2023年を読んだ本とともに振り返る
この記事は 🎄GMOペパボエンジニア Advent Calendar 2023 21日目の記事です。
こんにちは、@tossyです。
2023年は自分にとって色々なことがあった年でした。
仕事やプライベート、大学院での研究などに取り組む中で、特に、健康が一番と感じる一年だったと思います。
この記事では、今年一年を読んだ本とともに振り返りたいと思います。
自身がこれまで読んだ本については、読書メータにまとめています。
今年は37冊読んでいました。その中の一部を紹介します。
1月
1月は、わかりやすいコードの書き方や検索システムの開発に役立つ本を読んでいました。
大学院の研究では、論文誌へ投稿した際のコメントを直し、再投稿しました。
また、2023年早々、左膝の靱帯を痛めることになりました。
リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック (Theory in practice)
読みやすいコードについて学びたく本書を読みました。
とても有名な本です。読みやすいコードとは何か、具体的な事例とともに書かれています。
書かれている内容は理解できるのですが、意識的に取り組んでいくには、繰り返し本書を読み、実践することが必要だと思いました。
パパのための娘トリセツ
今年度から小学生に入学する娘についての向き合い方を学びたく読みました。
発達心理学でわかる成長時期ごとの子育てポイントが書かれています。
どの時期においても、きちんと娘と向き合うことが大事だと思わせてくれる本でした。
検索システム 実務者のための開発改善ガイドブック
検索システムについて実用的な改善を行いたく読みました。
検索システムの基礎から実際の現場でどのように改善すれば良いかについて、論文や事例に基づき、解説されている本です。
検索システムの現場での改善を行う方におすすめです。
左膝の靱帯を損傷
私は昔、柔道をしていて、二段を持っています。
体重も増えてきたので、痩せようと重い、久しぶりに運動をしようと思い立ちました。
実家から柔道着も取り寄せ、近くの町道場の先生に連絡を取り、稽古に行きました。
実に10年ぶりです。
その日、何を思い立ったか、自分よりも体重が重い重量級の方と乱取りをお願いしました。(今でも理由はわかりません。久々の乱取りで気持ちが高揚していたんでしょうか...)
結果、乱取り中に左膝を痛めてしまい、次の日に整形外科に行くと、「おそらく左膝の靱帯が切れてますね」とのこと。新年早々、怪我をしてしまいました。
久しぶりに運動をしたいだけだったのに、現役のような気持ちで稽古をしてはいけない、と反省しました。
2月
2月は、Reactを使った検索システムを開発しており、Reactの本を読んだりしていました。
特に、「モダンJavaScriptの基本から始める React実践の教科書」では、Reactの用語とJavaScriptの用語の棲み分けを理解できたと思います。
1月に投稿した大学院の論文誌の結果は、技術資料としては採録でしたが、一般論文として返戻との結果だったので、再度投稿を目指しました。
モダンJavaScriptの基本から始める React実践の教科書
Reactを基礎から学びたかったので読みました。モダンなJavaScriptの機能からreactの基本を説明してくれているので、わかりやすかったです。ざっと用語や概念を理解するための入門には良さそうだと感じました。
Have a nice ドーミーイン - 「一泊すると住みたくなる」最高のビジネスホテル
ドーミーインが好きなので読みました。私もいくつかのドーミーインに宿泊しましたが、どこも快適に過ごすことができました。大浴場とサウナがあり、無料サービスが充実しています。全国各地のドーミーインに行ってみたいものです。
入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法
ロジカルシンキングについて改めて学びたく読みました。
ロジカルシンキングの具体的な方法が書かれた本です。
キーワードは、OPQ分析、ピラミッドを作る方法、4つの鉄則、一日一回ピラミッド。
図解入門ビジネス 最新 医療費の仕組みと基本がよ~くわかる本[第4版]
今後入院するのだ、と思いつつ、ざっと読みました。
診療報酬の仕組みから、高額療養費制度の説明など、よく分かりました。
3月
3月は、業務での課題解決に役立てるための本を中心に読みました。
聞く技術 聞いてもらう技術
タイトル通り、相手の話を聞くこと、相手に話を聞いてもらう技術を知りたく読みました。
相手の話を聞くためには、まず相手に聞いてもらう。そして、話を聞いてもらうことで、人は変わることができる。人の話を聞くことで、相手は気持ちが楽になる。また、人に話を聞いてもらうことで自分自身が楽になることもある。
新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術
問題解決の考え方を知りたく読みました。
問題解決の考え方、「ゼロベース思考」と「仮説思考」、フレームワークの「MECE」、「ロジックツリー」、これらを組み合わせた「ソリューション・システム」。いずれの要素技術も問題解決するためにとても重要であるため、常に意識して何事にも適用できるよう取り組んでいきたいです。
コンサル一年目が学ぶこと 新人・就活生からベテラン社員まで一生役立つ究極のベーシックスキル30選
コンサル的なスキルが知りたく読みました。
コンサル一年目が学ぶべき項目が書かれた本。結論から話す、数字のファクトで話す、相手の期待値を超えること、仮説思考、バリューを出す、スピード重視。どの項目も実践しつつ、身に付けていく必要があると感じました。
手術前の検査
手術前に、いろいろと検査をしました。
検査の結果、実は、後十字靱帯は高校生のときから痛めていることもわかりました。大学時代から最近まで運動をすると、左膝が痛いときがあったのですが、原因が靱帯だったとわかってホッと(?)しました。
4月
4月は、痛めていた左膝の靱帯の再建手術をしました。
入院期間中は読書やリハビリ、大学院の研究に関する論文誌を書いたりしていました。
左膝の靱帯の再建手術
1月に痛めた左膝の靱帯の再建手術を4月の中旬に行いました。
会社は休職して、治療に専念することにしました。
手術の内容は、前十字靭帯と後十字靱帯の両方を自身の腱(膝の真ん中らへんと太ももの腱)を使って再建するというものです。
手術自体は3時間程度、全身麻酔でした。
手術自体は初めてで、少し緊張しましたが、看護師さんらのサポートのおかげで、スムーズに受けることができたと思います。
それ以降は、入院生活が始まりました。これも人生で初めての経験でした。
入院生活 術後〜2週間
手術後は、2日程度は寝たきりでした。足指を動かしたりしないと血栓ができるらしいです。
尿管にカテーテルが入っていたので、抜く時がとても痛かったのを覚えています。
抜いたあとも、トイレの度に看護師さんを呼ぶ必要があったので、気を遣いました。
一日のタイムスケジュールとしては、起床、体温測定、朝食、リハビリ、昼食、リハビリ、夕食、自由時間、就寝という流れ。
合間にシャワーの予約が取れたら浴びるという感じでした。
部屋は2人部屋で、隣の感覚も近かったこともあり、夜は熟睡できませんでした。
そのため、日中は眠いことも多々ありましたが、耳栓とWH-1000XM4のノイキャンの合わせ技でなんとか眠ることができるようになりました。
また、自身が実施した手術の内容に関する論文を読みました。
前十字靭帯単独の事例はたくさん見つかりましたが、前十字靭帯と後十字靱帯の同時再建は珍しいらしく、あまり文献が見つかりませんでした。
5月
入院生活 術後2週間
術後2週間すると入院生活に慣れてきます。
ちょうど5月だったので、ゴールデンウィークを挟んでいました。
ゴールデンウィーク中はリハビリも無く、時間があったので、比較的他の月よりも本を多く読むことができました。
IT Text 自然言語処理の基礎
自然言語処理の基礎について学びたく読みました。
最新の自然言語処理の話題を理論面から詳細に書いている本。Transformerや事前学習済みモデル、転移学習などの話も詳しく書かれています。章末の演習問題がついているので、問題を解くことでより理解が深まると思います。
施策デザインのための機械学習入門 〜データ分析技術のビジネス活用における正しい考え方
データ分析技術をビジネスに活用するための方法を知りたく読みました。
174ページまで読了。所々さらっと流しつつ読みましたが、内容を理解するための段階に達していない、と感じました。自身の実力がまだ理解できる段階に達してないからと思われました。
評価指標入門〜データサイエンスとビジネスをつなぐ架け橋
機械学習の評価指標とビジネスのKPI改善の関係性を理解したく読みました。
ビジネスの問題を機械学習の問題に落とし込むことで無駄なモデル改善をしなくて良くなります。モデル改善をしていると、見失いがちですが、機械学習の評価指標の結果がビジネスでのKPI改善に繋がっていることを意識することが重要です。機械学習の評価指標をビジネスのKPI改善にどう繋げれば良いのか、困っている方に適している本だと思います。
ディープラーニングによる自然言語処理 (Advanced Python 2)
ディープラーニングによる自然言語処理の実装について知りたく読みました。
文書分類、評判分析、固有表現認識、BERTについてAllenNLPでの実装が書かれている本です。
継続するコツ
物事を継続するコツを知りたく読みました。
面白い本でした。著者は文章を書き続けることや絵を描き続けることを長年行なっています。書き続けるということをひたすらやり続けることで、技術も身につき、実績となることが書かれていました。また、いのっち(命)の電話もされているとのことでした。ただ、電話の中身よりも音として捉えているというのが面白い観点でした。
6月
6月より、無事入院期間を終え、業務へ復帰しました。
退院時は、松葉杖2本での生活を送ることになりました。
そこで新しい発見があったのですが、松葉杖で歩いていると、色んな人が優しい声をかけてくれます。
これまでの人生ではなかったことなので、新鮮に感じました。
電車やバスで色んな方が席を譲ってくれました。
大規模言語モデルは新たな知能か――ChatGPTが変えた世界 (岩波科学ライブラリー)
大規模言語モデルがどういったものか、何ができるのかといった概要がコンパクトにまとめられた本。一般の人向けに平易に書かれているので非常に読みやすい。今後は人間がこの大規模言語モデルとどう向き合っていくのが良いか考えていく必要がある。
SIG-IFATでの発表
6月末に情報基礎とアクセス技術研究発表会のため、国立情報学研究所で発表してきました。
このときは、ちょうど松葉杖が外れているときだったので、移動は問題はありませんでした。
膝にボルトが入っているのですが、飛行機の保安検査も引っかかることなく通過できました。
発表自体は、複数人の先生方からコメントを4,5件頂けたので、有意義な研究発表だったと思います。
PRICAIへの投稿
さきほどのSIG-IFATの原稿を英訳して、PRICAIに出しました。
7月
7月は、休職明けの業務にも慣れてきたところ、コロナ陽性になりました。
平日の3日間ほど会社を休みました。
モデルナのワクチンを3回受けていたのですが、自分にとっては症状はかなり重かったと思います。
特に初日は、倦怠感と吐き気、寒気がひどく起き上がることができない状態でした。
2日目以降は、起き上がれない状態からは回復したのですが、その後、熱が39度近くまで続く日が3日ほど続き、頭痛も伴うという状況でした。
コロナはもう二度と罹りたくないなあと思っています。
8月
8月は、業務でGoogle CloudやTerraformを触る機会があったので、本を読んだり、ブログ記事にまとめたりしていました。
この頃には、自転車にも乗ることができるようになったので、ほぼ生活への支障はなくなりました。
GCPの教科書II 【コンテナ開発編】
Cloud BuildやArtifact RegistryのGKEを使ったCI/CD連携、Cloud Runの部分が参考になりました。
基礎から学ぶ Terraform
Terraformの基本的な知識をさっと学ぶことができます。ページ数も少ないため、手を動かしながらやっても数時間で読了できました。
Google Cloud Platformで学ぶTerraform 〜基礎編〜 第2版
Terraformで利用されているクラウドサービスはAWSが多いですが、この本では、Google CloudのサービスをTerraformで構築する事例を学ぶことができます。
ブログ
その他に上記の本で学んだことなどを手を動かすことで理解することに努めました。
9月
9月は、業務効率化に取り組んでいた案件のリリースやGMOインターネットグループのAI活用コンテストで月間優秀賞を受賞するなど、良い結果を得られた月でした。
GMOインターネットグループのAI活用コンテストで月間優秀賞を受賞
9月は、GMOインターネットグループのAI活用コンテストで業務効率化部門において、月間優秀賞を受賞することができました。
社内のCS業務の業務効率化を行うアイデアを投稿し、受賞することができました。
今回は、スプレッドシートの内容をもとにCloud Runと連携させるアイデアをもとに投稿しました。
そのアイデアを実現するためには、Apps ScriptからCloud Runへの認証を通す必要がありました。具体的な技術的な内容については、以下でブログにしています。
Google Cloud Platform実践ビッグデータ分析基盤開発 ストーリーで学ぶGoogle BigQuery
Cloud Composer、Airflowのことは他の書籍でもあまり触れられていないことも多いので、とても参考になりました。
また、この本では、tosh2230さんも感想を書かれており、参考になりました。
(模擬問題付き)徹底攻略 Google Cloud認定資格 Associate Cloud Engineer教科書
Google Cloudの全体像や各プロダクトの役割を学ぶのに良い本だと思いました。
資格取得が目的でなくても読むと良いと思います。読んだ後に、公式ドキュメントを読むと理解しやすくなると思います。
10月
10月は、主に生産性とリーダシップに関する本を読みました。
また、読んだ本の感想や日々学習していることを書くための日記を始めました。
日記を書くことで、自分が学習していることのまとめや客観的に自身の行動を振り返ることができます。
書くことがなくても毎日書くことが大事だと思います(私もたまに忘れますが...)。これも「継続するコツ」を読んでわかったことです。
生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの
弊社CTOのあんちぽさんの資料の出典元として参照されていたので、一次情報に触れたく読みました。
生産性を上げるための方法が書かれている本。ロジックがない状態でのデータ収集は、効率的ではない。生産性を上げるには投入資源を最小限にし、最大限の効果を生み出す必要がある。
詳しい読書メモは以下に書きました。
リーダーシップに出会う瞬間 成人発達理論による自己成長のプロセス
リーダシップについて学ぶために読みました。
この本で、成人発達理論に基づく自己成長プロセスを学びました。物語を通じて、リーダシップを異なる視点から学ぶことができます。主人公が悩む部分は、それぞれ自身の仕事で悩む部分に通じるので、とても参考になりました。
詳しい読書メモは以下に書きました。
11月
11月は、家族でキャンプに行ったり、福岡で同僚と飲みに行ったり、充実してました。
ChatGPT/LangChainによるチャットシステム構築[実践]入門
LangChainの基礎項目からLangChainを活用したチャットシステムの構築、本番リリースに向けて注意する事項などが書かれた本。LangChainを体系的に理解できる内容となっています。
大規模言語モデル入門
Studio Ousiaの山田さんらが書かれた大規模言語モデル入門です。
ChatGPTを始めとする大規模言語モデルの技術の詳細が書かれています。
理論と実装をバランス良く学べる書籍かと思います。おすすめです。
12月
12月は、風邪を引いて寝込む日がありました。
また、子に関する事象があり、初めて救急車に乗ることもありました。特に大きな病気に罹患している、ということでなかったので安心していますが、やはり健康第一だと思う事象でした。
大学院の研究では、別の論文誌への投稿を行いました。
一流の人はなぜ風邪をひかないのか?――MBA医師が教える本当に正しい予防と対策33
風邪のウイルスを体内に入れないために、一日11回手を洗うこと、うがいをすること、部屋の湿度を保つこと、ウイルスが存在するリスクのある場所に近づかないこと、などを意識していきたいと思いました。また、風邪の対処としては、薬を飲んで寝ることが重要。今度から、風邪に関する時系列の情報を記録していきたいと思いました。
おわりに
この記事では、自身の今年の振り返りを読んだ本とともに紹介しました。
今年は、健康第一に過ごせることがいかに重要か、ということに尽きる一年でした。
来年は、健康第一に仕事や研究、日々の生活に取り組んでいきたいと思います。
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