自作キーボードで開発生産性を高める3つのTips
概要
自作キーボードを見て「なんでそんなのわざわざ使ってるの?」と思ってる人向けに、僕が自作キーボードを使い続ける理由について解説します。
想定読者
- 自作キーボードでドヤりたい人
- 道具を最適化して生産性を高めたい人
- 自作キーボード何が良いの?自己満要素多め?と思ってる人
- 肩が凝る人
書いたきっかけ
もともとはHHKBを使っていたのですが、いろいろ考えた結果、サリチル酸という方が作った自作キーボード7sproを使い始めて1年ほど使いました。
HHKBでの不満点を解消したり、7sproの使い方を試行錯誤する中で開発生産性を高めるTipsがまとまってきたので記事を書きたくなったのがきっかけです。
この記事で解決したい課題
エンジニアとして働いてると成果物はほとんどタイピングを通して生成されたものになります。そのためタイピングの生産性を上げることの効果はかなり大きのではないかと思っています。
しかし市販のキーボードで入力をしていると以下のような不満を感ずることがありました。
- 肩が凝る
- なんとなく自分にしっくりこないキー配置
- 自分好みでないデザイン
不満点の原因
こうした不満の原因は以下が考えられます。
- 分割型のキーボードの市販品が少ない
- キーマップを自由に変更できない
- キーキャップを自分が好きなものを選べない
- キーボードの形がほとんど画一的
これらの不満点を自作キーボードを使うことで解消することができました。
自作キーボードで開発生産性を高める方法
自作キーボードとは
自分で自由にキーボードの形やキーキャップ、キースイッチを選んで組み立てるキーボードのことです。
主なメリットは以下です。
- 分割型の種類が多い
- キーキャップを選んで好みの見た目にできる
- キースイッチを選んで好きな押し心地にできる
- キーマップをカスタマイズして好きなキー配列にできる
Tips1: 分割キーボードで肩こりと腰痛を予防する
肩を開いてタイピングできる
HHKBなどの一体型のキーボードを使っていた時は、よく肩こりになっていたのですが、分割型のキーボードを使うようになってからは何時間パソコン作業をしていても肩こりにならなくなりました。
肩こりになってしまうと開発中になんとなく集中力が途切れたり、業務終了後も疲労感が残ってしまうことがあったのが解消してかなり快適になりました。
また猫背も解消され姿勢が良くなるので腰も痛くなりづらくなりました。
Tips2: 頻繁な操作を動かずにやる
ホームポジションを崩すエンターと削除が一番多い
引用: http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/02/1-5.html
こちらの記事に書かれているようにタイピングで最も行う操作は、削除とエンターです。
しかし普通のキー配列だとどちらも右手を大きく右に動かさないとできないようになっています。
頻繁な操作に手間がかかってしまうとかなり効率が悪くなってしまいます。
そこで以下の操作をホームポジションを崩さずに実行できるようにキーマップを変更しました。
- エンター
- 削除
- カーソル移動
ホームポジションを崩さずに操作できるようにした
このように自作キーボードではキーマップを自由に変更することができます。
またレイヤという機能を使って「あるキーを押しながら他のキーを押すと違うキーとして動作する」ということができます。
親指付近のキーにそのままエンターと削除を割り当てても良いのですが、重要な操作をしているときに間違ってエンターを押してしまうと怖いので、あえて2つのキーを押さないと実行できないようなキーマップにしています。
Tips3: 似た処理をまとめる
市販のキーボードのキーマップでは括弧や数値計算系の記号などの似た性質を持ったものがバラバラに配置されており操作しにくいためレイヤ機能を使ってまとめていきます。
数字と計算記号を一箇所にまとめる
計算記号が一箇所にまとまり分かりやすくなる
- 数字がキーマップの上にあると入力しづらい
- しかしテンキー付きキーボードはデカくて嫌だ
このような感じだったのでレイヤキーを押した状態だと左側がテンキーっぽくなるようにしました。
また数字に関わる記号である「*/+-=」を全部左側にまとめるようにしました。
特に「=」は数値計算以外にもプログラミングの代入操作で頻繁に使用するものなのでキーマップの下側に配置されるように工夫しました。
括弧を一箇所にまとめる
括弧も同じようにバラバラなので一箇所にまとめました
プログラミング中に使用頻度が高いものが下に来るように配置しています。
自作キーボードのデメリット
自作キーボードのメリットを挙げてきましたが最後にデメリットについて説明します。
デメリットは以下です。
- 値段が高い
- 組み立てるのが大変
自作キーボードの値段が高い
- 基盤部分
- キースイッチ
- キーキャップ
- はんだごてなどの道具
を買い揃えると5万円近くかかってきます(選ぶものによってかなり変わる)。
しかし秋葉にすぐに行けるのであれば、遊舎工房という自作キーボードの専門店で工作室をレンタルすることができるので、道具代は浮かせることができます。
とはいえ毎日使う道具の快適性が上がるのであれば5万円くらいは出しても良いのかなと思います。
組み立てるのが大変
公開されている作業手順書通りにやれば誰でもできると思いますが、はんだ付けなどの作業もあるためそれなりに大変です。
僕は遊舎工房の工作室で教えてもらいながらやって3時間くらいかかりました。
まとめ
以上のように分割型の自作キーボードでキーマップを自由に変更することで以下のように生産性を高めることができました。
- 分割キーボードで肩こりと腰痛を防ぐ
- 自分の好きな見た目のキーボードで満足感を高める
- エンター、削除、カーソル移動などの頻繁な操作でホームポジションを崩さずに行う
- 数字と計算記号や括弧などの似ているものを一箇所にまとめる
僕が使っている7spro以外にも良いキーボードが自作キーボードにはたくさんあるので探してみてはどうでしょうか。
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