🧩
PMOやらなくちゃなので初心者なりにまとめる
自分自身がPMOとして働くにあたって学んだことを備忘録として残しておきます。何らかの参考になれたら嬉しいです!
PMOの役割:プロジェクトをサポートして成功させる
PMOはプロジェクトを計画して、実行して、見守ることで、プロジェクトが目標を達成できるようにサポートします。具体的には、次の3つのステップを管理します。
- 計画: お客さんの要望を聞いて、プロジェクトの範囲(どこまでやるか)、スケジュール(いつまでにやるか)、品質(どのくらい良くするか)、リスク(何が問題になるか)、リソース(誰がやるか、何を使うか)、コスト(いくらかかるか)などを決めます。
- 実行: 計画に基づいて、プロジェクトチームを作って、それぞれのメンバーに仕事を割り当てて、進み具合を見ながらプロジェクトを進めます。
- 監視: プロジェクトが順調に進んでいるか、計画通りに進んでいるかを確認して、もし問題があれば修正します。
プロジェクトマネジメントの8つのポイント
プロジェクトを成功させるには、次の8つのポイントをしっかり管理する必要があります。
- スコープマネジメント: プロジェクトの範囲をハッキリさせて、途中で変わったりしないように気をつけます。これが一番大事です!
- スケジュールマネジメント: プロジェクトのスケジュールを作って、遅れないように見守ります。
- 品質マネジメント: プロジェクトでどのくらい良いものを作るかを決めて、ちゃんとその通りに作れるようにします。
- リスクマネジメント: プロジェクトで何が問題になるかを考えて、あらかじめ対策を立てておきます。
- ステークホルダーマネジメント: プロジェクトに関わる人たちと、しっかりコミュニケーションを取って、協力してもらえるようにします。
- コミュニケーションマネジメント: プロジェクトに関わる人たちで、情報を共有して、コミュニケーションをスムーズにします。
- リソースマネジメント: プロジェクトに必要な人や物を確保して、ムダなく使えるようにします。
- コストマネジメント: プロジェクトのお金の使い方を決めて、予算内で終わるように気をつけます。
スコープマネジメント:プロジェクトの土台
- スコープとは: プロジェクトの範囲、つまり「何をどこまでやるか」をはっきりさせることです。誰が何をどこまで担当するかも決めます。
- 重要性: スコープが曖昧だったり、途中で変わってしまうと、プロジェクトが遅れたり、お金がかかりすぎたり、品質が悪くなったりします。プロジェクトを成功させるための土台となる、一番大切なポイントです。
- 失敗談: お客さんの要望と、作る側の理解がズレてしまうと、プロジェクトが大変なことになることがあります。
-
プロセス:
- 計画:お客さんから要望を聞いて、それを元に話し合って、スコープを決めます。簡単な場合はメールのやり取りでもOKです。スコープを決める締め切りを決めて、関係者全員から要望を聞きます。
- 実行:要望をリストにして(機能一覧表、要件定義書など)、WBS(作業を細かく分けた表)を作ります。
- 監視:WBSと機能一覧表を見て、ちゃんと作れているかを確認します。スコープ外の要望は、重要度に応じて対応を考えます。
スケジュールマネジメント:締め切りを守る
- 重要性: スケジュールがしっかりしていないと、締め切りに間に合わなくて、信頼を失ってしまいます。
-
スケジュールの種類:
- マスタスケジュール:プロジェクト全体の大まかな流れを表すスケジュールです。他の人との連携に役立ちます。
- 詳細スケジュール:それぞれの作業を細かく書いたスケジュールです。
-
重要ポイント:
- 漏れのないWBSを作る
- 小さな目標(マイルストーン)を設定する
- 作業同士のつながりを意識する
- 必要な人や物を用意しておく
- 作業を細かく分ける(1日以内が目安)
-
監視:
- 数字で進み具合を確認できるようにする(機能の数、テストの数、議題の数、残っている課題の数など)
- 作業の完了をハッキリさせる
- 1週間ごとに進み具合を確認する
- 問題になりそうなこと(作業の遅れ、人手不足、想定外の作業など)を早く見つけて、対応する
コストマネジメント:予算を守る
- 重要性: 予算を超えるとプロジェクトが失敗してしまいます。
-
ポイント:
- スコープをハッキリさせることが大切です。ダブルチェックをして、漏れを防ぎます。
- 小さな作業ごとにお金を見積もって、合計を出します。少し余裕を持った予算にします。
- 前提条件をハッキリさせて、正確なコストを計算するようにします。
- 最後のチェックは徹底的に行います。
- 見積もり式: PJ期間 / (総工数 ^ (1/3)) を参考に、人月計算を行います。
品質マネジメント:良いものを作る
- 重要性: 作業の漏れや不具合があると、プロジェクトが大変なことになります。
-
ポイント:
- どのくらい良いものを作るかと、お客さんの要望をハッキリさせて、文書にします。
- 品質の評価基準をハッキリさせて、作る人も巻き込んで、みんなが同じように理解できるようにします。
- 早く設計をして、レビュー(チェック)の体制を作ります。ダブルチェックする人を決めて、みんなに伝えます。
- 専門家に見てもらったり、過去のプロジェクトと比べたりして、品質をチェックします。
-
品質チェックの4ステップ:
- テストの計画を作る
- テスト計画書を作る
- テスト項目をチェックする
- 不具合の数を測る
ステークホルダーマネジメント:良い関係を作る
- ステークホルダー: プロジェクトに関わるすべての人や組織です。お客さんだけでなく、社内の人も含まれます。
-
ポイント:
- ステークホルダーをリストアップして、名前と役割を表にします。
- 人によってコミュニケーションの仕方を変えます(例:関心がない人には論理的に説明する、忙しい人には上司に協力をお願いするなど)。
- 重要な人には手厚く対応して、社内の人も忘れずにコミュニケーションを取ります。
リスクマネジメント:リスクを減らす
- リスク: プロジェクトの目標達成を邪魔するかもしれない、不確実なことです。
-
種類:
- 良いことが起きるかもしれないリスク(あまり期待しない)
- 悪いことが起きるかもしれないリスク(必ず起きると思って対策する)
- 考え方: リスクは早く見つけて、早く対応することが大切です。
-
対処方法:
- 回避:リスクを避けるために、事前に作業を終わらせる
- 軽減:外部の人と協力する、担当者を変える、追加費用をお願いするなど
- 受容:小さなリスクは、そのままにしておく
-
リスクの見つけ方:
- プロジェクトを始める前に計画書を作って、リスクを洗い出します。
- 経験がない分野は、詳しい人に相談します。
コミュニケーションマネジメント:情報をスムーズに共有する
- 重要性: 情報共有がうまくいかないと、誤解や手戻りが発生して、プロジェクトが遅れたり、お客さんに不満を持たれたりします。
-
考え方: 相手に伝わったことを確認するまでがコミュニケーションです。
- 相手を責めずに、自分の伝え方が悪かったと思うようにします。
- 復唱(聞き返したり、繰り返したり)したり、図を描いたり、大切なことは何度も説明したりします。
-
ツールの使い分け:
- ミーティング:複数人で認識を合わせたり、話し合ったりするのに向いています。でも、時間がかかるのがデメリットです。
- 電話:すぐに連絡できて、相手の気持ちもわかります。でも、「言った、言わない」でもめることがあります。
- メール・チャット:たくさんの人に連絡したり、記録を残したりするのに便利です。でも、読んでもらえなかったり、話がまとまらなかったり、気持ちが伝わらなかったりすることがあります。
- 文書:記録に残せますが、更新するのが大変です。
- ルール: プロジェクトの最初にコミュニケーションのルールを決めて、ミーティングの後は議事録を作って共有します。
- 社内コミュニケーション: 雑談や1on1も大切です。ツールだけに頼らず、直接コミュニケーションも積極的に取ります。
リソースマネジメント:人を適切に配置する
- 重要性: 必要な人がいなかったり、仕事が偏っていたりすると、プロジェクトがうまく進まなかったり、やる気がなくなったりします。
- 計画: 役割分担と体制図を作って、1on1でそれぞれのメンバーと認識を合わせます。
- 調達: プロジェクトに必要な人を確保します。早めに動き始めることが大切です。
- 調整: 進み具合を見て、人の配置を変えます。後から unexpected な仕事が入るかもしれないので、少し余裕を持った人員配置にします。
- チームワーク: 1on1や雑談を通じて、安心して働ける環境を作って、やる気を高めます。
- 育成: メンバーそれぞれのスキルアップをサポートします(ペアプログラミング)
体制づくりのコツ
- チームメンバーは5人前後:7人以上はチームを分けるべき
- 難易度の高い大きな仕事は権限委譲して役割を移し、担当者を明確にすること:各メンバーがオーナーシップを持つことができる
まとめ
この記事では、データエンジニアリングPMOがやるべきこと、プロジェクトを成功させるためのポイント、そして失敗しないためのコツを解説しました。
特に、スコープマネジメントはプロジェクトの土台となるため、最も重要です。スコープが曖昧だったり、途中で変わってしまうと、プロジェクトが失敗する可能性が高くなります。
さらに詳しく知りたい方へ
- プロジェクトマネジメントについてもっと深く学びたい方は、PMBOKガイドなどの書籍を参考にしてください。
- データエンジニアリングプロジェクトの具体的な事例を知りたい方は、Webサイトやブログ記事などを検索してみてください。
- PMOとしてのスキルアップを目指したい方は、研修に参加したり、コミュニティに参加したりするのも良いでしょう。
最後に
この記事が、データエンジニアリングPMOとして活躍する皆様の一助となれば幸いです。プロジェクトの成功に向けて、一緒に頑張りましょう!
Discussion