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高校生への情報教育

ピン留めされたアイテム
Tomiaki MatsumuraTomiaki Matsumura

色々あって4月から高校で情報という教科を教えることになりました。これまでも情報という教科で教鞭をとったことはありますが一般企業での就労を経て、基本的な知識の習得だけでなく生徒が社会人になって役に立つような授業をしたいと思いました。

そこで、今実際に仕事をされているみなさんの知見をいただきたいと思っています。「こういうことを教えて欲しい」とか「ここはこうした方がいい」とかアイデアを返信で書いて頂けると幸いです。
対象生徒や学習の環境、法律での制限、最後にこれらを踏まえて私が今年どのように授業をしようと考えているかを書きますので興味がある方は参考にされてください。

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環境

授業の環境としては、これも赴任してみないとわからないのですがおそらく次のようになると思います。

  • 学校のパソコン室を使用し、生徒ひとりにつき一台PCが使用可能。
  • PCのOSはWindows、Office製品はインストール済み、その他のソフトウェアに関しては基本インストールされていることを想定していない。ただし登録不要かつ無料のものに関しては私の方でインストール可能。
  • 教材提示の方法としてプロジェクターを利用可能。
  • ネットワーク環境に関しては問題なく使えるレベルだと思う。ただし、強めのフィルタリングを使用しており、また設定の変更が自由に行えないので自由度はあまり高くない。
  • 生徒が持参するものは教科書と筆記用具だけ。ただしこちらから別途指示は可能。

※ 他に必要な情報があれば追記します。

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学習内容

学習内容はいかに示す学習指導要領が基本になります。学習指導要領とは文部科学省が告示する初等教育および中等教育における教育課程の基準であり、法的拘束力があるものです(これに関してはまだ議論されている部分もあるようです)。学習指導要領の情報の節を簡単にまとめたものを以下に書き出します。「情報Ⅰ」と「情報Ⅱ」の2つの科目が示されていますが、おそらく情報Ⅰを教えることになると思います。

学習指導要領

教科「情報」の目標

情報に関する科学的な見方・考え方を働かせ,情報技術を活用して問題の発見・解決を行う学習活動を通して,問題の発見・解決に向けて情報と情報技術を適切かつ効果的に活用し,情報社会に主体的に参画するための資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 情報と情報技術及びこれらを活用して問題を発見・解決する方法について理解を深め技能を習得するとともに,情報社会と人との関わりについての理解を深めるようにする。
(2) 様々な事象を情報とその結び付きとして捉え,問題の発見・解決に向けて情報と情報技術を適切かつ効果的に活用する力を養う。
(3) 情報と情報技術を適切に活用するとともに,情報社会に主体的に参画する態度を養う。

科目「情報Ⅰ」 内容

  1. 情報社会の問題解決
    情報と情報技術を活用した問題の発見・解決の方法に着目し,情報社会の問題を発見・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
  2. コミュニケーションと情報デザイン
    メディアとコミュニケーション手段及び情報デザインに着目し,目的や状況に応じて受け手に分かりやすく情報を伝える活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
  3. コンピュータとプログラミング
    コンピュータで情報が処理される仕組みに着目し,プログラミングやシミュレーションによって問題を発見・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
  4. 情報通信ネットワークとデータの活用
    情報通信ネットワークを介して流通するデータに着目し,情報通信ネットワークや情報システムにより提供されるサービスを活用し,問題を発見・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

科目「情報Ⅱ」 内容

  1. 情報社会の進展と情報技術
    情報技術の発展による人や社会への影響に着目し,情報社会の進展と情報技術との関係を歴史的に捉え,将来の情報技術を展望する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
  2. コミュニケーションとコンテンツ
    多様なコミュニケーションの形態とメディアの特性に着目し,目的や状況に応じて情報デザインに配慮し,文字,音声,静止画,動画などを組み合わせたコンテンツを協働して制作し,様々な手段で発信する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
  3. 情報とデータサイエンス
    多様かつ大量のデータを活用することの有用性に着目し,データサイエンスの手法によりデータを分析し,その結果を読み取り解釈する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
  4. 情報システムとプログラミング
    情報システムの在り方や社会生活に及ぼす影響,情報の流れや処理の仕組みに着目し,情報システムを協働して開発する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

もっと詳しい内容は以下のPDFにて(192ページからが情報の節になります)。
高等学校学習指導要領

法的拘束力があるとはいえ具体的な授業内容については指導者側に任されているので、いろいろな手法や意見が欲しいです。

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私がやろうと思っていること

スクラップの最初にも書いたように生徒が社会人になって役立てられるようなことを教えたいという想いがあるので、学習指導要領の内容は抑えつつも教科書を教えるだけでなく仕事で直面するような問題について、解決していくことを通して問題解決の手法やデジタルデバイスの活用法を学ばせてあげれればと思っています。
例えば、これまではメールの仕組みを教科書にそって教えるだけでしたが、今度は実際にメールアドレスを取得させて実際にメールを活用する指導をやってみたいと思っています。最終的にはメールを利用して課題の提出、可能なら他教科でも活用してもらえるようにしたいと思っています。

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対象生徒

対象となる生徒は高校生です。まだ赴任先がはっきりとしていないので細かいことはわかりませんが、この教科の立ち位置を考えると1年生か2年生が対象になります。
また、工業高校で専門に情報を学ぶ生徒ではなく普通高校に在籍する生徒が対象です。なのでソフトをどう作るかなど工学的な視点ではなくICT機器やソフト、または簡単なプログラミングなどをどう活用するかがポイントになると思います。

りゅーそうりゅーそう

はじめまして。高校の社会科教員として勤務をしております。
なので普段はプログラミングを教える機会はないのですが、自分は授業でGsuiteを使ってスライドで発表するなどの情報発信の授業を行ったりしています。
SpreadSheetに情報を集めたり、DocumentやSlideを使って共同編集を行わせたりすることで実務にもいきるような授業を心がけています。

Office製品やGsuiteのサービスを使って情報を集めたり、活用する授業を普通科の生徒でも展開できる感覚があります。

生徒の技量にもよりますが、プログラムを書くきっかけがあると良いかもしれませんね。
それが無理なのであれば、教員がプログラムを書いて自分たちが集めたデータが活用されているのを感じるだけでも好奇心が増して良いと思います。

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コメントありがとうございます。
これまでにOffice製品を使った課題作成はさせていたのですが、Gsuiteのようなクラウドサービスを通しての課題作成はやらせたことがないのでぜひやってみたいと思います。クラウドでの共同作業ならではの利点を感じてもらいつつ問題点に直面した時の対処を考えさせたり、ツールの特徴をつかんで利用することの大切さを学ばせることができそうです。

プログラミングはコンピュータの特性理解のためにもやらせたいのですが前任校では上手く授業の中に組み込めなかったので工夫が必要だと感じました。可能な限り生徒主体で授業を進めたいのですが、おっしゃられているように教員側が生徒のデータを活用して見せるのもありかもしれません。

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  • 課題の提示
  • 数回に渡り課題に必要な知識・技能の提供
  • 課題解決のための計画と目標(学習目標)設定
  • 実施
  • 反省と次への改善点(今回の反省を次の課題にどう生かすのか)

このサイクルで授業を回して、生徒の課題解決能力と教師の指導力の向上PDCAを回す。

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どのように効率よく学んでいくかを考え続けさせる授業にしたい(教科の勉強ではなく勉強のための勉強)。
日頃から学び続ける必要があるエンジニアがどのようにして効率よく技術を学んでいるかは参考になりそう。調べよう。

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ノーコードによる開発は実際にプログラムを書かせるより簡単に開発が出来て英語力等も必要になってくるので教科横断型も出来て良いのでは(簡単とは言っていない)?

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