放射線検出器
秋月などで手に入りやすいモノで放射線検出器を作製する。波高情報をヒストグラムにし線源を同定する。
使用機材 電源、オシロスコープ、SiPIN PD、ペルチェ素子、サーミスタ、秋月の簡易放射線量モニタキット、セラミックボール
【I-13546】 Si PINフォトダイオード 960nm S8385-04
【I-09602】 Si PINフォトダイオード 760nm S5973-01
【I-06582】 PINフォトダイオード 950nm VBPW34FAS(10個入)
【I-04913】 Si PINフォトダイオード 960nm S2506-02
【I-07332】 大面積Si PINフォトダイオード 900nm S6967
【I-06183】 大面積Si PINフォトダイオード 960nm S6775-01(可視光カット)
【I-09601】 Si PINフォトダイオード 900nm S5971
【I-14692】 ペルチェ素子 2.1A 17×17mm TEC-40865A-00
【K-05489】 PINフォトダイオード使用簡易放射線量モニターキット
【I-08466】 高精度・低雑音オペアンプ LT1115CN8#PBF
【K-06273】 DRV8830モータードライバモジュール
【P-05295】 NTCサーミスタ(温度検知・温度補償用)100kΩ(5個入)
【I-16263】 2回路入JFET入力オペアンプ TL072L-D08-T
【I-05418】 2回路入J-FET入力高音質オペアンプ MUSES8920D
【I-07102】 2回路入JFET入力 高精度オペアンプ NJM8502R
【I-12128】 汎用オペアンプ NJM741D
【I-15053】 2回路入汎用オペアンプ フェアチャイルド製 LM358N
SiPIN PD 検出原理[1]
簡易放射線量モニタキット
まずはとっかかりとして秋月の簡易放射線量モニタキットの波形を見た。
基板
回路図
このキットはパルスをコンパレータに入れPICで計数しているためイベント数はわかるが波高情報は失われる。そこでテストポイントから出力を取った。PICは外した。テストポイント、GNDそれぞれから長さ10cm程度のリードを出した。
簡易電磁遮蔽ボックス
キットの説明にあるようなPIN PD本体のアルミ遮蔽は行わず、厚紙で袋を作りアルミホイルを巻き簡易電磁遮蔽ボックスを作成し、アルミと前述のGNDリードとをショートさせることにした。また、アルミテープでショート用の端子を使った。
中に入れた基板GNDとショートさせるための端子。アルミテープなので強度があり繰り返し挟んでも破れづらい。
その中に基板ごと入れた。GNDはオシロスコープのGNDワニグチクリップで遮蔽ボックスのアルミに止めた。
(写真要変更)
チャージアンプで増幅
上述の方法だと波高がわかるレベルの高速サンプリングが必要となるが、放射線は滅多にやってこないため電力やストレージがもったいない。そこで積分型のチャージアンプでサンプリングレートを落として測定することを検討した。
チャージアンプ
チャージセンシティブアンプとも。ピークホールド回路と同一?リセット回路が必要となるが抵抗をコンデンサと並列接続してリセット不要としたものもチャージアンプと呼ばれており用語がややこしい。本稿では積分型チャージアンプと呼ぶ。
参考文献[2]
チャージアンプの回路図
増幅率の計算
実際に作成した回路
(回路図)
(写真)
あとでリセットパルスが必要となるためLTC1799モジュールで1kHz矩形波を生成し微分回路に通してパルス信号を生成した。
(回路図)
(写真)
(パルスの写真)
積分型チャージアンプの動作確認として上記のリセットパルスをPIN PD出力に見立てて積分型チャージアンプに入れると想定通りパルスが積分され階段状の出力が得られた。
(計算)
リセット
前述のとおり積分型チャージアンプではリセットが必要となる。抵抗器のリードの切れ端を使ってコンデンサ両端をショートさせたところ、出力がリセットされたことが確認できた。リセットパルスを生成しアナログスイッチに入れることでリセット回路を作成した。
リセットパルス生成
前述の1kHzパルスを使おうかと思ったが、パルスの幅が1msec程度であるため1kHzのリセットだとパルスが分断される。そのため周波数の低いリセット信号が必要となった。以前『CPUの創り方』で作成した回路があったのでそれを使った。
シュミットトリガーで低周波数クロックを作成、微分回路でリセットパルスを生成する。1Hz固定モードと可変モードがあり、可変モードでは可変抵抗で周波数を調整できる。?〜?Hz。
(回路図)
(写真)
アナログスイッチ TC74HC4066AP
(回路図)
(写真)
周波数を上げるとパルスハイトが低くなりリセットがかかりづらくなる。
アナログスイッチを使うと電圧幅が小さくなる。
今後
アナログスイッチ周辺の計算
アナログスイッチをリーク電流の小さなものに変更、photomosを使ってみる
ペルチェ冷却
ADC
校正用X線の検討
高電圧作製 CCFL+整流、コッククロフト
FPGAでデータ処理
アルファ線検出回路の実例
比例計数管読み出し回路
サンプルホールド回路
パルス測定全般。たまに便利なノウハウが書いてある。
CdTe
欲しいもの
トリウム入りタングステン棒
やさしお 圧縮機で固められるとよい
できれば既知の線源で波高を確認して、花崗岩の放射線を確認できると良い。
シンチレータとして、
GAGG, YAG:Ce が比較的入手しやすいか。とくにGAGGは放射線測定によく使われるので第一候補。
AliExpress で scintillation crystal で調べると出てくる。3万円ぐらい。
ebayにもある。価格は同じぐらい。
プラスチックシンチは安い。Ne102など。
だが、どうせやるならPOPOPを使って、混ぜるところからやりたい。
京大安留修士論文 4.2.1
上記との関連は不明だが下記で購入可能のよう。
検出デバイスはdigikeyなどでSiPMを買う(秋月でMPPCが売ってない)。5000円前後。
例えば、onsemi MICROFC-30035-SMT-TR \3,700。在庫豊富。