GPTsでChatGPTとNotionを連携する方法|会話やメモをそのまま保存
はじめに
ChatGPTとNotion APIを連携し、会話や作業内容を自動でNotionに記録する手順を解説します。
「会話ログを残したい」「調査や作業の内容を整理したい」と考えている方におすすめです。
※筆者は専門家ではなく、コードの多くはChatGPTの助けを借りて構築しています。
こんな人におすすめ
- ChatGPT Plus を使っている方(GPTs作成には必須)
- Notion を日常的に使っている方
- ChatGPT と Notion の自動連携に興味がある方
実現したこと
- GPTsにOpenAPIスキーマを登録して、Notion API経由でデータベースに投稿
- ChatGPTとのやりとりのあと「この内容を登録して」と頼むと、GPTが自動でNotionに記録・タグ付け
- 調査結果やアイデアも同様に転送でき、情報整理の手間を削減
- 他にも、Notion内の記事検索なども可能です
🎥 動作デモ
以下の動画で、実際にこの仕組みを使ってNotionへ記事を登録している様子をご覧いただけます。
動作デモはこちらからご覧いただけます → YouTubeで見る
使用した技術・構成
今回使ったのは以下の2つです。
-
ChatGPT(GPTsのアクション機能)
GPTsの「アクション」機能から OpenAPI スキーマを読み込み、外部API(今回は Notion)と連携する仕組みを活用しています。 -
Notion API
ChatGPT から直接 Notion のデータベースに投稿するために使用しています。
ページ追加やプロパティ設定など、基本的な操作を API 経由で行っています。
Notionと連携するGPTsを作るまでの流れ
ChatGPT(GPTs)とNotionを連携させるために、今回は以下の3ステップで進めます。
-
Notion APIの準備
Notionと連携するために、インテグレーションを作成してAPIトークンを取得し、連携用のデータベースを作成します。 -
GPTsの制作・設定・使い方
OpenAPIスキーマを使って、GPTsにNotionへの書き込み機能を追加します。
この手順を順番に進めれば、ChatGPTとの会話や調査結果をNotionへスムーズに記録できるようになります。
🛠1.Notion APIの準備(アカウント・トークン・アクセス権の設定)
1-1. Notionの開発者向けページにアクセス
まず、NotionのAPIを使うには「Integration(インテグレーション)」という接続用アカウントを作成する必要があります。
以下のURLにアクセスしてください。
👉 https://www.notion.so/my-integrations
Notionアカウントでログインしていない場合は、ログイン画面が表示されます。
1-2. 新しい Integration を作成
画面真ん中の「+ 新しいインテグレーション」ボタンをクリックします。
以下の情報を入力してください。
- インテグレーション名:わかりやすい名前(例:「My Notion API Bot」など)
- 関連ワークスペース:APIで操作したいページがあるワークスペースを選択
- 種類:内部を選択
- ロゴ:設定しなくて大丈夫です
入力が完了したら右下の「保存」を押して、Integrationを作成します。
1-3. APIトークンの取得
Integrationを作成すると、インテグレーションの設定画面に遷移します。
ここの画面に表示される 「内部インテグレーションシークレット」 に記載された文字列が、Notion APIで使用する APIトークン です。
以下のような形式になっています:
ntn_abc123def456...
このトークンは、外部ツールやスクリプトからNotionにアクセスするために必要不可欠なものです。
取得したシークレットキーはあとで使うため、控えておいてください。
🔒 このトークンは非常に重要な機密情報です。他人には絶対に見せないようにしてください。
1-4. Integration にページアクセス権を与える(接続)
Notionでは、「接続」メニューから Integration を紐づけることができます。
以下の手順で設定してください。
- Notionで API操作を行いたいページ を開く
- 右上の
…
(三点リーダー)をクリック - メニュー内の「接続」を選択
- 表示された一覧の中から、作成した Integration 名を クリック
- 表示された確認ウィンドウで「はい」を押すと接続が完了します
🔸 子ページ・単独ページの違いに注意
-
データベースが ページの中にある場合(子ページ)
→ 親ページに接続すれば、子ページすべてにアクセス可能になります。 -
データベースが 単独ページとして存在する場合
→ その ページ自体に接続 する必要があります。
🧰 Notionテンプレートのご案内
「どんなデータベースを作ればいいかわからない…」という方のために、
GPTs連携に使えるシンプルなテンプレートをご用意しました。
複製してご自身のワークスペースに追加し、先ほど作成したIntegrationで接続設定をすれば、すぐにテストができます。
これで、トークンと接続されたページを通じて、Notion API を使用する準備が整いました ✅
2. GPTsの制作・設定・使い方
ChatGPTのカスタムGPTに、Notionに記事を登録する機能を持たせるには、次の3つの設定が必要です。
- Notionのトークン(APIキー)を設定する
- OpenAPIスキーマを登録する
- GPTs用のプロンプトを設定し、名前等を決める
2-1. Notionトークン(APIキー)の設定
- GPTs作成画面 を開き、下の方にある「新しいアクション」を選択します
- 「認証」の箇所にある歯車マークを選択します
- 以下のように設定します:
認証タイプ:APIキー
APIキー:ntn_から始まる Notion の Internal Integration Token(1.でメモした内容)
認証タイプ:Bearer
🔒 このトークンは非常に重要な機密情報です。外部には絶対に漏らさないでください。
2-2. OpenAPIスキーマの貼り付け
- 「スキーマ」の入力欄に、以下のGitHubにあるコードをそのまま貼り付けてください:
- スキーマが正しく読み込まれると、
POST /v1/pages
のようなアクションが画面に表示されます
この設定が完了すると、GPTsがNotionにページを登録したり、アクセスしてページを読み込んだりできるようになります。
2-3. GPTsへのプロンプトの設定
以下のGitHubにあるプロンプトのxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxの箇所を操作したいデータベースIDに書き換えて、GPTsの作成のタブにコピペで入力してください。
👉 base-instruction.txt(GitHub)
データベースIDの取得方法も以下に書いておきます。
🔍 NotionのデータベースIDを取得する方法
OpenAI GPTs や API から Notion のデータベースを操作するには、「データベースID」が必要です。以下のどちらかの方法で簡単に確認できます。
✅ 方法1:URLから自力でコピーする(構造を理解したい方向け)
- Notionで、操作したいテーブルやカレンダーなどのデータベースページを開く
- ブラウザのアドレスバーのURLを確認します(例):
https://www.notion.so/aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa?v=bbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbb
このURLのうち、スラッシュの直後にある 32文字の英数字:
aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa
が、データベースID になります。
?v=...
や &pvs=...
の部分は無視してOKです。
✅ 方法2:ChatGPTにURLを渡して抽出してもらう(ラクしたい方向け)
もし「このURLからIDを取り出すのが面倒…」という方は、ChatGPTに次のように頼むだけでもOKです:
このURLからNotionのデータベースIDを取り出して → https://www.notion.so/xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx?v=...
ChatGPTが自動的に32文字のIDだけを抜き出してくれます。
名前とアイコンを決めてもらったら右上の作成するボタンが押せるようになると思います。
選択したら作成できるので後は使うだけです。
💡 使い方の例
以下のようにGPTに話しかけると、内容をNotionに自動登録してくれます:
今日話した内容をNotionにまとめておいて。
---
・朝にアイデアを思いついた。
・タグは「日記」「AI活用」。
・タイトルは「2025年5月の作業メモ」にして。
音声入力や雑談の中でも、「この内容あとでまとめて」と言えば記録してくれます。
この話、あとでNotionに登録しておいて。
☁️ 補足:Cloudflareなしでも直接連携できました
最初は「GPTsからNotion APIにリクエストを送るにはNotion-Version
ヘッダーが必要」と思い込んでいたのでCloudflare Workersを経由させる構成で考えていました。
でも、記事を書きながら改めて調べて参考記事を探してみると...
🤯 普通にスキーマの設定で動くということが判明!
結論:Cloudflareを使わなくても、GPTsからスキーマの設定をすれば直接Notion APIを叩けます。
おわりに(まとめ)
以上で、ChatGPTとNotion APIを連携して、会話を記録する仕組みが構築できました。
この記事で紹介した仕組みを使えば、
- ChatGPTとの会話をそのままNotionに保存
- 自分だけの知識ベースや対話ログが蓄積可能
- GPTsを使った柔軟な自動記録が実現
ぜひ、自分の用途に合わせてカスタマイズしてみてください!
次回は、実際に使って感じたことや、詰まったポイント・工夫した点を中心に紹介する予定です。
よりスムーズな活用のヒントになれば嬉しいです。
🔗 参考リンク・謝辞
以下の記事を参考にさせていただきました。とても助かりました、ありがとうございます!
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