ミニPCのクリーンインストールで色々ごたごたした話
経緯
好きしても怒られたり、困ったことにならないような雑に使えるPCが欲しい。安いPCを探していると、amazonでミニPCというものがあり、調べると2万円台で買えるものが多い。ただ安い商品はそれなりの裏があるというもの。色々調べてみると検索候補で「バックドア」と出てきたり、レビューで初期にウイルスが入っていたり、ライセンスがボリュームライセンスだったなど悪い噂もある。
その対策として、amazonのレビューでクリーンインストールを行ったりしているものがちらほら。試しに自分もやってみよう。と言うことでやってみて躓いた部分などをまとめたのがこの記事になる。(なお手元で自分なりに確認したが、自分の購入したミニPCでは怪しいものは特に検出されなかった。)
購入したミニPC
購入したPCはGMKTecのN100のRAM16GB、SSDは1TBのメモリを有する。CPUはInten N100で省電力が売り。省電力でこれならサーバーにも最適なのではないだろうか。
クリーンインストール方法
クリーンインストールはOSを入れなおす行為。OSをインストールするためのインストールメディアを作成する必要がある。
microsoft公式のwindows11でクリーンインストールを行う場合、以下のリンクからisoファイルをダウンロードしたりインストールメディアを作成することができる。
ただ直接isoファイルをダウンロードしなくとも直接USBデバイスをインストールメディアにするアプリケーションもあるのでお好みで。
rufusを使う場合は以下の手順でインストールメディアを作成する。
- isoファイルをダウンロード
- インストールメディアとするUSBメモリを挿す
- rufusを起動
- 書き込み先のUSBデバイスを選択
- ブートの種類からisoイメージを選択
- 「準備完了」となっていたらスタートボタンを押す
- 書き込みが終わるとお知らせされるので終了
- USBメモリを抜き、起動前のPCにUSBメモリを挿す
- PCを起動(本体の設定によってはUSBが先に起動しないこともあるのでBIOSで設定を起動順位を変更する必要がある)
- 画面の指示通りに設定を行い、電源が切れたらUSBメモリを抜いてPCを起動
※セキュリティソフトなどがあるとautorun.infが原因でインストールメディアの作成に失敗することがある
壁1 クリーンインストール後wifiなどのドライバが消失した
Windowsのクリーンインストールを行った後、wifiの設定画面で接続先のアクセスポイントが出ず、先に進めない問題が発生。
調べるとミニPC用のネットワークドライバ等が、クリーンインストール時に削除された模様。
元に戻すにはメーカーの公式HPやお問い合わせでなんとかしてドライバをもらい、なんとかしてインストールする必要がある。
ただ他の方でGNMKtecの類似PCで行き詰った方もいたので、その方の方法を参考になんとか抜け出した。
戻した手順
- (GMKtecの場合)公式HPから対応するPCを選択しドライバをダウンロード
- USBメモリにドライバを保存しミニPCに接続。
- PCを起動し、「Shift』+『F10』」でコマンドプロンプトを開く。
-
list volume
でUSBが認識していることを確認し、パスをボリュームを移す - パスをUSBメモリに移動し、
install.bat
を実行※ - インストール完了後、wifiの接続先が表示される。
※他にもpnputil /add-driver <USBDriveLetter>:\*.inf
でインストール可能だったり、BypassNRO.cmd
で一部セットアップをスキップする方法もあるが、自分の方では上手くいかなかった。
壁2 windowsライセンスが消えた
Windowsのクリーンインストール後、OSのライセンス認証ができない問題が発生。
経緯とかでわかったことをまとめると、MicroSoft公式からダウンロード出来るインストールメディアはリテール版限定でライセンス認証できる。
メーカーなどから購入したWindowsPCの場合ライセンスがOEM版(製品に組み込まれている)なのでPCのメーカー公式からインストールメディアやisoファイルをもらう必要がある。(メーカー製のPCでretail版があったらすみません。)
最終的にメーカーに認証コードを問い合わせることで解決したが、色々面白かったので試行錯誤を書いていく。
MicroSoft公式からインストール
microsoft公式サイトから、Windows11のisoファイルをダウンロード(クリーンインストール方法を参照)し、インストールメディアを作成。
インストール後、システムを確認するとライセンス認証していない。
コマンドプロンプトのslmgr/dli
でライセンスを確認すると、retail版で認証しようとしていた。(※以下の画像ではエラー内容がOEM版となっているが、OEMの部分がretail版で発生するものになっている)
どうやら公式からダウンロードするインストールメディアは、retail版限定で対応するものだったらしい(ChatGPT談)
そのため購入したOEM版でライセンス認証がされているPCに、MicroSoft公式のインストールメディアでクリーンインストールするのは恐らくライセンス認証の種別が違うのでやってはいけないと思われる。
メーカーからインストールメディアをもらう
ChatGPTでメーカーからOSのファイルをもらうことを推奨された。GMKtecの場合、公式HPにWindowsのisoファイルが存在するので、そこからインストールメディアを作成する。
インストール手順は基本先ほど同じだが、公式とは違いインストールを開始するとadministratorのユーザーのログインが入り、データの削除の確認が行われたあと、インストールが開始される。
その後設定を画面の通り進めていけば、セットアップ完了。
ただこれでも「設定」からライセンスを確認すると、ライセンス認証されていなかった。
しかし、slmgr/dli
で確認するとライセンス認証がOEMになっていたので、恐らく方法は間違っていないはず。
OEMのライセンスキーはマザーボード上に書かれているとの話だが、それが何らかの理由で消えたと推察される。
wmic path softwarelicensingservice get OA3xOriginalProductKey
で確認もできるが見つけられなかった。
どうしようもなかったのでメーカー公式に問い合わせた所、紆余曲折を経てライセンスキーをもらい、それを入力することで再度ライセンス認証がされた。先程のコマンドを入力してもライセンスキーが表示された。
まとめ
- windowsのライセンスにはOEM版とretail版があり、OEM版のPCにMicrosoft公式のOSをインストールするとライセンス認証がされない。
- OSやドライバはメーカーからダウンロードできる。ない場合問い合わせれば行けるハズ
間違っていましたら指摘してください。
感想
もともとPC自体に問題がないのにも関わらず、クリーンインストールなどしなくても良いことをした。それでもしっかり対応したメーカーには個人的にはすごく感謝している。
OS・ファームウェア・ドライバのインストールやPCの仕組み?など色々と勉強になったので、これだけでもミニPCを買った価値はあった。
色々ダメにしてもよいPCが1台あっても良いなら、格安の中華性ミニPCは購入の1手段として十分良いと思う。
次は自宅用のサーバーとして構築する練習を進めていきたい。
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