AIは3万字の粗起こしデータをどこまで「一発」で整形できるのか徹底検証!
こんにちは!みなさん、長時間の会議やインタビュー後の大量の文字起こしデータはどう処理していますか?「とりあえず文字起こしまではしたけど、ここから議事録にするのが億劫…」そんな経験がある方も少なくないと思います。この記事では生成AIを用いて「一発」で議事録として整形することができるのか検証していきたいと思います。
準備
実際の会議を録音して文字起こしする訳にもいかないので今回は生成AIに約30000文字の会議を作ってもらいました。30000字の会議は時間に換算するとなんと約1.5~2時間に相当します。以下一部引用です。新しいスキンケア商品の開発を行うという様な会議内容になっています。
会議引用
えー、皆さん、本日はお集まりいただき、本当にありがとうございます。この新しいスキンケアライン、仮称「Alterna」と呼んでいますが、このプロジェクトの非常に重要な戦略会議となります。今日はもう一日、まるっと使ってですね、この新ブランドの根幹となる、まず我々がどういうお客様を目指していくのかというターゲット顧客像の再定義から始めたいと思っています。それから、製品のコンセプト、ラインナップ、どんな成分をキーにしていくか、そしてもちろんデザインですね、パッケージとか。さらには価格設定、どうやって売っていくかという販売戦略、プロモーション、そして最後にブランドの名前、ネーミングに至るまで、もう徹底的に議論して、具体的な方向性を今日、ここで決定していきたいと考えています。
プロンプト
今回はMarkdownを用いてプロンプトを作成しました。入力データの箇所に会議の全文を貼り付けます。
# 入力データ
(会議全文)
# 手順
- STEP1:会議の内容を読み、全体のテーマと話の流れを把握してください
- STEP2:主要な議題、議論のポイント、提案、反論、質疑応答を時系列または議題ごとに整理し、それぞれに関連する発言者を特定してください。特に重要な発言や結論に至る経緯がわかる部分に着目してください。
- STEP3:各議題における決定事項、合意事項、および持ち越しとなった事項を明確に抽出してください。決定事項に関してはその理由や背景も簡潔に含めてください。
- STEP4:会議全体を通して発生したアクションアイテム(誰が、何を、いつまでに行うか)を全てリストアップしてください。
- STEP5:その他、特記事項や共有事項があれば簡潔にまとめてください。
# コンテキスト
あなたはプロの書記であり、どんな会議の内容も的確に伝えることができます。議事録の読み手は会議の参加者および欠席者であり、会議の内容を迅速かつ正確に理解できる必要があります。
# ゴール
会議の目的、主要な議論、決定事項、およびアクションアイテムが網羅された、簡潔で分かりやすい議事録を作成する。
後から参照した際に、会議の経緯と結果が明確に理解できるようにする。
約30,000字の元情報を、実用的でポイントを押さえた長さに要約する。
# 出力形式
会議議事録
1. 会議名:
(会議の名称を記載)
2. 日時:
(会議の開催日時を記載)
3. 場所:
(会議の開催場所またはオンライン会議の旨を記載)
4. 出席者:
(出席者名を列挙。敬称略または役職名を付記)
5. 欠席者:
(欠席者名を列挙。敬称略または役職名を付記)
6. 議事概要:
(会議全体の目的や主な議題を簡潔に記載)
7. 議題と議論:
議題1:〇〇について
- 議論のポイント:
- (発言者):(発言内容の要約)
- (発言者):(発言内容の要約)
- 質疑応答:
- Q. (質問内容)
- A. (回答内容)
- 結論・決定事項:
- (具体的な決定内容や合意事項を記載)
議題2:△△について
- 議論のポイント:
- (発言者):(発言内容の要約)
- (発言者):(発言内容の要約)
- 質疑応答:
- Q. (質問内容)
- A. (回答内容)
- 結論・決定事項:
- (具体的な決定内容や合意事項を記載)
(以下、議題ごとに繰り返し)
8. 決定事項一覧:
- (議題1に関連する決定事項)
- (議題2に関連する決定事項)
- (以下、決定事項を箇条書きで列挙)
9. アクションアイテム(TODOリスト):
- 担当者: (氏名)
- タスク: (具体的なタスク内容)
- 期限: (YYYY/MM/DD)
- 担当者: (氏名)
- タスク: (具体的なタスク内容)
- 期限: (YYYY/MM/DD)
(以下、アクションアイテムを列挙)
10. 持ち越し事項:
- (次回の会議で議論する事項や、今回結論が出なかった事項を記載)
11. 特記事項・共有事項:
- (その他、特筆すべき情報や共有すべき事項があれば記載)
12. 議事録作成者:
(議事録作成者の氏名またはAIによる作成である旨を記載)
# 捕捉事項
入力データに発言者名が明確でない箇所がある場合は、可能な範囲で推測するか、「(発言者不明)」としてください。
専門用語や略語が多用されている場合は必要に応じて簡単な注釈を加えるか、そのまま記載してください。
冗長な表現や繰り返しは避け、簡潔かつ正確な表現を心がけてください。
事実と意見を区別して記載してください。
整形結果
今回は無料の以下2つを使って生成AIを用いて「一発」で議事録として整形することができるか試しました。※ChatGPT-4.5は5時間毎に使用回数の条件があり、使用制限に達するとGPT-4o miniに切り替わるそうです。(2025年5月25日時点)
Gemini2.5Flash
会議議事録
-
会議名:
新スキンケアライン「Alterna」戦略会議 -
日時:
YYYY/MM/DD (※入力データに具体的な日付がないため記載なし) -
場所:
(※入力データに具体的な場所がないため記載なし) -
出席者:
山田、田中、渡辺、鈴木、佐藤 (発言者名より推測) -
欠席者:
なし -
議事概要:
新スキンケアライン「Alterna」の立ち上げに向けた戦略会議。ターゲット顧客像の再定義から、製品コンセプト、ラインナップ、キー成分、価格設定、販売戦略、プロモーション、ネーミングに至るまで、具体的な方向性を決定することを目的とする。本日はターゲット顧客像の再定義、製品コンセプト、ラインナップ、キー成分、処方方向性について議論を行った。 -
議題と議論:
議題1:ターゲット顧客像の再定義
- 議論のポイント:
- (司会):既存の「アーバン・ウェルネス・ワーカー」のペルソナ解像度を上げるため、ライフスタイル、価値観、美容意識・行動について深掘りしたい。
- (田中):ペルソナは27〜34歳の都市部で働く多忙な女性。キャリア志向が高く残業や副業もこなすが、プライベートも重視し、ヨガやアート鑑賞などアクティブな趣味を持つ。情報収集はSNS(Instagram, X, Threads)が中心で、ニュースアプリや専門サイトも活用し、情報選定能力が高い。
- (渡辺):情報過多なSNSの中から、彼女たちが信頼できる情報を見極める方法に懸念を表明。
- (田中):企業広告より、信頼できるインフルエンサー、専門家(皮膚科医)、リアルな口コミを重視する。成分、製造背景、ブランド理念といった「ストーリー」や「透明性」の高い情報を求める。
- (司会):製品紹介だけでなく、開発者の想いやブランドの世界観といったストーリー伝達の重要性を強調。営業現場でも同様の必要性がある。
- (田中):価値観として「自分らしさ」を非常に大切にし、画一的な美の基準に縛られず、パーソナライズされたケアに関心が高い。「ウェルネス」志向が強く、心身の健康と精神的充足感を伴う美しさを理想とする。食生活や睡眠、ストレスマネジメントに関心がある。
- (田中):サステナビリティとエシカル消費への意識も高く、環境配慮や社会貢献ブランドに共感する。
- (佐藤):これらの価値観は研究開発の方向性(肌本来の力を引き出す処方、環境負荷の少ない原料選定、製造プロセスの効率化)と深く関わると指摘。
- (山田):このターゲット層は「共創者」としての側面を持ち、インサイトの理解と製品開発・マーケティングへの反映が成功の鍵。「透明性」と「共感性」が信頼関係構築に不可欠であると強調。
- 質疑応答:
- Q. 彼女たちが美容に関して抱える悩みや既存化粧品への不満点は何か? (山田)
- A. (田中):悩みは「仕事のストレスや不規則な生活による肌荒れ、くすみ、乾燥」「エイジングサイン(小じわ、ハリ不足)」「敏感肌で使える化粧品が限られる」「情報過多で何が合うか不明」「スキンケアに時間をかけられないが効果は欲しい」。不満は「期待した効果がない」「広告が過大」「成分が気になる(刺激物、添加物)」「価格が高い割に価値を感じない」「環境配慮が足りない」。
- 結論・決定事項:
- ターゲット顧客像の再定義が完了し、そのライフスタイル、価値観、美容意識・行動に関する詳細なインサイトを共有。
- 彼女たちが「自分らしさ」「ウェルネス」「サステナビリティ」「透明性」「共感性」を重視することが確認された。
- 既存製品への不満点が、新ブランドの市場機会となる可能性を認識した。
議題2:製品コンセプトの明確化
- 議論のポイント:
- (司会):「Reimagine Your Rhythm, Resonate Your Radiance.」というタグラインと「アダプトジェン」「サーカディアンリズム」「クリーンビューティー」「ミニマル&エフェクティブ」という4つのキーワードを、ターゲットのインサイトとどう結びつけるか。
- (田中):「Reimagine Your Rhythm」は、不規則な生活やストレスによる肌リズムの乱れにアプローチ。肌のサーカディアンリズムに着目し、その正常化を目指す。ここで「アダプトジェン」が肌リズムの正常化をサポートする成分として訴求できる。
- (佐藤):肌のサーカディアンリズムは重要な研究テーマであり、時計遺伝子の乱れが肌トラブルを招くことを説明。アダプトジェンが時計遺伝子にポジティブな影響を与える可能性を示唆。
- (田中):「Resonate Your Radiance」は、肌リズムが整うことで内側から引き出される輝きを表現。心身の健康と調和した生命力あふれる美しさを目指す。ここで「クリーンビューティー」が重要。不要な成分(合成香料、着色料、パラベン、鉱物油など)を排除し、サステナブルな原料調達や環境負荷の少ないパッケージングも含む。
- (渡辺):クリーンビューティーはスタンダードになりつつあるが、「Alterna」ならではの独自性が必要。「何を使わないか」だけでなく、「何を使うのか」「なぜそれを使うのか」という積極的なメッセージが求められると指摘。
- (田中):そこで「ミニマル&エフェクティブ」が重要。多忙なターゲット層がスキンケアに時間をかけられないが効果は実感したいニーズに応える。シンプルなステップで、厳選された成分を高濃度で配合し、無駄を削ぎ落とした処方で確かな手応えを目指す。
- (鈴木):「ミニマル&エフェクティブ」は営業として訴求しやすく、高価格帯商品において「効果実感」が重要であると同意。ただし、実際のラインナップ構成の難しさを指摘。
- 結論・決定事項:
- 新スキンケアライン「Alterna」の基本コンセプトとして、以下のタグラインとキーワードを再確認し、ターゲットのインサイトとの結びつきを強化した。
- タグライン:「Reimagine Your Rhythm, Resonate Your Radiance.」
- キーワード:「アダプトジェン」「サーカディアンリズム」「クリーンビューティー」「ミニマル&エフェクティブ」
議題3:製品ラインナップの検討
- 議論のポイント:
- (司会):前回の提案(クレンザー、ローション、日中/夜間セラム、日中/夜間クリームの4アイテム・実質6品)を「ミニマル&エフェクティブ」の観点から再検討。
- (田中):前回の提案は肌リズムコンセプトを最大限に表現するためで、お客様が必要に応じて取捨選択できることも「ミニマル」の一形態と考えた。よりシンプルな構成(高機能セラム1本+保湿クリーム1種類など)も考慮可能。
- (鈴木):シンプルな構成(クレンザー、ローション、高機能セラム1本、クリーム)の方が「ミニマル&エフェクティブ」を体現し、新規顧客の心理的ハードルも低いと提案。日中・夜間セラムはコアファン向けスペシャルケアとして後展開を推奨。
- (渡辺):新しいブランド立ち上げには核となる製品の印象付けが重要であり、アイテム数を絞ることで開発リソースとマーケティングメッセージのシンプル化にメリットがあることに同意。ただし、肌リズムコンセプトを深く追求するなら日中・夜間対応製品の魅力もあると指摘し、研究開発の意見を求める。
- (佐藤):科学的には日中と夜間で肌の生理機能が異なるため、それぞれに適したケア(日中:保護、夜間:回復)は合理的。1本のセラムで両立は中途半端になる可能性を示唆。日中用セラムは抗酸化・UV防御、夜間用セラムは修復・再生に特化できると説明。アイテム数削減の場合は、「朝晩どちらにも使える高機能セラム」を中心に、オプションとして日中用プロテクトクリーム(UV機能付き)や夜間用集中リペアマスクの組み合わせも提案。
- (司会):ラインナップ構成はブランド戦略の根幹であり、悩ましい問題だと認識。提供したい独自の価値とターゲット顧客のニーズの原点に立ち返る重要性を強調。肌リズムへの徹底的なこだわりを差別化するなら日中・夜間アイテムは重要。手軽さと確かな効果を優先するならアイテム数を絞る方向性も検討。
- (司会):日中・夜間セラムを残す場合、クレンザー、ローション、クリームの役割と位置づけについて質問。
- (田中):クレンザーは「肌リズムを整えるための準備段階」(負担なく洗浄、浸透促進)。ローションは「肌の土台をしっかりと整える」導入化粧水(セラムの浸透サポート)。クリームは「セラムの効果をしっかりと閉じ込めて持続させる」保護膜(ベタつかず長時間潤いキープ)。クリームは日中・夜間共通で、セラムで使い分けも可能とし、その場合の構成はクレンザー、ローション、日中セラム、夜間セラム、共通クリームの4アイテム・実質5品となる。
- (鈴木):4アイテム・実質5品構成ならシンプルになり、お客様への説明もしやすいと評価。ただし、共通クリームだと個性が弱まる可能性も指摘。
- (渡辺):セラムの日中用・夜間用で異なるデザインは魅力的。クリームが1種類になる場合は、容器デザインや素材の質感にこだわり、所有する喜びを感じられる存在感を目指したいと提案。
- (佐藤):共通クリームの場合、朝晩どちらの使用感も満足させる処方設計が課題。メイクの邪魔にならない軽やかさと夜間の保湿力・保護力のバランスが求められる。夜は多めに使う提案や、ローションでエイジングケア成分を補完することも検討可能。
- (渡辺):クリームまで日中・夜間に分けると本格的なヘビーエイジングケアラインの印象が強すぎると指摘。ターゲット層はそこまで求めていない可能性があり、セラムでスペシャルケアを提案し、クリームはベーシックな高保湿タイプとするバランスが良いと評価。価格設定の柔軟性も増すと指摘。
- (司会):クレンザー、ローション、日中用セラム、夜間用セラム、共通クリームという4アイテム・実質5品構成が、コンセプト表現と顧客受容性のバランスを取る上で有力案であると認識。セラムを「攻めのケア」、クリームを「守りのケア」、ローションを「土台作り」、クレンザーを「準備」と位置づけることで、分かりやすいストーリーが描ける。セラムの価格設定が全体に鍵を握る可能性を指摘。
- 結論・決定事項:
- 新ラインナップとして、クレンザー、ローション、日中用セラム、夜間用セラム、共通クリームの4アイテム・実質5品構成を仮の案として採用。
- セラムを「攻めのケア」、クリームを「守りのケア」、ローションを「土台作り」、クレンザーを「準備」と位置づけることで、コンセプトと顧客への訴求力を高める。
議題4:キー成分と処方方向性
- 議論のポイント:
- (司会):アダプトジェンやサーカディアンリズムに着目した成分について、具体的な想定と配合方針の詳細を佐藤に求める。
- (佐藤):コンセプトとして「クリーンビューティー」を掲げ、合成香料、合成着色料、パラベン、鉱物油、アルコール、シリコンなどのフリー処方を基本とする。肌への効果と安全性が科学的に確認された天然由来成分や、最新皮膚科学に基づいた機能性の高い成分を厳選して配合する。
- (佐藤):アダプトジェンハーブとして、ロディオラ・ロゼア(イワベンケイ)、シサンドラ・キネンシス(チョウセンゴミシ)、アシュワガンダを注目。これらは古くからストレス対策や滋養強壮に用いられ、近年では抗酸化作用、抗炎症作用、バリア機能強化、ストレス応答の正常化などが報告されている。
- (佐藤):ロディオラ根エキスは肌細胞のエネルギー産生を高め紫外線ストレス抵抗力を向上。シサンドラ果実エキスは肌の解毒機能サポート、炎症抑制。アシュワガンダはコラーゲン産生促進、ストレスホルモン(コルチゾール)影響緩和の可能性。これらを製品特性に合わせて単独または複数組み合わせて配合。
- (山田):アダプトジェンハーブのストーリーはターゲット層に響くと評価。「ストレス社会で頑張る現代女性の肌を古来の知恵と最新科学でサポート」というメッセージは共感を呼ぶ。ただし、天然成分に対する効果の穏やかさやアレルギーリスクのイメージ懸念を指摘。
- (佐藤):原料選定では豊富なエビデンスを重視し、有効成分の規格化、アレルゲン除去、トレーサビリティ確保が徹底された高品質な原料を選定。製品化の際にはパッチテスト、スティンギングテストなどの安全性試験を実施し、クリアしたもののみ提供。効果実感のため、リポソーム化など浸透性促進や成分安定化の処方技術を駆使する。
- (鈴木):そこまで徹底していれば、営業も自信を持って勧められると評価。
- (司会):アダプトジェン以外のサーカディアンリズムに着目した成分について質問。
- (佐藤):肌細胞内の「時計遺伝子」の働きを正常化を助ける成分(特定の植物プランクトンエキス、培養酵母培養液、特定の配列を持ったペプチドなど)が注目されている。これらは夜間の肌修復機能向上や日中のバリア機能リズム調整に期待される。
- (佐藤):具体的には、夜用セラムには細胞のエネルギー産生促進、ミトコンドリア活性化、ターンオーバー正常化酵素様成分を配合。日中用セラムにはブルーライトや大気汚染から肌を守る強力な抗酸化ネットワーク成分、DNA修復サポート酵素などを配合するイメージ。
- (渡辺):時計遺伝子へのアプローチは興味深いが、専門的すぎるとお客様に敬遠される可能性を指摘。「だから、私の肌に、こういう風に良い影響があるのね」と納得できる分かりやすい説明が必要だと強調。
- (佐藤):お客様への説明では、「夜用セラムはゴールデンタイムを活用し、質の高い睡眠後のようなハリと透明感に導く」「日中用セラムは肌の体内時計を整え、日中のストレス防御力を高める」といった、ベネフィットに直接結びつく表現を心がける。科学的根拠はウェブサイトやパンフレットで丁寧に説明する。
- (山田):成分のストーリー構築はブランド独自性を際立たせる上で非常に重要。アダプトジェンとサーカディアンリズムの二つの軸は現代人の肌悩みに深く共鳴し、「ストレスに負けない、健やかな肌リズムを取り戻す」という独自のポジションを確立できる可能性を指摘。ただし、これらの成分が高価であるため、コストと効果のバランスについて質問。
- (佐藤):高機能成分は原料コストが高いが、「エフェクティブ」を謳う以上、効果には妥協しない。臨床データで効果が確認された推奨濃度以上を配合することを基本方針とする。全体のコスト最適化のため、基材などの他成分選定に細心の注意を払い、天然由来の増粘剤や乳化剤で優れた使用感を実現したり、製造プロセスの効率化も検討。お客様が価格に見合う価値を感じられる費用対効果の高い製品提供を目指す。
- 結論・決定事項:
- 「クリーンビューティー」を基本処方とし、合成香料、合成着色料、パラベン、鉱物油、アルコール、シリコンフリー処方を採用。
- キー成分として、アダプトジェンハーブ(ロディオラ・ロゼア、シサンドラ・キネンシス、アシュワガンダ)と、サーカディアンリズム(時計遺伝子)に着目した成分を軸とする。
- これらの成分は、科学的根拠に基づき、推奨濃度以上を配合し、安全性と効果実感の両方を追求する。
- 専門的な内容を、顧客が理解しやすい「ベネフィット」に繋がる言葉で伝えるコミュニケーション戦略を意識する。
- コストと効果のバランスを考慮し、高品質な成分を使いつつ、全体的なコスト最適化を図る。
-
決定事項一覧:
- 新スキンケアライン「Alterna」のターゲット顧客像を「アーバン・ウェルネス・ワーカー」として再定義し、そのライフスタイル、価値観、美容意識・行動に関するインサイトを深く理解した。
- 製品コンセプトとして、タグライン「Reimagine Your Rhythm, Resonate Your Radiance.」とキーワード「アダプトジェン」「サーカディアンリズム」「クリーンビューティー」「ミニマル&エフェクティブ」を正式に採用。
- 製品ラインナップを、クレンザー、ローション、日中用セラム、夜間用セラム、共通クリームの4アイテム・実質5品構成で進めることを仮決定した。
- キー成分として、アダプトジェンハーブとサーカディアンリズムに着目した成分を軸とし、「クリーンビューティー」に則ったフリー処方を基本とすることに合意。
-
アクションアイテム(TODOリスト):
- 担当者: 佐藤
- タスク: アダプトジェンおよびサーカディアンリズムに着目した具体的な成分の選定と、処方開発をさらに進める。
- 期限: (※入力データに具体的な期限がないため記載なし)
- 担当者: マーケティング担当者(※現時点では役割として推測)
- タスク: 「肌リズム」コンセプトと「アダプトジェン」「サーカディアンリズム」成分について、顧客が「ベネフィット」を実感できるような分かりやすいコミュニケーション戦略(ウェブサイト、パンフレット等)の検討を開始する。
- 期限: (※入力データに具体的な期限がないため記載なし)
- 担当者: デザイン担当者(※現時点では役割として推測)
- タスク: 日中用・夜間用セラムの異なるデザイン、および共通クリームの容器デザイン(質感、所有感)の検討に着手する。
- 期限: (※入力データに具体的な期限がないため記載なし)
- 担当者: 佐藤
-
持ち越し事項:
- 製品ラインナップの最終決定(今後の議論進捗次第で再検討の可能性あり)
- デザインの方向性に関する議論(休憩後に開始)
- 価格設定、販売戦略、プロモーション、ブランドネーミングに関する議論
-
特記事項・共有事項:
- 会議は長丁場となるが、活発な意見交換をお願いする旨が強調された。
- 山田氏の専門的な見地からの助言が期待された。
- 休憩を挟むことが決定された(15分)。
-
議事録作成者:
AIによる作成
ChatGPT-4.5
会議議事録
1. 会議の目的
- 新スキンケアブランド「Alterna」の戦略を総合的に策定する。
- ターゲット顧客の再定義、製品コンセプト、キービジュアル、成分、価格、販売戦略、プロモーション、ネーミングまで一貫した方向性を決定。
2. ターゲット顧客の再定義:「アーバン・ウェルネス・ワーカー」
属性
- 年齢層:27〜34歳前後
- 居住地:都市部
- 職業:ホワイトカラー中心、仕事に意欲的(残業・副業・資格取得など)
ライフスタイル
- 平日は多忙だが、週末はアクティブに自己投資(ヨガ・アート鑑賞・レストラン巡りなど)
- 情報収集はSNS中心(Instagram, X, Threads)+専門メディア
- 自己管理と自分らしさの両立を重視
美容観・価値観
- 「画一的な美」より「自分らしさ」を求める
- ストーリー性や成分の透明性に敏感
- 信頼できる情報源(専門家や共感できるインフルエンサー)を重視
- 美は心身の健康やウェルネスと一体
- サステナビリティやエシカルな消費への意識も高い
現在の悩み・不満
| 悩み | 既存製品への不満 |
|---|---|
| 不規則な生活・ストレスによる肌荒れ、乾燥、くすみ、小じわ、敏感肌 | 成分不明瞭、効果実感が乏しい、広告が誇張、コスパに疑問、環境配慮が不十分 |
| 忙しくて時間が取れないが、しっかり効果を求める | 自分に合う製品が見つけにくい、情報過多 |
3. ブランドコンセプト
タグライン
「Reimagine Your Rhythm, Resonate Your Radiance.」
(リズムを再構築し、輝きを共鳴させる)
コアキーワードとその意味付け
| キーワード | 解説 |
|---|---|
| アダプトジェン | ストレス環境下で心身のバランスを整えるハーブ。肌のサーカディアンリズム正常化に貢献 |
| サーカディアンリズム | 肌の自然な回復・防御サイクルを整え、健やかな状態を取り戻す |
| クリーンビューティー | 不要な成分(合成香料・パラベン等)を除き、サステナブルかつ高機能な設計。透明性と安心感 |
| ミニマル&エフェクティブ | 忙しい日常でも続けられる、シンプルだが確かな効果を持つ処方・使用ステップの提案 |
4. R&Dおよび差別化の視点
科学的裏付け
- 肌の「時計遺伝子」の研究:バリア機能やターンオーバーに関与 → アダプトジェンとの親和性
- サーカディアンに適した処方設計が可能
差別化のポイント
- 「何を入れないか」ではなく「なぜ、何を入れるのか」を明確化
- ストーリー性(開発者の想い、成分の背景、ユーザーとの共創)を重視
- ターゲットの価値観と共鳴する世界観を発信
5. 次のアクション項目
| 項目 | 対応責任 | 内容 |
|---|---|---|
| ターゲット像のビジュアルペルソナ化 | マーケチーム | 実際の人物像に基づく1〜2名の仮想人物の設計 |
| 成分選定の優先リスト化 | R&Dチーム | アダプトジェン候補、刺激レス成分、機能成分候補などをリスト化 |
| ブランドストーリーの構築 | クリエイティブチーム | 企業の哲学・製品開発思想・共創メッセージを文章化 |
| クリーンビューティー基準の明文化 | 品質管理+法務 | 「Alterna基準」の制定(成分禁止リスト、配合方針) |
| 環境配慮パッケージの候補選定 | 商品企画 | バイオ素材、再生プラ、詰替え対応等の提案 |
GeminiとChatGPTの比較
- 全体構成・フォーマット
- 網羅性
- 詳細度
- 発言者の特定
- 決定事項の明確さ
- アクションアイテム
- 持ち越し事項
- 特記事項・共有事項
- 要約のスタイル
- 表現・分かりやすさ
以上のような10項目について評価を行いました。
Gemini

ChatGPT

GeminiとChatGPTの差異

GeminiとChatGPT今回勝っていたのは?
10項目についての評価においてほとんどの点においてGeminiが上回っていました。要点を素早く把握するためにはChatGPTも効果的ではありますが、情報の抜け漏れが多く議事録の形として適してるとは言い難いです。議事録の形として適していたのはGeminiと言えるでしょう。
プロンプトにおける改善点
- コンテキストの強化
「客観的かつ中立な立場を保ち、事実と意見を区別し、会議の議論を正確に記録することに重点を置いてください」と追記することでAIのスタンスを明確にすることが可能です。 - ゴールの具体化
目安となる分量を提示することによりAIが長さ調節しやすくなることが考えられる。この際、情報の網羅性を損なわない様に追記することが必要です。 - 出力形式の強化
今回ChatGPTは出力形式を守っていなかった。「以下の『出力形式』の各項目、順序、フォーマットを厳密に遵守して議事録を作成してください。表形式など、指示にない形式での出力は行わないでください。」という一文を追加することでより正確な出力が期待できます。 - 捕捉事項の強化
「専門用語や略語が多用されている場合は必要に応じて簡単な注釈を加えるか、そのまま記載してください。」という指示に対しての回答が生成されていませんでした。AIに対して難易度が高かった可能性があるため「専門用語や社内特有の略語については、議事録の最後に用語集としてリストアップし、可能であれば簡単な説明を試みてください。本文中では原則として会議内で使用された通りに記載してください。」の様に実行可能そうなレベルまで指示の粒度を細かくする必要がありそうです。
その一方で改善できない点もあります。
発言しているユーザーの識別に関してです。今回の会議データでは発言中に名前が頻繁に呼ばれていたため、利用するLLMが話者を比較的容易に区別できました。しかし、実際の会議では名前を呼び合う場面が少ないケースもあるかと思います。そのため名前が呼ばれない状況で利用するLLMがどの程度正確に話者を区別できるかは、文字起こしAIの性能そのものに左右されます。
まとめ
Gemini2.5Flashは1発で求めていた回答を出力してくれました。要件通りに作成されています。ChatGPT-4.5は要件通りの回答は出力してくれませんでしたが、視覚的に分かりやすい表を作成してくれました。精度にまだまだ課題はあるものの生成AIを用いて「一発」で議事録として整形することは可能であると言えるでしょう。ぜひみなさんも試してみてください!
Discussion