日付管理はバックエンドで行うべき理由
はじめに
データベースにレコードを保存する際、作成日時や更新日時などの日付カラムをどこで生成するかは重要な設計のポイントです。本記事では、日付はフロントエンドではなくバックエンドで振るべき理由について解説します。
一貫性の確保
バックエンドで日付を管理することで、一貫性のあるタイムスタンプを保証できます。異なるクライアントからのリクエストでも、サーバー側で一元的に日付を生成するため、タイムゾーンの違いやクライアントの時計設定によるズレを防ぐことができます。
セキュリティ
フロントエンドから送信される日付は、クライアント側で操作される可能性があります。ユーザーが意図的に不正な日付を送信するリスクを避けるためにも、信頼性の高いサーバー側で日付を生成することが重要です。
正確なタイムスタンプ
サーバーサイドで日付を生成することで、サーバーの正確な時間を使用できます。これにより、データベースに保存される全てのレコードが正確なタイムスタンプを持つことができます。特にログ管理や監査の際に、この正確さは非常に重要です。
管理の簡略化
日付の管理がバックエンドで一元化されるため、コードの複雑さを減らすことができます。フロントエンドとバックエンドの両方で日付を扱う場合、それぞれの整合性を保つための追加のロジックが必要になりますが、バックエンドで統一すればその必要がなくなります。
パフォーマンス
日付の生成はサーバー側で行われるため、クライアント側の処理負荷を軽減できます。特に、リソースが限られたモバイルデバイスなどでは、この負荷軽減がユーザーエクスペリエンスの向上に寄与します。
JSON のシリアライズとデシリアライズの問題
フロントエンドとバックエンド間でデータをやり取りする際、JSON 形式を使用することが一般的です。しかし、日付のシリアライズとデシリアライズに関しては注意が必要です。
シリアライズの問題
フロントエンドで日付を生成し、その日付を JSON 形式でバックエンドに送信する際、タイムゾーンの違いが問題になることがあります。異なるタイムゾーンのクライアントからのリクエストでは、一貫性のある日付が送信されない可能性があります。
デシリアライズの問題
バックエンドで受け取った日付をデシリアライズする際、クライアントがどのタイムゾーンで日付を生成したかを把握していないと、誤った日付がデシリアライズされる可能性があります。これにより、データの一貫性が失われるリスクがあります。
まとめ
以上の理由から、作成日時や更新日時などの日付カラムはバックエンドで振るべきです。一貫性、セキュリティ、正確性、管理の簡略化、パフォーマンスといった多くの利点があり、バックエンドでの日付管理は推奨される設計方法です。また、JSON のシリアライズとデシリアライズに関する問題も防ぐことができます。
日付管理のベストプラクティスを採用することで、より信頼性の高いシステムを構築しましょう。
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