Claude Codeプラグインを社内で作って、2ヶ月経過した

に公開

こんにちは、Ubieでソフトウェアエンジニアをしているshirajiです。
(ちょっとここ1,2週間年内リリースするものが立て込んでて、なぜ12/9担当になったのか?と後悔してます。残り1時間で12/10です。)

この記事は、Ubie Advent Calendar 2025 の12/9の記事です。

Claude Codeって便利ですよね。ここ最近compactの頻度が激しくて、ちょっと乗り換えか?って考えていますが、一旦それは置いておいて
2025年10月9日に Customize Claude Code with plugins が発表されて「これは会社全体で活用できそう!」と思い、翌営業日の10月10日には社内向けのプラグインマーケットプレイスを立ち上げました。

あれからちょうど2ヶ月が経過したので、今のUbieのClaude Code pluginについて紹介していきたいと思います。

claude-plugins

社内向けに claude-plugins というリポジトリを立ち上げて、現在は何人かの有志が複数のプラグインを公開しています。
社内で使えるclaude codeのmcpの設定もここで一元管理しています。
mcpの設定はドキュメントが古かったり、古いブログをそのままコピペして繋いでしまうことが多発していました。(主に自分が)
また、野良のplugin marketで知らぬうちにmcpの設定を入れてしまっていたみたいなケースもあり得ると思い、一元管理することにしました。
社内で使っているmcp全部網羅していないことは把握してるけど、自分が使っていないmcpなので、PRを待ってます。

英語ルール

このリポジトリではプラグイン定義ファイル(agents/*.mdcommands/*.mdskills/SKILL.md の本文)を英語で記述するルールにしています。
これは私が元々日本語でslash commandsやCLAUDE.mdを書いていたのですが、日本語 -> 英語の変換時に思ったような変換がされずに若干意図と違う挙動をするという事象に何度か遭遇して、色々調査した結果、日本語->英語時に思ったものと違う翻訳をされたためでした。
claude codeやgeminiに相談したところ、どうせそれ読むのも書くのも生成AIなんだし、生成AIが英語で理解してるなら最初から英語にしちゃえば?と言われてから入力は英語で記載するようにしています。

人間向けのドキュメント(README.mdplugin.jsonのdescription)は日本語にしています。英語話者が使っていないため、今のところこれが成立していますが、言語表示切り替え機能欲しいなー。。。

plugin紹介

claude-pluginsではいくつかのプラグインがあります。例えば、git workflowをやってくれるプラグインだったり、サービスを解析してくれるプラグインだったり。せっかくなので、私が作ったプラグインをここで紹介しておきます。

たぶんだけど、これコピペして、claude codeにcommands作ってって投げれば同じものが作れると思います。だいたい50~300行くらいのmarkdownです。好きに使ってください。

1. sync-main

  • git status で現在の変更を確認
  • 変更がある場合は、ユーザーに選択肢を提示:
    • stash: 変更を一時退避
    • commit: その場でコミット
    • cancel: 操作を中止
  • mainにブランチを切り替えて git pull を実行

これ /clear と同時に実行させるとすごく便利です。 /sync-main して /clear して って感じで。

1. magi (合議制意思決定支援システム)

家で某アニメファンの奥様の顔を見て、これAgentコールの検証に良いかも?と作ってみたら、案外便利でそのまま残してあるプラグインです。
かなり便利で私が使うものにはだいだいこの仕組みを移植して、いろんなところで使えるようにしています。(元々は社内AIの仕組みで作っていて、claude codeに移植した)

内容としては、3つの専門AIエージェント(科学者、母、現実主義者)が並列で分析して、技術的・倫理的・実践的な3つの視点から総合的な結論を提示してくれます。

使い方はこんな感じです:

/magi ↑正規化すべきか非正規化すべきか相談したい

ファイルなどの関連情報も自動で収集してくれるので、「このURL見て判断して」みたいな使い方もできます。

いつ使うの?

  • 複数の選択肢があって、どれが優れているか判断しづらいとき
  • トレードオフの判断が難しいとき(データ消失 vs 重複 みたいな)
  • 技術・倫理・実践の多角的視点が欲しいとき

例えば、データベース設計の判断では、科学者が技術的な正確性を分析して、母が開発者の負担や保守性を考慮して、現実主義者が実装コストや納期への影響を評価します。単一のAIに相談するよりも、バランスの取れた意思決定ができます。

って↑はclaude codeが書いてくれたんですが、雑になんでもいいので意見欲しいときにmagiに諮問するといいです。

突然のDEI

私はこれを作って初めてDEIの重要さに気づきました。
我々エンジニアは技術者であり、論理的な考えになりがちです。知らないうちにバイアスがかかった思考やアウトプットに陥りがちです。プロンプトチューニングもそういう傾向が自分のプロンプトにはありました。
私の場合は母の観点が欠けていることが多く、magiに諮問したときに、その観点は漏れていた。。。という指摘がちょくちょくありました。
このプラグインmagiが50行、それぞれのエージェントが50行くらいの本当にシンプルなものなのですが、効果は半端ないです。

さらに、これはなんでこうなるのかわかってないのですが、skillが出来た頃くらいから

いくつかアイデア出して、それをmagiに諮問して結論出して

みたいな感じでスラッシュをつけずに依頼してもちゃんとスラッシュコマンドとして活躍してくれるので、なんか相棒感が強くなりました。バグであるなら直さないでほしい。

2. mr (Multi-Review: マルチエージェントコードレビュー)

自分が自分のコードレビューしたくない。coderabbitが障害だっけ?quotaがなくなったんだっけ?使えなくなって、困ったなー。面倒だなー。じゃあ自分で作るかーって思い立って作りました。

言語別・観点別の専門レビュワーがコードを多角的にレビューしてくれるプラグインです。言語ごとにそれぞれのagentがいて、それぞれの観点でコードレビューしてくれます。

Optionとして自動修正モードがあり、開発者の承認なしに、直すべきと判断したものを自動で直します。自動修正モードの場合、最大5回まで繰り返します。

レビューの流れ:

  1. 変更されたファイルの言語を検出(.go、.ts、.tf など)
  2. 関連するレビュワーを並列実行
  3. 全レビュー結果を統合して、対応すべき問題と保留する問題を判断
  4. デフォルトではここで開発者にどれを対応するのか確認(自動修正モードの場合、このステップを無視する)
  5. 修正を適用して、再度全レビュワーでチェック
  6. 自動修正モードの場合、最大5回まで全ての重要な問題が解決するまで繰り返す

言語別レビュワー:

  • 共通: Performance、Security
  • Golang, TypeScript: Idiomatic、Test、Consistency、Layer Responsibility
  • Terraform: Idiomatic、Consistency、Validation
  • dbt: SQL Style、Test、Consistency、Schema、Privacy Governance
  • markdown: ちょっと特殊でclaude.md, skill.md, それ以外.mdでレビュー観点が分かれてる

まとめ

各エンジニアが「自分の開発体験を良くしたい」って思って自発的にプラグインを作って、それをチーム全体に共有してる感じです。
このボトムアップの文化が、実用的で価値のあるプラグイン群を生み出していると思っています。

Claude Codeプラグインを社内で開発してみたら、想像以上に開発体験が良くなりました。

この記事のポイント:

  • 有志のエンジニアが自発的にプラグインを開発してる
  • MCPサーバの設定もプラグイン化して野良サーバに繋がないようにしてる
  • プラグイン定義は英語で書くと精度が上がる

もしあなたの組織でもClaude Codeを使っているなら、ぜひプラグインシステムを活用してみてください。特にMCPサーバの設定をプラグイン化するのは、セキュリティ的にもかなり有効だと思います。

(12/9公開に間に合わないのでAIのまとめをそのまま置いておく・・・あとは雰囲気で感じ取ってくれ)


Ubieでは、Claude Codeをはじめとした最新技術を積極的に活用して、より良いプロダクトを作るために挑戦し続けるエンジニアを募集しています。興味がある方はぜひ!

https://ubie.life/

Ubie テックブログ

Discussion