【iOSDC 2022】気になったセッションの感想
2022年9月10日(土)〜12日(月)に開催されたiOSDC Japan 2022に初参加。
ここでは、個人的に勉強になったセッションについてまとめてみました。
ノベルティの多さに感動
施策基盤としてのディープリンク
クックパッド株式会社のあつやさんによるセッションです。
私自身、クックパッドアプリをよく利用するため、使いやすいアプリの裏側でどんな工夫がされているのかとても興味がありました。
セッションでは、ディープリンクの基本的な仕組みから、ユーザーがなめらかにアプリを開けるようにするにはどうすればいいか?までを順序立てて解説されています。
例えば、Universal LinksやCustomURLSchemeなど、アプリを開くための流入経路が複数存在する場合がありますよね。通常であれば、それぞれに合わせてコードを書く必要がありますが、このセッションで紹介されているとおり、CrossRoadというライブラリを活用すると、一つのルート定義でさまざまな流入経路に対応できるのだとか。
作った人すごい・・・(遠い目)
また、新規ユーザーがディープリンクを踏んでアプリをインストールする際に、「あれ、私なんでこのアプリインストールしようとしたんだっけ・・・」と離脱してしまうことを防ぐために、Firebase Dynamic LinksのプレビューページやAppStoreのプロダクトページをカスタマイズして、ユーザーに文脈を理解してもらう工夫をしているそうです。
ディープリンクひとつとっても、想像以上に細やかな気配りがされているんですね。
クックパッドアプリを使うときは「今日のご飯どうしよっかな〜」と食べることしか考えていませんでしたが、今後はもう少しエンジニア目線で、「このリンクはこういう仕組みになっているんだぜっ。(`・ω・´)キリッ」と語れるようになりたいです。
Xcodeが遅い!とにかく遅い!!遅いXcodeをなんとかする方法
Yoshimasa Niwaさんによるセッションです。
タイムテーブルでタイトルを見た瞬間に「あぁ、ありがとう神様」。という気持ちになったセッション。
うん、遅いよね。何でこんなに遅いんだろうね。仕事中に発狂しそうになるよね。
こちらのセッションでは、Xcodeのビルドの仕組みやXcodeが遅いときの回避策などを諸々解説してくれています。
簡潔に言うと、原因としてはXCBBuildServiceというXcodeのビルドを司るプログラムがバグを踏むと、とにかく遅くなる(反応しなくなる)ようですが、回避策として挙げられていたのが自前のXCBBuildServiceを作るというもの。
いや、ハードル高すぎませんっっっ!?
一人悲しくついていけなくなりそうでしたが、何と、このバグはXcode14 Beta2で修正されたようです!٩(ˊᗜˋ*)وバンザーイ
上記のバグの他には、clangのツールチェーンの問題でビルドが遅くなるとのことで、Xcodeのビルドの仕組みが知れて大変勉強になりました。
ちなみに、最終的な回避策としては、ツールチェーンを置き換えるかBazelなどの外部のビルドサービスを使用するとのことだそうです。
終始どうやって調べたんだろう・・・と思うことばかりでしたが、セッション内で「clangのソースコードを見たら・・・」などサラッと発言していたので、やはりiOSDCに登壇するエンジニアは強強だな、と実感しました。
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