📊
ClaudeでPowerPoint資料を自動生成する設定と実践レポート
はじめに
Anthropic ClaudeのCodeベースを日常業務に組み込んでいると、「そのままプレゼン資料まで作ってくれたら……」と思う場面が増えてきました。本記事では、ClaudeでPowerPoint(PPTX)資料を生成する際に必要だった設定と、実際に資料を作ってみて分かったポイントを紹介します。
ClaudeでPowerPoint生成を有効化する
PowerPoint生成機能は、ClaudeのChat設定で明示的に有効化する必要があります。以下の画面はClaude Desktopアプリの設定例です。
設定時のポイントは次の通りです。
- 必須設定:「Upgraded file creation and analysis」をオンにする:このトグルを有効にすると、PowerPointを含むドキュメント生成機能が使えるようになります。まずはここを確実にオンにしましょう。
ClaudeにPPT生成を依頼してみた
設定が完了したら、チャット画面からプレゼン資料の生成を依頼します。以下は「GitHubで始めるチーム開発入門」というテーマで資料を作成している様子です。
依頼時のコツは以下の通りです。
- 冒頭でPowerPointスキルの使用を明示する:Claudeは自らスライド生成スキルを持つことを忘れがちなので、最初に「あなたのPowerPointスキルを使って」などと伝えると脱線しにくくなります。
- アウトラインとページ数をセットで指定:ページ数とセクション構成を最初に提示すると、全体のボリュームが過不足なく仕上がります。
- 生成後は簡単なQAを挟む:仕上がったスライドに対して、「不要な図形がないか」「色使いを整えて」などリクエストすると完成度が上がります。
生成されたPPTXファイルは、チャット画面右側にダウンロードリンクが表示され、そのままPowerPointで開けます。
実行して分かったポイント
実際に運用してみて気付いた点をまとめました。
- Claudeは自分のPPTスキルを認識しづらく、指示が曖昧だと別の回答に逸れてしまう。毎回「PowerPointで作成して」と念押しするのが安全。
- 生成結果に余計なオブジェクトが混ざることがある。ダウンロード後にレイアウト確認を行い、不要な要素を削除すると整う。
- チャット画面上では一部の絵文字が文字化けして見えるが、PPTXをダウンロードすると正常に表示される。
- デザインはGenSparkやManusなどの専用サービスより控えめで実務寄り。派手さは抑えめだが、ページサイズが崩れるといった問題は今のところ発生していない。
他サービスとの使い分け
Claude Codeなどを既に契約している場合、追加コストなしでPPT生成まで行える点は大きなメリットです。一方で、テンプレートを活かした華やかなプレゼン資料を短時間で整えたい場合は、GenSparkやManusといったデザイン特化型サービスの方が優秀な場面もあります。
用途に応じて次のように使い分けると良いでしょう。
- 実務ドキュメントのたたき台:Claudeで素早く作成し、ダウンロード後に細部を調整。
- プロトタイプのアイデア共有:Claudeで骨子を作り、必要に応じて他ツールでデザインを磨く。
- デザイン重視の提案資料:初めからGenSparkやManusで作ると、ビジュアルを短時間で整えられる。
まとめと今後の展望
現状のClaudeは「派手さより実務性」を求めるシーンで力を発揮します。スライド生成の精度がさらに向上すれば、コーディングから資料作成までをClaudeだけで完結させる未来も現実味を帯びてきます。日々アップデートされる機能を試しつつ、業務フローにどう組み込めるか検証してみてください。
Discussion