研究お役立ちまとめ(初めてのpython環境構築〜VSCodeとJupyter編〜)
Python環境構築を進める前に
環境構築は難しい。
これをよく覚えておこう!先行研究の環境を再現するのは結構骨が折れる作業であることが多い。プログラミングに習熟した者でも沼ることは多々ある。
また、macのターミナルが開けることは前提としている(やったことがない場合は今から調べてやってみよう)。windowsユーザーの場合は以下の手順をそのまま再現はできないので注意。
環境構築
使用ツール
エディタ(プログラムコードを書くツール)の流儀は古今東西色々なものがあるが、最近多数の人が使っているエディタはマイクロソフトが開発しているVSCodeだろう。(もちろんvimやemacsを極めたって良いが、今回は考えないことにする。)なので、VSCodeについても説明する。
VSCodeのインストール
macユーザーはhomebrewを使ってbrew install visual-studio-code
を実行すればOK。
(windowsユーザーや難しかった場合は、もちろんweb上からインストーラをダウンロードしてそれを実行しても良い。)
brewをインストールしていない場合は(デフォルトでは入っていない)インストールしよう。(今後も絶対使うため。)
仮想環境について
ローカルであれサーバー上であれ、計算をする際には、それを実行するライブラリが入った「環境」が適切である必要がある。この環境を複数作成し、計算するプログラムに応じて切り替えられるようにしてくれるものが仮想環境(ツール)である。pythonだとcondaやvirtual env, pyenv, poetry, uvなど色々ある。どれを使うかは完全に好みだが、conda系統は昔からあり初心者から上級者まで幅広く使われている。最近、Anacondaが有償化したので、minicondaを入れるのが良いだろう。(ライブラリによってはcondaでないと入れられないという状況も存在するため。) minicondaのインストール方法はターミナルで以下の通りコマンドを叩けば良い(macの場合)。
ターミナルを再起動すると、(base)
というものが新たにターミナル上に表記されるようになっているはずだ。このbaseというのはデフォルトの仮想環境の名前となっている。使用する場合には、baseではなく、新しい名前の仮想環境をconda commandで作成して、そこに必要なライブラリを入れ、baseから新しく作成した仮想環境に切り替えて計算をする。
Work
condaにおける新しい仮想環境を構築するコマンドを調べて実際に新しいpython環境を構築してみよう。
例
conda create -n new_env python==3.12
これでpython version 3.12が入ったのnew_envという名前の仮想環境が構築できた。
conda と pip
できた仮想環境に必要なライブラリ(pandasとかnumpyとか)をインストールするメジャーな方法にはconda install library_name
とpip install library_name
の2つがある。どちらでも良いのだが、1つの仮想環境内でconda installとpip installを混ぜて使わない方が良いというtipsは知っておくと良い。(なぜかは知らずとも)
拡張機能とJupyter
話は戻ってVSCodeだが、VSCodeは拡張機能というものを入れることによって使いやすくカスタマイズすることができる。ちょっと調べるとオススメ拡張機能一覧みたいな記事が山ほどあるので、適当に入れてみると良いだろう。
研究する上で必須なのはpython, jupyter, Dev Containersあたりだ(Dev Containersはサーバーにsshする際に必要)。まずローカルのVSCodeに色々拡張機能を入れ、jupyter notebookがローカル環境上のVSCodeで使えることを確認してみよう。jupyter notebookはプログラムを対話形式で実行可能にしてくれる便利ツールで、研究でもよく使う。
以下を試してみよう
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新しい.ipynb fileを作成し、右上のカーネルを押して自分が作成した仮想環境を選択してみよう。選択して、自分がその仮想環境にしか入れていないライブラリpandasとかnumpyとか?のインポート(
import pandas
)がセル上で実行できればOK! -
VSCodeは基本的なGUI操作ができるので、右クリックでファイルやディレクトリ(フォルダ)が作成できる。直感的な操作がやりやすいようになっているので、色々触ってみよう。
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また、VSCodeのjupyter notebookは同時にターミナルも開けるようになっていたり、
jupyter variablesといってnotebook内の変数値を確認できるタブも見ることができたりする。これらも試してみよう。 -
VSCodeは親切なので、足りないものがある場合はそのように教えてくれたり、自動で追加インストールしてくれたりもする。うまくいかなかった場合、出てきたポップアップメッセージやエラーメッセージをちゃんと読んだり調べたりすることが解決に向けて非常に重要である。
ほぼ答えみたいなことが書いてある記事