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ネットワーク(スタティックルーティング編)

2021/09/01に公開

実際に機器を触り設定を行うことができる機会がありました。そこで学んだことについて書きました。間違えている点があった場合、教えていただけると幸いです。

前回記事↓

https://zenn.dev/u_tan/articles/c98293d8d864d4

注意

スタティックルーティングとダイナミックルーティングの違い

スタティックルートとは

スタティックルートとは、管理者が宛先ネットワークへの最適なルートを手動で設定したルートのことです。
 スタティックルートの情報は他のルータへ通知されることはありません。また、ネットワークの状態に変化
 があった場合でも、他に有効な宛先ルートがあっても、自動的にそのルートに切り替わることはありません。
 ルータでこのスタティックルートを使用したルーティングのことを、スタティックルーティングと言います。
スタティックルーティングとは

管理者が設定し、機器は設定されたルートのみで通信を行うのでダイナミックルーティングに比べ高速に通信を行うことができます。また、OSPF(ダイナミックルーティングプロトコル)ではHelloパケットを隣り合うネットワークに送信し、応答の有無でルートの選択を行うため、LANケーブルを多くのパケットが通ることになり、帯域を圧迫する。しかし、スタティックルーティングではそれを行わないので帯域を圧迫することがない。

ダイナミックルートとは

ダイナミックルートとは、ルータで設定されたルーティングプロトコルで動的に追加されるルートのこと。
 ダイナミックルートの情報は、ルータで設定されたルーティングプロトコルの動作に従って他のルータに
 対して自動的に通知されます。また、ネットワークの状態に変化があった場合、他に有効な宛先ルートが
 あれば自動的にそのルートに切り替わります。ネットワーク経路の追加、変更等は全て動的に伝わります。
 ルータでルーティングプロトコルを使用したルーティングのことをダイナミックルーティングと言います。
ダイナミックルーティングとは

ルーター、スイッチが勝手に通信を行いルートを探索する。また、OSPF(ダイナミックルーティングプロトコル)ではHelloパケットを隣り合うネットワークに送信し、応答の有無でルートの選択を行う。また、障害時に障害を回避したルートの選択も勝手に行うことができる。しかし、SPF(ダイナミックルーティングプロトコル)ではHelloパケットを隣り合うネットワークに送信し、応答の有無でルートの選択を行うため、LANケーブルを多くのパケットが通ることになり、帯域を圧迫する。

スタティックルーティングの設定方法

設定を以下の構成図を参考に行います。

最終目標:R1,R2からR3にpingが成功する。

GEはギガビットイーサネット、FEはファストイーサネットです。
R1とかはホスト名です。
IPアドレスのサブネットマスクはすべて24です。

構成図

IPアドレスを割り振る

構成図のようにインターフェースごとにIPアドレスを振ります。L3スイッチ、ルーターに振ります。インターフェースコンフィグレーションモードで設定し、コマンドは以下の通りです。ip address {IPアドレス} {サブネットマスク}

R1(config)#interface FastEthernet 0
R1(config-if)#ip address 172.16.10.1 255.255.255.0

R2も同様に行う。

R3(config)#interface FastEthernet 0
R3(config-if)#ip address 192.168.0.200 255.255.255.0

L3スイッチ(ホスト名:DSW)

DSW(config)#interface GigabitEthernet 1/0/1
DSW(config-if)#ip address 192.168.0.1 255.255.255.0
DSW(config)#interface GigabitEthernet 1/0/2
DSW(config-if)#ip address 172.16.10.200 255.255.255.0

L2スイッチはルーティングテーブルを持たないので設定しない。

スタティックルートを設定

ここではネクストホップルーティングテーブルという単語が出てくる。

ルーティングテーブルとは

ルーティングテーブルとは、ルーター内で経路情報を指し示す経路表のことです。 もう少し詳しく説明すると、ルーターを通過するデータのヘッダー情報と照らし合わせて、「このパケットを正しく届けるために次はどのルーターにデータを引き渡すと効率的か」を記載してあるテーブルのことです。
1.ルーティングテーブルとは

L3スイッチやルーターはルーティングテーブルを持つ。このテーブルにないアドレスにデータを送信することはできないので手作業で設定する。ダイナミックルーティングでは機器が自動でルーティングテーブルを作成する。

ネクストホップとは

ネクスト・ホップとは、パケットが通過できる最も近い次のルーターを指すルーティング用語である。 ネクスト・ホップは、ネットワークで一緒に接続された一連のルーターのいずれかであり、データ・パケットの次の宛先となる可能性がある。
ネクスト・ホップ (Next Hop)

最終的に目指すネットワークに向かう経路に存在し、一番最初に通過する機器のインターフェースのIPアドレスである。

以下の図でR1からR3に向かうとき、最終的に目指すネットワークは192.168.0.0である。また、一番最初に通過する機器のインターフェースのIPアドレス(ネクストホップのアドレス)はGigabitEthernet1/0/2のアドレス172.16.10.200である。

構成図

実際のコマンド

まずはR1からR3にデータを送信するルートを設定する。こちらは機器に設定していくので、グローバルコンフィグレーションモードで設定を行う。コマンドは以下の通りです。ip route {IPアドレス} {サブネットマスク} {ネクストホップ}

R1(config)#ip route 192.168.0.0 255.255.255.0 172.16.10.200

R1からR3にデータを送信することができた。試しにpingを送信すると、

R1#ping 192.168.0.200
.....

となり、データを送信することはできたが返答がない状態である。

pingについて
!  Pingの成功。ICMPエコー応答を受信。
.  Pingの失敗。デフォルト値の2秒以内にICMPエコー応答を受信できなかった。
U  Pingの失敗。宛先に到達できなかった。(Destination Unrechableの受信)
Cisco IOS - ping

なのでR3からR1,R2へのルートを設定する。

R3(consig)#ip route 172.16.10.0 255.255.255.0 192.168.0.1

応答データを目標のネットワーク172.16.10.0にR3から到達できるようにする。

R1#ping 192.168.0.200
!!!!!

R3から応答が送信されていることが確認できる。

R2についてもR1と同様に設定する。

R2(config)#ip route 192.168.0.0 255.255.255.0 172.16.10.200

最後に

スタティックルーティングではこのように設定を行わなくてはならない。また、ネットワーク機器ではお互いに通信を行うのでデータが行きっぱなしでは通信できない。


参考

https://www.infraexpert.com/study/routing3.html

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