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固定電話はどこで残り、どこで淘汰されるのか
はじめに
オフィスのデスクに必ず置かれていた固定電話機。
しかし、コロナ禍を契機に在宅勤務やフリーアドレスが一気に広がり、今ではオフィスで固定電話を見かける機会は大きく減りました。
一方で、固定電話がまだ必要とされる現場も確かに存在します。
本記事では「固定電話が残る領域」と「逆に不便になってしまう領域」を整理します。
固定電話が必要とされ続ける領域
1. 病院・介護施設・工場などの現場系
- 職員がノートPCやスマホを常時携行しているわけではない
- 部屋やフロア単位で必ず呼び出せる端末が必要
- 電源やWi-Fi環境に依存せず、シンプルに動作する固定電話の安心感
2. 災害対応や非常時の通信
- クラウドPBXやIP電話はインターネット回線に依存する
- 停電や回線断時に「最後に残る通信手段」としてアナログ回線電話が重宝される
- 自治体や病院、防災拠点ではバックアップ回線として固定電話を残すケースが多い
固定電話が逆に不便になる領域
1. オフィス(事務系)
- 誰かが“電話番”として残らなければならない
- 着信履歴が電話機にしか残らないため「誰が折り返すか」で混乱する
- 在宅勤務時に「オフィスの代表番号」を取れない
2. グループ代表番号と在宅勤務のミスマッチ
- 部署代表や課代表の番号は必要だが、固定電話では在宅メンバーが対応できない
- その結果、宅配業者からの来訪連絡がオフィスに届いても誰も出られないといった不都合が発生
クラウドPBXによる解決
ここで登場するのが Microsoft Teams Phone, Zoom Phone, Dialpad などのクラウドPBXです。
- 各社員のPCやスマホで03番号などの外線発着信が可能
- グループ代表番号を複数人で同時に受けられる
- 着信履歴・録音もクラウド上で共有可能
- オフィスに縛られず、在宅勤務中でも応答できる
こうして、「オフィス系の電話はクラウドPBXへ」「現場系の電話は固定端末を残す」 という棲み分けが進んでいます。
まとめ
- 固定電話は「病院・介護・工場・災害対応」といった現場インフラに残る
- 一方で、オフィスでは固定電話は非効率の象徴となり、クラウドPBXに置き換えられつつある
- 代表番号の取り扱いもクラウド化により柔軟になり、在宅勤務とも自然に両立
📌 固定電話は「全て不要」なのではなく、使いどころを選ぶ時代に入ったといえます。
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