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[個人的]データベースゆく年くる年 2024

2024/12/31に公開

2024年もおわり。
今年はいろいろと落ち着いた、と言えば聞こえが良いですが、飾らずに言えば個人的に停滞の1年でした。

それでもデータベース業界は前に進んでいます。遅れずに付いていければ良いですね。

データベース業界を振り返って

昨年の今ごろはマネージドシャーディング(参考)が話題でしたが、今年はいろいろとクラウドの垣根を超えるようなブレイクスルーが多く見られた1年でした。

大きなニュースの1つはOracle Database@AWS/Google Cloudでしょう。
https://x.com/tzkb/status/1800698110244757519
https://x.com/tzkb/status/1833428265777959336

Oracle Databaseのフル機能をクラウド上でどう使うかと言うのは、特にSIerにとって大きな課題で、これを解消する見込みがたち、クラウド移行計画を書き換えたPM諸氏も居たかもしれません。

もう1つのニュースは年末に登場したAurora DSQLです。
https://x.com/tzkb/status/1864148940008116639

マネージドシャーディングを超えて、真のハイパースケールなRDBとして登場しました。
Auroraの名前が付いており、PostgreSQLインターフェースですが中身は完全に別物と考えて良さそうです。

NewSQLベンダーか、メガクラウドか

これで各クラウド謹製のNewSQLライクなDBaaS、そしてPostgreSQL及びMySQL互換のNewSQLサービスが出そろいました。

  • CockroachDB
  • YugabyteDB
  • TiDB ※これだけMySQL互換
  • Aurora DSQL
  • Google Cloud Spanner
  • Azure Cosmos DB for PostgreSQL

先行していたNewSQLベンダーはメガクラウドの追撃を振り払うことができるかが来年以降のポイントになります。

唯一のMySQL互換であるTiDBは有利な立ち位置にいると思います。というか、AWSは何でMySQL互換で出さないのか、不思議なところです。

今年のアウトプット

2024年には1冊のデータベース書籍を出すことができました。
https://zenn.dev/tzkoba/articles/af3857e980f943

書くのは楽しかったし、共著者とのやり取りも勉強になったのですが、やっぱりニッチ過ぎたのでは??という感触があります。

Oracle Database@AWS/Google Cloudが出たことで、マルチクラウドなデータベース利用も少しだけ話題になった気がしますが、トピックとしては3年ぐらい早いのかもしれません(個人的にNewSQLで騒ぎ出したのが2020年、今の時代を考えると4-5年早いかも)。

それでも出版に向けてご尽力いただいた各位に感謝です。

コミュニティとの関わり

全体的にコミュニティへの参加や登壇は減ってきています。何というか、そこへのモチベーションが下がっている感じ。

メインとなるトピックも迷走していて、書籍に関連したマルチクラウドな話や、NewSQLの次の展開としてのHTAPの話などをしていますが、そうじゃない"何か"を探すべきな気もしています。

https://www.slideshare.net/slideshow/postgresql-htap-database-pgcon24j-nttdata/273926639

PostgreSQLなコミュニティへの関わりは変わらずですが、これもお仕事感が出てきてるなーという感じ。

社内ふくめて、新しい方向性を探す時期に来ています。

大きな出会い

今年は、とあるDB関連の有名著者と知り合いになる機会があり、何冊か彼の書籍をレビューさせて頂きました。

売れる方はやはり筆が早い!
そして、何冊か読むと結構著者のクセがあるなーと感じます。私もクセが出るぐらい多作で売れるDBライターになりたいものですw(但し決定的に筆が遅い)。

まとめ

対外的に見ると少し停滞していますが、社内では転職時の目標の1つであった認定資格を取ったり、プレゼンスを高める努力を続けています。

今は貯金(インプット)の時期なのでしょうね。
来年は新たな場所で皆さんに会うのを楽しみにしています。

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