💭

# ChatGPT ProとDevinを併用したAI開発ワークフロー──月額定額の安心感とGitHub Actions自動レビューを両取りす

に公開

きっかけ

正直に言えば、僕は「ChatGPT Proだけで全部まかなえるんじゃないか?」と何度も考えた。月額二百ドルで GPT-4o が無制限、しかも画像や音声まで扱える。その一方で、Devin を GitHub Actions からキックすると、プルリクに自動でレビューとテスト結果を返してくれる快感が捨て難い。Pro と Devin、両方に課金し続ける意味はあるのか――これが今日までのモヤモヤだった。

ChatGPT Proを使ってみて感じたこと

「考える」作業が片っ端から速くなる

  • 要件定義の壁打ちが一人で完結
  • テストケースやマイグレーションスクリプトのドラフト生成が秒単位
  • API レートやメッセージ上限を気にしなくていい解放感

特に嬉しいのは、夜中に集中してコードを書いているときでも応答が遅くならない点。細かな疑問を投げつけても即レスなので、思考が途切れないまま実装を続けられる。

モデルを切り替える自由

軽い処理や連続チャットには o1-mini、重めのリファクタ提案には GPT-4o――こんなふうにモデルを選べるのも Pro ならでは。API 料金を気にせず「とりあえず回してみる」ができるのはやはり強い。

Devinを残したい理由

GitHub Actionsと親和性が高すぎる

on: pull_request トリガで Devin を叩くと、最新コミットを丸ごと解析してユニットテストまで走らせ、修正案を PR コメントに貼ってくれる。しかも修正パッチを自動でコミットする設定も可能。CI の延長線上に“猛烈に賢いレビュー担当者”が増えるイメージだ。

実行環境で検証してくれる安心感

Pro のチャット回答はあくまで静的提案だが、Devin は内部で依存パッケージをインストールし、テストを走らせたうえで結果を返してくる。環境差分でハマるケースが激減したのは事実だ。

併用ワークフローの実際

  1. 設計フェーズ
    ChatGPT Proでストーリーポイントの洗い出し→Issue化。議事録も Pro に投げて要約し、そのまま README に追記。

  2. 実装フェーズ
    ローカル開発中、型エラーや複雑な正規表現を Pro に投げて即解決。レビュー前に git diff を貼り付けて「もっときれいに」と頼むのも定番になった。

  3. レビュー/テストフェーズ
    プルリクを出すと GitHub Actions が Devin を起動。Devin が静的解析+ユニットテストを回し、落ちたテストと修正パッチをコメントで提案。必要ならボタン一つで自動コミット。

  4. デプロイ後の運用
    障害ログを Pro で要約→次回スプリントの課題へ。技術的負債が溜まってきたら、Devin に「リファクタリング専用 PR」を投げて棚卸し。

コスト感

項目 金額の目安 体感メリット
ChatGPT Pro 月額200ドル 思考時間を短縮できる安心料
Devin API 従量+シート課金 人手レビューを数割削減

僕のチーム(開発者4名)の場合、Devin 実行は一日あたり 2〜3 PR で済むので、月合計は三百ドル前後。Pro と合わせて五百ドル強だが、フルタイムエンジニアの人件費を思えば十分にペイしている。

使い分け指針(僕のメモ)

  • 要件定義・設計・学習 → ChatGPT Pro
  • プルリクの品質担保 → Devin
  • ちょっとしたリファクタ提案 → Pro
  • 広範な改修や依存更新 → Devin に丸投げ

こう切り分けると、両ツールの役割が衝突せず、むしろ補完し合う。日ごろのコミュニケーションは Pro、コードの最終チェックは Devin――この住み分けが現状の最適解だと感じている。

終わりに

LLM まわりの料金体系や機能は数か月単位で激変する。だからこそ、毎月の利用ログを見直して ROI を定点観測するクセをつけたい。もし Devin の自動レビューが要らないほどコード品質が上がれば解約すればいいし、逆に Pro の利用が月に数十メッセージなら Plus へダウングレードすればいい。

今は「月定額で無制限に思考を加速する Pro」と「CI 上でコードを実行検証してくれる Devin」を併用する――それが僕の答えだ。

Discussion