【AI】AIの本を読んだのでレビュー(その2:文系向けのAI関連本)
読んだ本
- タイトル:文系AI人材になる
- 著者:野口竜司
レビュー(最高★★★⇔最低☆☆☆)
読みやすさ ★★★
専門性 ★★☆
総合 ★★☆
全体概略
本著は常に
「AIをいかにして利用するか」に
焦点を当てて文章を書かれています。
AI関連本となると、
「どのライブラリを使うか」
「どのように学習させるか」など、
理系的な目線で語られる技術本は
多く出版されているかと思いますが、
現在においては、
ソースコードの中身を知らなくても、
AIを活用できる
世の中になってきていることに着目して、
文章内容が構成されています。
著者は、
イントロ部分で以下のように記しています。
「AIによって仕事がなくなるのでは?」と
ネットやテレビや雑誌などで
日々語られています。残念ながら、
「AIによってなくなる仕事はたくさんある」
ということは、
もう変えようのない事実です。この事実に目を背けず、
まずは、素直に受け入れましょう。その上で、次に向けてどう準備し、
どう動き出すかのほうが大事です。〜中略〜
AIによって仕事がなくなったら、
「新時代の新しい職種にチェンジ」
すればいいんです。
確かに、
AIの定義が広いせいもありますが、
何となく漠然とAIを理解したつもりになり、
漠然とした将来への不安を抱えている人は
多いのではないでしょうか。
そのような人には、
本著でざっくりと
AIを理解することが出来るかもしれません。
読みやすさ
【専門用語が殆ど用いられていない】
プログラミング用語に抵抗がある人にとっても、
すっと頭に入ってくる文章になっています。
例えば、GUI
という言葉を使うときに、
そもそも、
グラフィックインターフェースとは何か
という補足説明が入ったりします。
非常に読みやすいので、
2-3日で1冊読み終えることが出来るでしょう。
【カテゴライズが上手い】
例えば、
人とAI関わり方を5つにカテゴライズして
説明したり、
AIのタイプを8パターンに分類して
説明したり、
読者に伝わりやすい文章および図表が
多彩に用いられています。
【実際のAI導入例の解説が豊富】
実際に企業で、
どのようにAIが使われているのかの
紹介例が豊富で、
AIのタイプ(8パターン)の
カテゴライズの理解度向上にもつながります。
専門性
【専門用語が少ない】
「読みやすさ」の裏返しかと思いますが、
専門用語を極力使わないようにした結果、
説明が遠回りになってしまうケースが
少々あったように思います。
しかしながら、
本著のターゲットは
あくまで文系出身の方
であることを考えれば、
ベターなのかもしれません。
最後に
本著は「AIを使う側」を目指している人への、
イントロ本として良さそうに思いました。
理系的な目線以外を持って、
ビジネスなどに生かしたい方は
読んでみると良いかもしれません。
また、コーディングする側の人間としても、
仕事の視野が広がる内容となっておりますので、
お勧めです。
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