アスリートとITエンジニアを経験して感じたこと
はじめに
こんにちは。
内村圭宏です。
この記事では、プロサッカー選手からIT業界への転職を経験して感じたことを書いてみたいと思います。
私はプロサッカー選手としてのキャリアを高校卒業後にスタートし、35歳で引退しました。
選手生活を通じて、何度も将来について考えました。
引退後に何をしたいのか、自分には何ができるのかをよく考えていましたが、答えは見つかりませんでした。
引退という大きな変化の中で、何をしたいか具体的な答えを見つけられずにいました。
「これだ!」という明確な答えは浮かびませんでしたが、残りの人生で何を目指すかを決めました。
その目標は、サッカーと関わり続けながら、家族と一緒に生活し、選手時代以上にお金を稼ぐことでした。そのために選んだ道は、IT業界への挑戦です。エンジニアとして開発の知識を身につけることからスタートしました。
ほとんど前例のない道を選び、不安が多かったですが、自分自身の挑戦が他のアスリートにも参考になればという思いで一歩を踏み出しました。
今後、IT業界で活躍することで、自分の目標を達成し、アスリートのキャリアに新たな可能性を示すことができればと思っています。
Jリーガーとしての実績
年度 | 経歴 |
---|---|
2000~2002 | 大分高校卒業 |
2003~2005 | 大分トリニータ |
2006~2009 | 愛媛FC |
2010~2018 | 北海道コンサドーレ札幌 |
2019~2020 | FC今治 |
2020~現在 | IT業界 |
現役通算
432試合出場 99ゴール
トータルで17年間プロサッカー選手として活動しました。
そのほとんどを北海道コンサドーレ札幌で過ごし、J2リーグ優勝やJ1への昇格を2回経験しました。FC今治ではJ3昇格にも貢献しています。
個人の成績としては、主にFWとして432試合出場に出場して99ゴールをあげました。
引退後に立てた人生目標
- 自身で、新たなサービスを立ち上げる
- 自由に過ごせる時間とお金を手に入れる
- キャリアをIT業界で築き、それを発信するすることでアスリートのセカンドキャリアに良い影響を与える
- サッカー界との関係を保ちながら、家族との時間も大切にする
IT業界に挑戦して目標を叶えられたら、現役のアスリートやこれからアスリートを目指す子供たちにもよい影響を与えられると思いました。
ITエンジニアを選んだ理由
「何をすれば目標を叶えられるか?」を考えた結果ITエンジニアを目指すことを決めました。
理由は以下のようなものです。
- 格好良いから
- 開発への興味が大きかったから
- 実力次第で自由もお金も手に入るから
- 自分を成長させられる環境があるから
第一にその仕事が格好良いと感じました。
そして、「ソフトウェアがどうやって作られるのか?」開発への興味も大きかったです。
この仕事は実力次第で自由もお金も手に入ると思ったし、その辺りはサッカー選手にも近いと思いました。
引退後にも自分が成長できる環境が嬉しかったし、最新の技術を学べるエンジニアの環境は自分を大きく成長させてくれると感じました。そして、それは間違っていませんでした。
経験した事
2020年4月からエンジニアとして働き始めることが出来ました。
転職1社目の会社では、大手レンタカー会社の基幹システムリプレイス案件などに関わりました。
2022年2月にコラボスタイルに入社してからは、ITマネジメントとして社内のIT管理業務全般を担当することになりました。
その中でも、特に社内セキュリティの管理を中心に活動し、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の導入や認証取得などを行いました。
(コラボスタイル入社前のことは、以前に書いたブログにも記載しています。)
ISMSの取り組みを通じて、SaaS企業のセキュリティ管理におけるPDCAサイクルを実践的に運用する方法についての知識を深めることができました。
また、IT管理業務だけでなく、開発プロジェクトにも関わることができ、幅広い経験を積むことができました。
具体的には、他のサービスと連携を図るためのオプション連携サービスの開発や、サービスのインフラ管理も担当しました。
これらの業務を通じて、プログラミングスキルや開発プロセス、さらにはAWSなどのクラウドサービスを利用したシステム構築の知識を身につけることができました。
ITとセキュリティの専門知識はもちろん、実際に手を動かしながら学んだ開発のノウハウが自分の大きな財産となりました。
現在どんな仕事をしているか
現在の私の役割は、他のSaaSサービスとの連携を強化し、クライアントに対する技術的な提案を行うことに重点を置いています。
エンジニアのバックグラウンドを活かしながら、ビジネスの理解、効果的なコミュニケーション、そしてプレゼンテーションスキルの向上を目指しています。
技術的な知見だけでなく、ビジネスの観点からも価値を提供できるビジネスマンになりたいと思っています。
サッカーにも携わることができている
コラボスタイルに入社後は、自分の夢であったサッカー塾「FC.Hooks」を立ち上げました。
この塾を通じて、再び自分の好きな形で「サッカーと関わる」ことができるようになりました。
目標は、自身の経験を生かして子供たちに知識を伝え、優れた選手を育成することです。
また、育成現場の改善を通じて日本のサッカーレベルアップに貢献したいと思っています。
エンジニアとしての経験は、サッカーのコーチングの分野でもとても役に立っています。
目標設定や実際のトレーニングに論理的思考を取り入れることで、より効果的な指導法を確立していきたいです。
家族と暮らす
プロサッカー選手時代に今治で、単身赴任生活を経験しました。
その経験から、自分は引退後は家族と一緒に暮らしていきたいと強く感じました。
現在は、福岡の自宅でフルリモートで働いていて、そのおかげで家族と充分な時間を過ごすことができています。
アスリートとITエンジニアを経験して感じたこと
アスリートとビジネスは親和性がある
アスリート
アスリートは試合に勝つために活動しています。
勝つために役割を分担して協力します。
そこには、必ずお互いへのリスペクトや感謝があります。
年齢やスキル、役割などは関係ありません。全員です。
そして、弱みや強みを補い合って、最大の力を発揮します。
ですが、その過程では必ず敗北があり挫折があります。
それを潔く受け止めて、自分と向き合ってまたチャレンジしていきます。
その挑戦がその人を更に成長させて、強くなっていきます。
ビジネス
会社には実現したい「目的や目標」があり、会社に集まったメンバーはそれを実現するために活動します。
メンバーは、その活動を効率的にかつ効果的に行うために、役割分担します。
お互いの役割を尊重しながら、協力しながら、一生懸命活動します。
びっくりするぐらい、一緒!!
アスリートの活動とビジネスの活動はとても似ています。
びっくりするぐらい一緒なので、アスリートの経験は企業に入ってからも必ず役に立つと思います。
アスリートの強み
「先輩の言うことに黙って従う。」「嫌なことも我慢してやる。」みたいに、「体育会」がおかしな使われ方をしていて違和感を感じることがあります。
忍耐強さも大切だけど、アスリートが学んできたのはそれだけではありません。
アスリートとして当たり前にやってきたことが必ず大きな力になると思います。
- 相手をリスペクトできて、いまの環境に感謝できて、仲間を気遣うことができる。
- 全力でチャレンジできて、潔く結果に向き合うことができる。
- 自分のためにも、人のためにも、ひたむきに頑張ることができる。
自分の強みを認識することが大切
ここであげた「アスリートの強み」について、「自分とは違う!」と感じる人もいると思います。
色々な経験や考えがあって当然なので、その違いに問題はありません。
ただ、大切なのは「自分の特徴や強みを自分で把握できているか?」だと思います。自分の強みを自分で把握することは、目標を決めることと同じくらい大切です。
自分が強みを分かっていないと、あなたの良さを誰も理解できません。
特に違う分野で結果を出して道を切り拓いていく為には、自分の強みを自信をもってアピールできるようにしておくことが大切だと思います。
まとめ
「体育会の出身者」の活躍しているシーンが更に増えれば、みんなの価値があがると思います。
それが、これからアスリートを目指す子供たちや親御さんの不安をなくし、もっと競技に懸けることにもつながるかもしれません。
アスリート出身同士、お互い目標に向かって頑張って将来の良い結果にたどり着けたら嬉しいです。
最後までブログを読んでくれてありがとうございました!
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