CA Tech JOBにビジネスアナリストとして参加しました
2023年の8月にCyberAgentが行っているインターンシップ「CA Tech JOB」にビジネスアナリストという職種で参加をさせていただきました。
ビジネスアナリストでは初めてのJOB生ということで、1ヶ月間どのような取り組みを行ったのか、お話していきます。同じくビジネスアナリストに興味がある方の参考になれば幸いです!
(なお、本記事は掲載許可をいただいています)
目次
- 所属部署/チームについて
- タスク概要
- スケジュール
- JOBを通じて得られたもの
- 最後に
1.所属部署/チームについて
まず、配属部署であるデータ分析コンサルチームについて簡単に紹介します。
データ分析コンサルチームは、グループIT推進本部のデータ戦略局にあるチームの1つです。チームミッションとして、各事業部やサービスのKGI向上のため、データ利活用を促進する活動を行っています。各事業部がデータを用いて事業を成長させることができるように、事業部とともに伴走しサポートするチームになります。
2.タスク概要
今回私が担当したプロダクトは、音楽ストリーミングサービス「AWA」が提供するプロダクトの1つである「AWAラウンジ(以後、ラウンジ)」になります。
ラウンジでは、楽曲を再生しながらユーザー同士がリアルタイムでコミュニケーションを楽しむことができます。配信中に流すことのできる正規音源が充実しているため、自分の好きな楽曲をシェアしたり、楽曲に合わせて演奏をしたりすることができます。
今回のJOBでは、1ヶ月間の中でラウンジの理想状態を言語化し、それに対する施策を提案するというタスクに取り組みました。
スケジュール
ここではタスクへの取り組み方をステップ化した上で、各ステップで行ったことをお話していきます。
1.課題の選定
まずは、今回取り扱うラウンジにおける課題をクリアにするための調査・分析を行います。
ここではラウンジのデータから主要なKPIを確認するだけでなく、同様のサービスとの比較のためにデスクトップ調査も併せて行いました。取り組むべき課題の優先順位を考えるうえで、デスクトップ調査を行ったことで市場や他社との比較といった事実も整理でき、「なぜこの部分に取り組んだのか?」に対するロジックを明確にすることができました。加えて、他社のKPI設計を学ぶことで、注目するKPIに漏れがないかを確認することができたのも良かったと感じています。
なお、このステップを完了させるのに1週間強の時間を要しました。特に、調査結果やそこから考えたことに抜け漏れがないかをチームの方々からコメントしていただき、再度考えるといったサイクルを何度も繰り返しました。取り上げた課題が本当に解決すべきかあやふやなままに進めてしまうとその後の取り組みが水の泡になってしまうので、FBをいただきながら丁寧に思考を整理することが重要だと感じました。
また、この期間に実際にラウンジを使って配信を聞いたり、配信をしてみたりしたことで、「配信でのコメントを読んでもらえて嬉しい」といった体験ができ、ユーザー目線でのサービスに対する理解も深めることができました。
2.課題に対する分析、施策の考案
1で取り組む課題が決まったので、ここからは課題について深掘りを行った上で、それを解決する施策を考えていきます。
ここでは、ユーザーのプロセスを分解・整理するためにAIDMAやカスタマージャーニーマップといったフレームワークを使用しました。フレームワーク自体は「就活で使うらしいから覚えておいた」程度の状態だったので、それらを実際の現場で使用する経験を通じて自分で使えるものに発展させることができたと思います。
特に、ラウンジはユーザー同士が交流する場所であるため、配信を行う人とそれを見る人、それぞれのプロセスを整理することができたのが良かったと感じています。
また、このステップでは事業部の方へのヒアリングも行いました。ここまでで考えたユーザーのプロセス等を共有し、今後の目指す姿についてのお話を伺うことができたため、施策を考えるための前提を確認することができました。ヒアリングは初めての経験だったので、当初は質問したいことを大量に挙げていましたが、時間は限られているため施策を考える上で聞くべき質問はどれかを事前に選定する重要性を感じました。
3.提案する施策のPoC
2で考えた施策について簡単に実装を行い、実現可能性や実用上の課題を確認していきます。あくまでテストになるので、今回は自分が書き慣れているPythonを使い、ローカルで実装を行いました。ここでは、大学で学んでいる統計や機械学習の知識を活用することができて良かったです。さらに、実サービスのデータを通じて、最終的に得られる精度といった数値だけではなく、「実装が想定通りの機能を表現できているか?」という視点で結果を確認する重要性を経験することができました。
また、テストの結果実用にあたっていくつかの課題があることがわかりました。今回のJOBでは課題をクリアする時間を十分に取ることができなかったですが、施策が適切に課題を解決する手法であるために何を注意すべきかを考える経験ができたのは良かったと感じています。
4.成果報告
残り1週間ほどは、実際に事業部の方々への成果報告のために資料作成を行いました。ここではスライドの流れや論理展開、レイアウトなど様々なFBをチームの方々からいただいたおかげで、なんとか報告日時に間に合わせることができました…!
JOBを通じて得られたもの
本当に様々な学びがありましたが、その中でも特に貴重だと思ったのは大きく3つです。
1.課題選定→施策提案までの一連の経験
今回のJOBでは、私の「課題を決めるところから取り組みたい」という事前面談での希望を尊重してくださり、何を解決するか?を決めるところから裁量権をいただきました。その分チームの方々に相談させていただく時間は大幅に増えたと思いますが、いつも丁寧にFBをしていただき、施策の提案までをやり切ることができました。
実際の業務でも、取り組むべきものが毎度与えられるわけではなく、様々な選択肢の中から何を一番に解決すべきかといった優先順位づけを行う必要があると思います。就業を通じて、データを用いたプロダクト改善の一連の流れのイメージがよりクリアになったと感じています。
2.チームでアウトプットの質を高めていく経験
業務を進めていく中で、私のアウトプットについてトレーナーさんだけでなくチームの方々全員から意見をいただける場を何度も用意していただきました。これによって様々な視点からFBを得ることができ、フレームワークの活用やアルゴリズムの改善点など、あらゆる面からアウトプットの質を高めるヒントを得ることができました。
また、毎日朝会をセッティングいただいたことでその日の初めに困っていることなどを相談することができ、手を止めることなく業務に取り掛かることができました。
3.様々な人との交流
今回のJOBでは、ランチや面談を通じて様々な部署/業種の方々とお話をすることができました。DS/MLの方から各プロダクト特有の分析上の課題をお聞きしたり、データエンジニアの方々から自分があまり詳しくないデータ基盤の構築について詳細を教えていただいたりと、専門分野以外でも様々な知識を得ることができました。
また、お会いしたどの方々も気さくにお話をしてくださり、CyberAgentの雰囲気の明るさを実感することができました。
最後に
1ヶ月間あっという間でしたが、今回のJOBを通じてたくさんの学びを得ることができました。特に、知識に加え、様々な人との交流や人事の方との面談を通じて自分のやりたいことを以前よりも言葉にすることができるようになったという点で、非常に充実した時間を過ごすことができたと感じています。
サポートくださったトレーナーさん、データ分析コンサルチームの皆さん、人事の皆さん、そしてJOBの間に交流してくださった皆さん、本当にありがとうございました!
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