ユーザー辞書を駆使して業務効率を底上げする
こんにちは。とあるフロントエンドエンジニアです。
某外資系IT企業で働いていて、アルファベットの略語とかカタカナのビジネス用語が多いな〜キーボードで打つのめんどくさいなぁと思っていてどうやってこれを解決しようかと悩んだ結果、「ユーザー辞書」をいじろうという結論に至りました。
はじめに
日々自分のタスクを細分化してどうやったら自分のコスパを良くできるかを考える毎日。その施策の一つとして私はテキスト入力の効率を上げるためにMacのユーザー辞書をゴリゴリにいじっているので、今回はそれをカテゴリ別に書ける範囲でまとめました。
エンジニアの仕事率といえばプログラムの実装能力などにベクトルが向きがちになりますが、日々のチャットなどのコミュニケーションでも仕事率は上げられるよ〜という記事です。
この記事のターゲットユーザ
この記事にたどり着く方のほとんどはユーザー辞書がどんなものかを知っている人が多いと思うので、ユーザー辞書の細かい設定方法の記載は省きます。
設定方法は簡単なので、「Mac(またはWindows) ユーザー辞書 設定方法」とかでググってみてください。
またこの記事はユーザー辞書にどんなワードを登録しているかにフォーカスしているので、各ワードの細かい意味や説明は省きます。
基本的な考え方
ユーザー辞書をいじるにあたって、私は以下に紹介する2つの考えがあります。
全てのアクションにコストは発生する
業務時間に行う全てのアクションにコストが発生するという考えがあります。まぁ当然っちゃ当然ですけど。
ですがそれはコーディング業務やミーティング、資料作成やプレゼンなどの明示的なタスクだけでなく、そのタスクを遂行するにあたって発生するメールやチャットなどによるコミュニケーションに対してもコストが発生します。
私からしたらチャットを1通送ることでさえもコストであり、可能な限りこのコストをカットしたいという思いからユーザー辞書をいじるに至りました。
Shiftキーで大文字は高コスト
通常、アルファベットの大文字の入力の際はShiftキーを押しながら入力すると思います。
文字を打つ際に「Shiftキーを押しながら〇〇キーを押す」という指の動きのコストと「〇〇キー単体を押す」コストでは、私にとっては圧倒的に前者の方が高コストに感じてしまうのです。(個人差あり)
なので私のユーザー辞書には極力この大文字入力という微小なコストをカットしたいという思いが存分に込められています。
ユーザー辞書によるテキスト入力のストレス削減はとても限定的で、メッセージ1通単位で考えればさほど大した結果には現れません。ですがそれが日、年単位で考えると大幅にテキスト入力のコストをカットできると思っています。
前提
私はUS配列のMac使っています。
そのため、かな変換のキーがないので私はCapsLockキーを日本語と英語の切り替えのためのキーに割り当てています。(要はCapsLockキーを本来の用途では使えない設定にしている)
つまり「LINUX」という連続した大文字の文字列を打つには、全てShiftキーを押しながらアルファベットのキーを打たなければならないという設定になります。(逆にいえばCapsLockキーを使えばそんなことはしなくていい)
先述の通り、「Shiftキーを押しながら...」という行為は私にとっては高コストなので、これを避けるために作ったショートカットが多いです。
このような前提や考え方を頭の片隅に置きながらこの先の内容を読んでもらえると、「あ〜だから登録してるのか」ってなるかもしれません。
使用シチュエーション
私はエンジニアという職種柄、普段のコミュニケーションの多くはオンラインまたはチャットが中心になります。(メールは少なめ)
ですので、これから紹介するユーザー辞書のワードの多くはこの「チャット」におけるコストをカットすべく考えたものが中心です。
エンジニアだとチャットベースでコミュニケーションをとることが多いと思うので、割とそれに特化したユーザー辞書の設定になります。
一部のアプリケーションではユーザー辞書が動作しないこともありますが、少なくとも
- Microsoft Teams
- Slack
- Skype
といった一般的なチャットアプリでは動作します。
パーソナル情報
入力頻度が比較的多いパーソナルなデータは登録してあります。
入力 | 変換 |
---|---|
ねーむ | 山田太郎 |
たろう | 太郎 |
でんわ | 0123456789 |
めーる | example@xxx.com |
しゃばん | 0123456789 |
「しゃばん」は社員番号です。
また、私の下の名前は読みを入力しても一発で変換されないので上の表の「たろう」のように名前単体も登録しています。
一般に広まっているサイトでは「自分の住所も登録しておくことをおすすめします!」と書いてあることをよく見かけるのですが、近頃のWebサイトで自宅の住所、例えば「神奈川県横浜市XXX区X-X-X」というような文字列を一気に入力させるテキストボックスの登場頻度は多くない認識なので、私は登録していません。
メール・チャット
こちらはメールやチャットなどでよく使う構文です。
入力 | 変換 |
---|---|
しゃがい | お世話になっております。株式会社XXXのYYYです。 |
しゃない | お疲れ様です。YYYです。 |
あり | ありがとうございます。 |
かし | かしこまりました。 |
しょ | 承知しました。 |
おt | お疲れ様です。 |
よろ | よろしくお願いします。 |
よろいた | よろしくお願いいたします。 |
「お疲れ様です。」をカタカタ打つ自分にお疲れ様なので「ot」で出るようにしてあります。
よろしくお願いXXX系も地味に使い分けているのでそれぞれ登録してあります。
ビジネス用語
社内でよく出てくるビジネス用語や資料作成の際に使うワードも登録してあります。
入力 | 変換 |
---|---|
あさp | ASAP |
あしs | As-Is |
とべ | To-Be |
とど | ToDo |
えすか | エスカレーション |
そのほか社内のみで使われているワードや専門用語なども登録してあります。
部署
外資系企業やベンチャー企業に多いのがアルファベットの略語やカタカナの部署。
長かったりキャピタルレターで表記されることが多いので、そういった部署も登録しています。
入力 | 変換 |
---|---|
pmo | PMO |
coe | CoE |
おふし | オフショア |
uit | UIT |
最後に書いた「UIT」はLINE社のフロントエンド開発部署の名称です。あくまで例示しただけですが、こんな感じのアルファベット略語の部署を登録してるよ〜という意味で載せました。
名字・名前の漢字
難しい読みの漢字や間違えやすい名字なども登録しています。
クライアントの担当者の漢字間違えたら印象悪いですからね。すぐに担当者の正しい表記の名字を出せるようにしておかないとって感じです。
入力 | 変換 |
---|---|
さいとう | 齋藤 |
わたなべ | 渡邊 |
はまだ | 濵田 |
ツール
よく使用するツール、会話に出てくるツールは登録してあります。
入力 | 変換 |
---|---|
あい | Illustrator |
ps | Photoshop |
lr | Lightroom |
xd | XD |
bl | Backlog |
sf | Salesforce |
aws | AWS |
vsc | VSCode |
xcお | Xcode |
wp | WordPress |
このほか、社内で使ってるシステムの固有名詞なども登録してあります。
記号
アロー系がほとんど。
入力 | 変換 |
---|---|
うえや | ↑ |
したや | ↓ |
みぎや | → |
ひだりや | ← |
ー> | → |
こめ | ※ |
かける | × |
絵文字
入力 | 変換 |
---|---|
ぴえん | 🥺 |
ほぼネタですが、🥺 はしっかり「ぴえん」で出てきてほしいので登録しています。
あと個人的によく使う絵文字も登録しています。
その他
入力 | 変換 |
---|---|
bs | \ |
mrmr | 〇〇 |
バックスラッシュはMacだと option + ¥ で打てますが、異世界に転生して記憶を飛ばした場合に備えて登録してあります。
〇〇は何かを代用する際に使っています。
さいごに
ユーザー辞書をゴリゴリにカスタマイズして個人的にはすごく入力効率が上がったと感じています。
ここまで読んできて、「こんなに多くのショートカット覚えられるわけないやん」と思われる人もいるかもしれませんが、自分で考えて登録したユーザー辞書なので無意識に全部覚えます。
エンジニアの皆さんの業務効率を上げられるヒントになれれば幸いです。
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