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時間がない人のための AWS Solutions Architect - Professional 勉強法

2022/12/12に公開

難度が高くしっかりとした準備が必要な AWS SA Pro 試験を申し込んだものの,残された時間があまりないという方向けに書いた勉強法の記事です。

試験の概略

特徴

長文の選択式問題が75問出題され,それを180分で解くという長丁場な試験です。
ざっくり1問あたり2分24秒かけられます。

75問もあり,1問に複数のサービスを関連させられるので,AWS が重点的に問いたいサービス・テーマはもれなく出現します。

AWS を使った2年以上の実務経験が想定されていますが,たいていの場合,実務で扱うサービスは主要なサービスに限られ,触ったこともないサービスが多く出題されます。

そのため,確実に合格するためには,かなり前もって計画的に相応の時間を確保し,勉強を進める必要があります。

SAP-C01 と SAP-C02 の違い

2022年11月から新バージョン(SAP-C02)が開始されました。
出題内容の際は以下の記事が詳しいです。

https://blog.serverworks.co.jp/sap-c02

出題範囲のサービスが増えたり,分野ごとの出題の比率が変わったりしていますが,180分で75問という形式も大半の出題範囲も変わりません。

記事執筆時点では SAP-C02 に対応した日本語参考書は見当たらず,Web 問題集は散見される程度です。
最新の出題範囲を適宜参照すれば,従来バージョン向けの参考書・問題集も十分活用できるといえます。

戦略

考え方

ここでは2年以上の実務経験を想定しています。

真面目に全範囲を完璧に理解しようとすると膨大な時間がかかってしまうので,日常生活で取れる現実的な勉強時間で合格しつつ実務にも活用できる勉強方法を模索しましょう。

実務でよく扱うサービスは理解度が高いので,ケーススタディを出題されてもある程度解けるはずです。
ここは問題演習で漏れていた知識を補う程度に留め,あまり時間をかけないようにしましょう。

一方で,実務で扱ったことのないサービスは理解度が低いので,重点的に時間をかけ,知識を得て問題演習して定着するようにしましょう。

よくない

参考書を読む…だけで終わる

試験全般によく言われることですが,教科書・参考書を読んだだけでは定着せず問題も解けるようになりません。

せっかく時間をかけて参考書を読んで得た知識も,そのまま次に進んでしまえば,しばらくして忘れてしまいます。

闇雲に問題を解く

1問解くのに2〜3分かかり,解説を読んだり資料を調べたりしているとそれ以上かかります。
闇雲に問題を解いていくと,思った以上に解いた問題数が増えず,分野も偏ってしまい,試験対策としてはあまり効果的ではなくなります。

情報処理技術者試験の午前試験のように過去問や市販の問題集に掲載されている問題と同じものが出題されるケースは,AWS の試験では期待しないほうがよいです。したがって,問題数を稼いで問題と答えを覚える方向の努力はやめておき,少ない問題数でもなるべく多くの知識を得る方向に努力しましょう。

よい

出題範囲を確認する

堅苦しい文言が並んだ文書なので敬遠しがちですが,一通り目を通しましょう。
それぞれのタスクステートメントを読んで,「この関連問題を出されたときに自信を持って解答できるか?」を自問自答し,自信がないものをメモしておきましょう。

試験直前にはもう一度目を通して,自信がない分野を重点的に対策しましょう。

公式の問題を解く

トップページにあるサンプル問題(10問)・公式練習問題集(20問)は解いておきましょう。
問題文中の注目すべき要件・必要な知識が公式で解説されているので,巷の変な知識に惑わされずに済みます。

心做しか分野ごとにまんべんなく出題されているので,わからなかった問題から理解の浅い分野を洗い出すのにも使えます。

分野ごとに問題を解く

各分野について,参考書を読んだら,それに対応する問題を解きましょう。
特に馴染みのない分野から順に解くのが効果的です。

以下の参考書は評価が高く,(旧バージョンですが)分野ごとに必要な知識がまとまっていて確認テストもついているので,分野ごとに解くのがやりやすいです。

https://www.sbcr.jp/product/4815609061/

Kindle で販売している問題集では,文字列検索機能を利用して,重点的に押さえたい分野のキーワード(例えば Cost や multi region など)で検索して引っかかった問題を解くのがおすすめです。

戦術

試験前に十分休む

180分座りっぱなしで長文問題を解き続けるので,いかに疲れないか・眠くならないかが重要です。
前日の夜・当日の朝は十分な睡眠を取り,万全の状態で受験できるようにしましょう。

また開始直前には水分補給しておきましょう。

ペースを掴む

画面右上に残り時間が書かれているので,経過時間と解いた問題数を把握し,時間切れにならないよう注意しましょう。

私は25問ごとに経過時間をメモし,極端に遅れないようにしていました。
25問で60分,75問終了時点で残り30分[1]のペースを想定していました。

解き進めるうちにだんだん疲れてくるのでペースは落ちます。[2]
そこを考慮してペース配分を考えておきましょう。


以下は自分の受験体験記です。

体験記

試験当日の様子

テストセンターで Pearson VUE で受験しました。

予約していた開始時刻が10時で,15分前には到着するよう書かれていたので,9時40分頃に受付したところ,「もう始めますか?」と言われて早めに始めることになりました。

試験本番では,実務で扱わないサービス・分野の勉強不足が祟り,全問解答したものの自信がなく,また受け直すか…と落胆していました。

諸々の合格体験記を読むと,終了時に画面に「合格」と表示されるらしいですが,今回の試験終了後には結果は表示されませんでした。(方式が変わったのかもしれません。)

結果

スコアは773/1000でギリギリ合格でした。
ただし,分野ごとの成績では,第2分野:新しいソリューションのための設計が Needs Improvement でした。

反省点を盛り込んでこの記事にしました。
試験は終わりましたが,理解が浅かったサービスについてはもう一度資料を読み直すようにします。

脚注
  1. 英語で受験したので30分ハンデを申請していました。 ↩︎

  2. 英語で受験したのでなおさら読解の負荷が顕著に現れます。 ↩︎

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