Keyball39の制作の中での気づき・感想
Keyball39 を制作・使用していた中での気づきや感想をまとめておきます。
制作中のミスや復帰方法
はんだが不要な穴に入ってしまう
自分は TRRS ケーブルを刺す場所などをはんだ付けをしていたところ、ProMicro を刺すための穴に入ってしまっていました。
はんだ吸い取り線とフラックスなどを使って何度か吸っていたら治すことができました。
コンスルーピンが折れる
ProMicro のためのコンスルーピンを準備していたところ、上記の埋まっていた穴に気付かずピンに力がかかってしまい折れてしまいました。
幸い ProMicro 側にはんだ付けする方が折れていたので、まとめて ProMicro に刺してハンダ付けを行うことでごまかしました。結果動作にも影響なかったので良かったです。
はんだ付け不足
組み立て終わってからわかったはんだ付け不良もいくつかありました。
テスターも買ってみたのですが、簡易的に問題を判別する方法がわかったので以下にまとめておきます。
- 基板の表側ショートで反応しない...ダイオードのはんだ付け不足
- 基板の表側ショートで反応するが、裏側のソケット側でショートしても反応しない...ソケットのはんだ付け不足
- 基盤としてはどこでも反応するが、キースイッチをさすと反応しない...キースイッチの足が折れているなど
- その他...自分は遭遇しなかったのですが、ProMicro 側の不具合などもありうるようです
なお、ショートさせるというのは Keyball のビルドガイドにあるようにピンセットで行いました。また反応しているかどうかは OLED の表示で確認しました。
トラックボール基板の向きのミス
別の記事にも書きましたが、印となるくぼみというのが穴のことだと勘違いし、見事に逆向きで途中まではんだ付けしてしまいました。
その後取り外しを試みましたが、難しかったため新規で購入することになりました。
ビルドガイドではくぼみを基準にしてますが、めちゃくちゃわかりにくいのでセンサー側の向きで判断するのが無難だと思っています。
はんだ吸い取り線が事故る
ディスペンサー付きのはんだ吸い取り線を使っていたのですが、途中ではんだ吸い取り線が全て中に入ってしまい戻せなくなりました。
ジップロックに入れてほどけた状態で使っていますが、はんだ吸い取り線は酸化するのがあまり良くないらしく、おそらく性能も落ちていると思います。
ディスペンサー付きのものを買った人は長めに外に出しておくことをおすすめします。
不用意にヤスリがけしてしまう
別で買ったトラックボールケースの積層痕などが気になって考えなしにやすりがけを試みたところ、表面が白っぽくなっている現象に陥りました。
これは Perplexity いわく、細かい傷などが乱反射して起こる現象とのことなので、プラモ用のトップコートを追加で注文しました。
制作でスムーズだったこと
はんだ付け全般
ミスはいくつかありましたが、それでもフラックスなど揃えていたことではんだ付け自体はかなり短時間で終わりました。
自分のはんだ付け経験としては中学頃の授業でやったらラジオキットぐらいだったのでそれでもできるということです。
全体の組み立ての過程
みなさん絶賛されているように Keyball のビルドガイドはとてもわかりやすく、かなりスムーズに作業を進めることができました。
使っている中での気づき・感想
キーマップ沼
まずキーマップはかなり沼です。今まで触ったことのない 39 キーのレイアウトは正直キーマップをみたところで自分がなれるのかなどわかりようがないのでひたすら試行錯誤をすることになりました。
ただ ReMap があったおかげでそこのハードルがだいぶ低かったのは良かったなと思っています。
できれば自分が普段行っている作業をやっていくのがいいかと思います。特に負荷の高い、複雑なキー操作が必要になるものであればあるほど考えやすくなる印象がありました。
キー配列の違和感
正直 HHKB と普通のキーボードもわりと違っていて、それに慣れた経験があるのであまり不安ではなかったのですが、分割どうこうというよりもロウ・スタッガードとカラム・スタッガードの違いというのがかなりデカかったです。
これには一つ明確に理由があって、ホームポジションがどうしても我流になってしまっていたことが原因でした。
どういうことか?通常、ホームポジションは次のように示されます。
正しい指の位置はタイピング速度アップの秘訣!ホームポジションと練習法を解説 | PFU より
この赤線の位置を元にカラム・スタッガードの分割キーボードは分けられています。
ですが、自分はホームポジションの手の位置をちゃんと意識するというより、だいたいの位置関係でブラインドタッチしていたため、最下部真ん中にある B が自分の中では右手の親指で押すものになっていました。
これがかなり厄介で、正直今もですが、B を打つのに右手側を探してしまっています。
一方でこれに慣れたら慣れたでロウ・スタッガードのキーボードをタイピングするのも少し違和感を感じるようになりました。
ただこれに関しては一過性のものだと思うので、これからの慣れ次第かなと思います。
また、Enter や Shift などは多用するので見た目のシンプルさを捨てるなら Keyball39 より Keyball44 などの方がいいかもしれません。
AML の誤爆
利便性的にも通常レイヤーにできればマウス操作をおきたくないという意味でも、自分の中で AML は必須の機能なのですが、これがまぁまぁ誤爆します。
もしかすると MX Ergo のトラックボールが厳密には 34mm ではないためかもしれませんが、タイピングの振動でトラックボールが動いたと誤認してしまい AML が発動してしまうということがそれなりの頻度で起こります。
ケースのクッション材やベアリングのおかげでだいぶ減りましたがまだまだという印象で、これであれば黒のトラックボールを改めて買って試してみるのもいいかもなとも思っています。
すぐに体の負担が軽くなるわけではない
自分がそこまで肩こりなどを感じにくい体質というのもあるかもしれませんが、正直この操作感に慣れるまでは体の負荷はむしろ上がっているかもという印象があります。
肩が楽になったというよりは、慣れない操作で指に負荷がかかっているような。
また姿勢も無条件に良くなるわけではありません。自分は普通のキーボードで楽な姿勢をとることに対して無意識に慣れていたようでまだ少し姿勢良く Keyball を触ることには時間がかかっています。
でも総じて...
このように慣れていない間は色々ありますが、それでも総じてこの体験はとてもいいなと思います。
工夫次第で使いやすさをどんどんと向上させていけますし、手を動かす量は確実に減っていていい感じです。
conductor なども引き続き狙っていきたいですが、結構自分のカスタムに満足しているので長く使っていきたいなと思いました。
まとめ
以上が自分の Keyball39 の制作・使い始めの気づきや感想になります。
ずっと傍目に見つつも足を踏み入れてこなかった自作キーボードの世界ですが、ここからどっぷりと浸かっていきたいなと思っています。
最後に自分の Keyball39 の完成系(仮)をどうぞ。
また進展あれば続編出していきます。
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