【Claude Code】SkillsとSubAgents、どっちを使えばいいの?違いと使い分けを完全解説
こんにちは、とまだです。
Claude Code を使いこなしていくと、必ずぶつかる疑問があります。それが、
「Skills(スキル)とSubAgents(サブエージェント)、どっちを使えばいいの?」
という疑問です。公式ドキュメントを読んだとしても、この2つの違いが分かりにくいですよね。
そのため、混乱するのも無理はありません。
私も最近、Claude Skills に関する記事を公開しましたが、SubAgents との違いはうまく伝えられてません。
使い分けを間違えると、コンテキスト(AIの記憶容量)を無駄遣いしてしまったり、期待通りの精度が出なかったりします。
しかし、正しく使い分けられれば、Claude Code の真価を引き出せます。
今回は、この2つの機能の違いを、初心者の方にもわかりやすく解説します!
ちなみに、私は本業ではフリーランスエンジニア、ならびにAI駆動開発の導入支援を行っています。
また、Udemy で AI 駆動開発講座を複数開講しており、いくつかベストセラーもいただいています。
その経験を活かし、初心者の方でもわかりやすいよう丁寧に解説しています!
では、早速見ていきましょう。
忙しい人のために要約
まず、2つの機能の違いをざっくりまとめます。
Skills(スキル) = 「必要な時だけ開く参考書」
- 特定のルールや知識を、必要な時だけ動的に読み込む
- コンテキストの節約に最適
- 用途:デザインシステム、コーディング規約、特定のライブラリの使い方
一方で、SubAgents(サブエージェント) = 「調査をお願いする別働隊」
- メインの会話とは別の「独立した脳」で作業する
- メインのコンテキストを汚さずに深い調査ができる
- 用途:大規模なコード調査、バグの原因特定、ドキュメントの読み込み
そして、使い分けの結論は以下の通りです。
- 「やり方」を教えたいなら Skills
- 「仕事」を任せたいなら SubAgents
Skills(スキル)とは?:必要な時だけ開く参考書
Skills機能を一言で表すと、**「必要な時だけ開く参考書」**です。
では、なぜこれが便利なのでしょうか。通常、プロンプトや CLAUDE.md にすべての情報を書いてしまうと、常にその情報がメモリを占有してしまいます。そのため、すぐにメモリがいっぱいになってしまいますよね。
そこで、Skillsの出番です。つまり、Skillsを使うと、AIが必要だと判断した時だけ、その情報を読み込みます。技術的には「コンテキストの動的な読み込み」と呼ばれます。
スキルは例えるなら「料理のレシピ本」
例えば、料理の場面で考えてみましょう。
あなたは料理を普段からしています。
当然、普段はレシピ本を閉じて棚にしまっています(メモリ消費ゼロ)。
常にレシピ本を開いているわけではありませんよね。
そして「カルボナーラを作りたい」と思った時だけ、イタリアンのレシピ本を取り出して、カルボナーラのページだけを開きます。
これが Skills です。
ここで大事なのは、**「必要な時だけ開く」**ということです。
仮に CLAUDE.md にすべての情報を書いてしまうと、常にその情報がメモリを占有してしまいます。そのため、すぐにメモリがいっぱいになってしまいますよね。
一方、Skillsを使うと、必要な時だけ開くので、メモリを節約できます。
具体的な活用シーン
一例ですが、以下のような場面で活用できます。
- デザインシステム:
- 普段のロジック実装時には不要ですが、UIを作る時だけ「当社のデザインガイドライン」を読み込ませる。
- 特定のライブラリ:
-
Shadcn UIを使う時だけ、そのベストプラクティスを読み込ませる。
-
ちなみに、Anthropic公式も、デザインの一貫性を保つためにSkillsを活用することを推奨しています。
これについては以前の記事でも詳しく解説していますので、興味があればぜひご覧ください。
ここまで、Skills機能について説明しました。
では、SubAgentsはどう違うのでしょうか?
SubAgents(サブエージェント)は「調査をお願いする別働隊」
SubAgents機能は、**「独立したコンテキストを持つ別のAIエージェント」**です。
メインで会話しているClaudeとは別に、もう一人のClaudeを呼び出して、特定のタスクを依頼します。
この「もう一人」は、メインの会話履歴を知りません。そのため、独立して作業できます。
さらに、この「もう一人」がどれだけ大量のファイルを読んだとしても、メインの会話履歴は汚れません。つまり、メインのコンテキストを消費せずに、深い調査ができるのです。
つまり、メインのClaudeは、設計を考えるのに集中できます。
SubAgents は例えるなら「優秀なアシスタント」
例えば、あなたはプロジェクトマネージャーとして、全体の設計を考えています(メインのClaude)。
そこで、少し気になるバグが見つかりました。ただし、自分で何百行ものログを追うと、今の設計作業の集中力が切れてしまいますよね。
そこで、アシスタント(SubAgent)にこう頼みます。
「このエラーログの原因を突き止めておいて。わかったら結果だけ教えて」
すると、アシスタントは大量の資料を読み漁り(大量のトークン消費)、原因を特定します。
そして、メインのClaudeに「原因はこれでした」と報告だけを持って帰ってきます。
それを受けて、メインの Claude はまた本筋の作業に戻ることができます。
これが SubAgents です。
具体的な活用シーン
例えば、以下のような場面で威力を発揮します。
- 大規模な調査:
- 「このプロジェクトの全ファイルから、
Userクラスを使っている箇所を洗い出して」といった、大量のファイルを読み込むタスク。
- 「このプロジェクトの全ファイルから、
- ドキュメントの読み込み:
- 新しいライブラリのドキュメントを丸ごと読ませて、「この機能の使い方をまとめて」と依頼する。
- 実装の検証:
- 「今の実装が正しいか、客観的な視点でテストして」と依頼する(ベストプラクティス記事でも紹介しましたね)。
比較まとめ:どっちを使うべき?
ここまで、SkillsとSubAgentsそれぞれの特徴を見てきました。では、実際にどう使い分ければいいのか、表でまとめてみましょう。
| 特徴 | Skills (スキル) | SubAgents (サブエージェント) |
|---|---|---|
| イメージ | 参考書、マニュアル | アシスタント、別働隊 |
| コンテキスト | メインの会話に読み込まれる | 独立している(メインを汚さない) |
| トークン消費 | 使う時だけ消費(節約効果あり) | 別の財布で消費(メインの節約になる) |
| 主な用途 | 知識の提供、ルールの適用 | 調査、探索、検証 |
| 永続性 | タスクが終われば消える | タスクが終われば消える |
迷った時の判断チャート
迷った時は、以下の質問で判断してみてください。
まず、1つ目の質問です。「AIに守らせたいルールや知識ですか?」
この場合、以下のように判断します。
- もし YES なら → **Skills** を使いましょう。
- (例:デザインルール、命名規則、ライブラリの使い方)
次に、2つ目の質問です。「大量のファイルを読んだり、試行錯誤が必要な作業ですか?」
同様に、以下のように判断します。
- もし YES なら → **SubAgents** を使いましょう。
- (例:バグ調査、影響範囲の特定、ドキュメントの要約)
ちなみに、この2つの使い分け、最初は難しく感じるかもしれません。ですが、何回か使っているうちに自然と体が覚えていきますよ。安心してください!
まとめ
ここまで、2つの機能の違いと使い分けを詳しく見てきました。最後に、改めてポイントをまとめます。
Claude Code を使いこなす上で、この2つの機能の使い分けは非常に重要です。
つまり、こういうことです。
- Skills で賢く知識を与え、
- SubAgents で泥臭い調査を任せる。
そして、この役割分担ができれば、開発効率はさらに加速するはずです!
まずは、気軽に試してみることをおすすめします。
例えば、よく使うライブラリのドキュメントを Skills に登録してみるのもいいでしょう。
あるいは、面倒な調査を SubAgents に丸投げしてみるのもいいですね。
こうして、自分のスタイルに合った使い方を見つけてみてください。
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