プロジェクトマネジメントとは
プロジェクトマネジメントとは何を期待されるのか
プロジェクトマネジメントの定義
プロジェクトマネジメントとは,一連の技法,プロセス,システムを駆使して,プロジェクトを効果的に,計画,実行,コントロールすることである[1]。
プロジェクトの定義
通常の業務とは異なる独自の目標を達成するために,期間を限定して行う業務である。それは,①品質(Quality),②資源(Cost),③時間(Delivary)の3つの要素を管理し,バランスをとりながら行う[1:1]。
品質(Quality)
プロジェクトの完了・成功の判断基準。
プロジェクトの成果物は,品質とスコープとで表す。プロジェクトの成果物に何を含み,何を含まないかをスコープで明確にし,さらに成果物に要求される品質レベルをスペック(仕様)で表す。
スコープがプロジェクトの量,スペックが質に当たる。[1:2]
資源(Cost)
プロジェクトに投入する資源は,プロジェクト・チームに参画するメンバー(ヒト),プロジェクトの実行に必要な装置,資材,備品等(モノ),の両社を含む資金(カネ)の3つからなる。[1:3]
時間(Delivary)
プロジェクトには開始と終了があり,この二つの時期の間がプロジェクトの所要期間である。終了の起源は,プロジェクト計画から作る前に決められていることもあるし,計画の概要ができてから,プロジェクトマネージャとプロジェクトスポンサとが打ち合わせて決めることもある。[2]
スコープ
プロジェクトの規模。範囲,外苑,範疇。
QCDのデメリット
ヨードンは「ソフトウェア開発は死の行進である」と副題を付けたが,QCDを目指すばかりに「人」を犠牲にしてきたプロジェクトを揶揄した表現である(中略)「そこに人間性はないのか?」と問いつつも精神論だけで叱咤激励され,結局は多くの失敗プロジェクトを生み出していた[3]。
組織に十分なほどの「ヒトモノカネ」という資源があれば優先順位をつけずとも実施すればよいが,そうはいかない。つまり「集中と選択」が必要になる。このための活動を「プロジェクトポートフィリオマネージメント」と呼んでいる[3:1]。
プロジェクトが大きくなった場合
もし目標とする事業価値が非常に広範であったり複雑であったりする場合には,その目標を「ベネフィット」と定義して「プログラム」を構築し,その配下に複数のプロジェクトを配置する。
プログラムを統括する責任者(プログラム・マネージャー)は,全体最適を考慮して目標達成のためのロードマップを書き,複数プロジェクトを時系列に配置し,「ガバナンス」する。
プログラムマネージャーは,プロジェクトマネージャーに個々のプロジェクトの運営を任せ,目標とするベネフィット確定のためのマネジメントを行う。
経営者
何らかの目標を設定し,それを達成するためのアイデアを考えたり,募集したりする[3:2]。
フィーチャー
成果物をユーザー視点で表現する方法
どんな種類があるか
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中嶋秀隆,改訂6版 PMプロジェクトマネジメント PMBOKガイド第6版対応,P25-27(2017) ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎
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中嶋秀隆,改訂6版 PMプロジェクトマネジメント PMBOKガイド第6版対応,プロジェクトマネジメント関連用語集,P238-243(2017) ↩︎
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鈴木安而,PM教科書 PMP完全攻略テキスト PMBOKガイド第7版対応 改訂版,P238-243(2017) ↩︎ ↩︎ ↩︎
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伊津野 英克,"プロジェクト管理手法の歴史,"https://qiita.com/hidekatsu-izuno/items/a4cf40ee43a5fdeaafce ↩︎
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ITメディアエンタープライズ,"情報システム用語事典-CPM(しーぴーえむ)",(https://www.itmedia.co.jp/im/articles/0603/19/news003.html)
"作業分解構成図の概要 (WBS)","https://jp.smartsheet.com/getting-started-work-breakdown-structures-wbs" ↩︎
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