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[Azure]テナントレベルの「サービス正常性」アラートの追加(プレビュー)

に公開

はじめに

Azure自体のサービスに何か(障害や計画メンテナンス)が発生した場合に気付ける仕組みとして「サービス正常性」と言う機能があります。

世間一般向けに公開される同種の情報としては「Azure status」というページが存在します。しかしこちらは全世界向けの公開情報のため、いわゆる「大規模障害」という括りのものが公開されます。つまり、例えば「東日本リージョンでEC2サービスが停止してます」とか、そういうレベル感のイメージです。

自分の環境(サブスクリプション)で実際に影響を受けるかどうかは影響が見切れませんし、たまたま狭い範囲にだけ影響が出ている場合は「Azure Status」ページには公開されないかもしれません。

そのような場合、見るべき機能が、「サービス正常性」です。Azureポータルで検索すると出て来ます。

また、その中でも、検知されたイベント(=障害やメンテナンス情報)をトリガーに通知を行う機能があります。それが「サービス正常性アラート」で、過去に書いた記事でも設定しておくことをオススメしていました。
https://zenn.dev/tomot/articles/51bf444c65ffe6

今日はこの機能のUpdate「テナント レベルのサービス正常性アラート(プレビュー)」についてまとめたいと思います。

アップデート

これまでの課題

さて、「サービス正常性アラート」は、スコープ(イベントの対象となるサブスクリプション)ごとのイベントを対象に、スコープごとに設定する必要があります。

なので、1テナント(Entra ID)に複数のサブスクリプションを所有している場合、それぞれ設定する必要もありました。また、サブスクリプションが追加になる場合、その都度設定する必要がありましたしね。面倒くさい。

Update

新機能はコチラのドキュメントに記載されています。
https://learn.microsoft.com/en-us/azure/azure-monitor/alerts/alerts-create-tenant-level-service-heath-alerts

気になる表現がコチラ。

なんか違う!!

どうやら、「サブスクリプション全部のイベントを拾える機能」では無く、「テナントレベルで起きているイベントを拾える機能」のようです。Entra IDのイベント以外に何か該当するものはあるのでしょうか。

※なお、この手の新機能は英語版のドキュメントを(ブラウザ拡張などで日本語翻訳しながら)見るに限ります。公式ドキュメントに日本語訳が反映されるまで時差があることも多いですし、英語のニュアンスから間違って翻訳されることも多いからです。疑わしい場合は、翻訳を解除して原文で読みます。

でも設定してみる

一応、設定してみます。どんな通知が対象になるかは(プレビュー機能ですし、現時点では)ドキュメントには記載ありません。(2025/8現在)


スコープをディレクトリとし、サービス・リージョン・イベントは全て選択しています。通知手段はメールです。

なお「詳細オプション」を押下すると、自前のアクショングループを作成することができるので、Logic App、Webhook(でチャットツールなどと連携)、外部ITSMツールへの連携などを呼び出すこともできます。

おわりに

と、今回は設定するところまで。実際にどういうイベントが通知されるかは見てみないと分からなそうですね。なので、テナントレベルでの障害発生待ちとなります。
機能のUpdateや動作確認があればまたまとめてみますね。

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