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BambuLab PLAフィラメント紹介

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背景

BambuLabの機材の記事はたくさん書いてきましたが、
今回はフィラメントについて、PLAメインで紹介していきます。
使ったことのあるもののみ紹介しようと思います。
各見出しがフィラメントへのリンクとなっています。
主に、多色刷りの観点から評価していきます。

H2D + テクスチャPEIプレートでサンプルは印刷しています。

PLA ベーシック

PLAマットと比べ、つやがあるため、積層痕が目立ちます。
透明度が高く、濃い色の上に薄い色を印刷すると透けます。
新色がたまに増えています。スプールなし2800円。


左 ベーシック / 右 マット


裏返すとうっすら文字が透けている

多色刷りを行うと、積層痕が反射して写真写りが綺麗ではありません。
前髪、首回りやインナーの下の色が透けているのも少しわかると思います。
(水色と青緑は厳密にはPLAベーシックの仲間のグラディエントとなります。)

カラーバリエーションはたくさんあり、特に暖色系は充実しています。
よく使うのはベージュですね。マットで出てくれたらうれしいですが…。

PLA マット

名の通り、マット調の材質で、積層痕が目立ちにくく、印刷品質がきれいです。
PLAベーシックに比べて透けません。
新色がたまに増えています。スプールなし2800円。
PLAベーシックと異なり、生分解性です。


裏返しても見えない

多色刷りを行うと、積層痕が反射せず写真写りがきれいです。
PLAベーシックで印刷したオレンジ色の部分は少しテカりが見られます。


オレンジ色だけPLAベーシックで少しテカっている

カラーバリエーションはベーシックほどではありませんが、どの系統もまんべんなくあります。
デザートタンを肌色として使えないかと思いましたが、黄土に近すぎて難しそうでした。
ボーンホワイトが少し暗めの白で好きです。
プレビューだとわかりづらいですが、アイボリーホワイトよりもうすこし落ち着いた白です。

PLA グロー

蓄光のフィラメントです。
スプール付き4680円。
AMSでは使えますが、AMS liteでは非推奨です。
0.2mmノズルは非推奨、定期的に印刷する場合は、硬化ノズルが必要など、少し気を付けるところが多いです。

ブラックライトを少し当てると暗いところでめちゃくちゃ光ります。

通常状態では裏面は透けて見えませんが、光らせると裏からでもわかります。

左 表面 / 右 裏面

私は印刷物を縁取って光らせるのに使っています。

PLA ウッド

ウッド調のフィラメント…というよりは、実際に木粉が混じっているフィラメントです。
スプール付き4680円。
使用前に乾燥が必要です。0.2mmノズルでは使えません。

触り心地がざらざらしていて心地よいです。

印刷品質は普通のPLAに比べると悪く、表面がガサガサしています。
サポート材もはがしづらめです。乾燥が足りないのだろうか。

プレートも文字もPLAウッドを使用

PLA グラディエント

印刷によって色が移り変わるフィラメントです。
スプール付きセールで4080円。定価は5580円。
筐体ありのプリンタで使います。

個人的には色味の変化がダイナミックでないほうが、使う場所を選ばないため、使いやすいと思っています。
ちょっとだけ色が違うおしゃれ感を出したい時など。

左 北極のささやき / 右 海と草原

以下の画像は同じフィラメントを使っていますが、小物を刷るとあまりグラデーション感はなく、大きすぎると縞模様になります。

多色刷りを行うと、色切り替え時にpoopで排出される都合上、色の移り変わりが多少はっきりしやすいです。
価格と相まって、使う場所をかなり選ぶフィラメントかなと思います。
単色の小さ目フィギュアにはよいかもです。

PLA スパークル

ラメの入っているフィラメントです。
スプールありセールで4680円。定価は6080円。

お気に入りで長く使っていますが、今のところラメがノズルが詰まる・多色刷りの際に他の色に交じるといったことはないです。

ラメによって積層痕が目立ちにくくなっています。

今回使っているのはスレートグレースパークルで、ラメ感はそこまで目立ちませんが、
オニキスブラックスパークルロイヤルパープルスパークルでは、暗い色に銀のラメのため、かなりラメが目立ちます。
とはいえ、ギラギラしてるわけではありません。ひっそりキラキラしてます。

PLA ギャラクシー

同じくラメの入っているフィラメントです。
スパークルは金属粒子ですが、ギャラクシーはガラス微小球添加剤が入っています。
スプール付きで4680円。

こちらは偏光しているのか、緑っぽくキラキラします。確かに宇宙っぽい。
同じく積層痕が目立ちにくいです。

スパークルと比較すると、ラメ自体に色がついているのがわかります。

左 ギャラクシー / 右 スパークル

今回使っているのはネビュラです。

曲面のある部分で特に偏光がきれいに出ます。
私はカッコよく見せたいときはギャラクシー、さりげなくキラキラさせたいときにスパークルを使っています。

PLA 半透明

文字通り半透明のフィラメントです。インフィルも透けます。
スプール付き4680円。


左 表面 / 右 裏面
テクスチャPEIプレートのフットプリントで少しキラキラしています。

インフィルが透けるということは、半透明フィラメントよりも下の層の色がすべて見えるということです。
トップ塗装・下塗りの浸透が発生する多色刷りとの相性はかなり悪いです。
画像の右側はインフィルが透けています。
左のように限界まで薄くするとそれはそれで汚いという…。

左 薄すぎ / 真ん中 完成品 / 右 インフィルの色透け

浸透は実際に色がつく何層か前から色塗りが始まる部分です。
ここのコントロールはかなり難しいです…。

スライス時のプレビュー

どこかでゴミが入るとそれも目立ちますし、層が重なりすぎると透明感も出ないため、多色刷りに使ってクオリティを出すのはかなり難しいです。
立体物ではなく、ステンドグラスのような平面物にはお勧めです。

PLA-CF

カーボンファイバーのフィラメントです。
スプール付き7080円。
印刷時に以下のような警告が出ます。

かなりマットでガサガサしている質感です。PLAウッドに触り心地は近い。
積層痕が目立ちづらいです。
テクスチャPEIプレートによるフットプリント部はてかてかしていて、どこを底面にしたかが目立ちやすいです。

曲げに強いフィラメントなので、簡易的な比較として、PLAベーシックと共々手で曲げてみます。
PLA-CFのほうが明らかに硬く曲げづらかったです。
右利きのため、手を入れ替えて同じこともやってみましたが、大体同じでした。
確かに曲げに強そうです。


上 PLA-CF/ 下 PLA ベーシック

おわりに

今回は一部のPLAを紹介しました。
PLA シルクも持っていましたが、今はシルク+の取り扱いしかないため掲載していません。
ざっくりシルクの所感を書くと、積層痕が目立ちます。アイロンをかけたり、テクスチャPEIプレートのフットプリントを使うと、かなりきれいにシルクの艶感が出ました。

シルク+、エアロ、メタル、シルクデュアルカラーは持っていないため、今のところ評価できません。
どなたか心優しい方、贈ってくださるようでしたらお知らせください。

多色刷りにおいて一番よく使うのはPLAマット、次点で完全趣味のPLAスパークルです。
何かに使えそう、で買うのではなく、こういう表現をしたい!から逆算してPLAをいつも買っています。
次回は多色刷りのコツを書ければと思います。

ユカイ工学テックブログ

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