75733PDRVR)を調べてみましたが、入力電圧範囲やドロップアウト電圧的には問題なさそうでした。
秋月で売っている1N5819でもおそらく大丈夫かと思います。
裏面の5Vピンすぐ横のパッド間の配線をカッター等でカットします。赤線の部分です。
画像下側のパッドがVUSBに、上側は5Vピンにつながっています。
ダイオードを取り付けます。
パッド横のスルーホールが、VUSBとつながっているため、こちらをダイオードのアノード、5V側にカソードを繋げます。
若干無理な配置ですが、画像のように私は取り付けています。
5V横の丸いPADへのショートに注意してください。
自作回路側にもダイオードを入れます。
フルカラー基板を早く試したく、焦って発注し、ダイオードを忘れてリワークしていますが…。
おしまい。
Vfの少ない理想ダイオードを使う手もありますが、まずは公式の案内通りに作ってみました。
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