Raspberry Pi PicoでLチカするまでの手順
この記事では、Raspberry Pi PicoでLチカするまでの手順について紹介します。
パソコンのOSはUbuntu 20.04 Desktopを使っています。バージョンやディストリビューションが違っても、おそらくLinux系なら同じような感じでLチカできると思います。
Thonnyのインストール
ThonnyはPython用の開発環境です。
Raspberry Pi Picoの開発環境としても使えるので、まずはこちらのインストールから始めます。
Thonny, Python IDE for beginners でLinux版を確認したところ、いくつかインストールの選択肢があります。
pip
で最新版をインストール可能(最新ではないかも知れないが apt
でもインストール可能)
今回は、最新版をインストールする方法のうち pip
を使った方法を選びました。アンインストールする時に楽なので、Pythonの仮想環境にインストールしてみましょう。
Pythonの仮想環境が作れるように、あらかじめ python3-venv
をインストールしておきます。
sudo apt install python3-venv
準備
適当なディレクトリへ移動して仮想環境を有効にします。コマンドは次のような感じです。
mkdir -p ~/projects/pico
cd ~/projects/pico/
python3 -m venv .venv
source .venv/bin/activate
インストール
仮想環境で pip list
するとインストール済みパッケージが確認できます。ここでは、念のため先に pip
と setuptools
をアップデートしてみました。
pipとsetuptoolsをアップデートする様子
続けて thonny
をインストールします。
pip install thonny
インストール後は thonny
コマンドで起動できるはずです。
起動時の設定確認
起動できたところ
Raspberry Pi Picoにファームウェアをインストール
Raspberry Pi PicoのBOOTSELボタンを押したまま、USBケーブルでPCと接続します。
接続後、ウインドウ右下にあるインタープリター(上図で Python 3.8.10
となっているところ)設定で MicroPython (Raspberry Pi Pico)
を選びます。
するとMicroPythonファームウェアをインストールするウインドウが表示されるので、インストールして閉じます。
MicroPythonファームウェアのインストール
エラーが起きた時は
ファームウェアのインストールを終えたとき、環境によってはエラーが起きるかも知れません。私の環境では次のようなエラーが起きました。
MicroPythonファームウェアのインストール直後にエラー
この場合、自分を dialout
グループに追加すれば良さそうなので、次のように実行しました。[1]
sudo gpasswd -a $USER dialout
再起動して thonny
を実行してみましょう。今度はエラーが起きないはずです。
動作確認
ようやく「Lチカ」できるところまで来ました。Thonnyに次のプログラムを入力します。
from machine import Pin, Timer
led = Pin(25, Pin.OUT)
timer = Timer()
def blink(timer):
led.toggle()
timer.init(freq=2.5, mode=Timer.PERIODIC, callback=blink)
メニュー、ツールバーのアイコン、あるいは Ctrl-S
等で保存しましょう。保存先を聞かれたらRaspberry Pi Picoを選んで適当に保存します。
ファイル名は main.py
がおすすめです。
最後に、メニューから Run current script
を選ぶかF5キーを押せば、Raspberry Pi PicoのオンボードLEDが点滅するはずです。
プログラムを実行した様子
おわりに
Raspberry Pi PicoでLチカするまでの手順について紹介しました。どなたかのお役に立てば幸いです。
-
エラーメッセージにあわせて
sudo usermod -a -G dialout $USER
でも大丈夫だと思います。 ↩︎
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